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俺の周りには非常識が多すぎる⁉︎  作者: 冬紀
第1章 魔法使いとの日常
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不穏な予感

二時間目の授業が終わり、三時間目四時間目は何事もなく進んでいく……ことはなかった。

「何でこうなるんだぁああああ!!」

俺は今校庭を全力で走っている。

本日三回目の悪魔軍の襲来

三時間目の最初に閉じ込めたはずの鶏の悪魔がもう一度襲来し、二回目、何とかもう一度閉じ込めそして今モグラの悪魔と戦っている、三回目時間帯で言うと四時間目の最初だ。

「モグラは土の中で移動しています!! 止まった瞬間食べられてしまうので走り続けてください!!」

フィルはそう言い、俺の少し離れたところで何やら魔法陣を展開している。

そして今回もモグラ悪魔はフィルを無視し、俺を追ってきている。


 俺は、悪魔を引きつける才能でもあるのだろうか……


「そんな才能いらんわッ!! 」

思わず自分に突っ込んでしまった。

そんなこんなで、約五分走り続けている。

そして俺はただの一般人なので永遠に走り続けるということはできず徐々に疲れスピードが落ちてくる。

「はぁ・・はぁ・・もうダメ、疲れた……」

モグラ悪魔が徐々に近づいてくる。


 俺もう死ぬのかな……あ、死ぬんだな


そう思い始めた時、モグラ悪魔がひょっこっと顔を出す。


 みなさん、モグラの顔を知っているだろうか、そう目は無いぐらい小さく一部では可愛いと評されるあれだ、しかしモグラの中には鼻のあたりに触手のようなものがついているモグラもいる……今まさに目の前にいるモグラ悪魔はそのモグラだ。

 しかもそれが何倍も大きくなっているので動きがすごく気持ち悪くなぜかねばねばした粘液が垂れている……

 想像できるだろうか、あれに喰われて死んでしまうことを……

 嫌ではないだろうか、あれに喰われて死んでしまうことは……はい、嫌です。


「死にたくないよぉおおお!!」

俺は、今までにないぐらい全力で走る。

そんな一生懸命な俺を差し置いて、フィルは何やら楽しい物作りをしていた。

「ここをこうして……あ、これをこっちに持って来れば……完成!!」

そこにあったのは、何やら神々しく光る太めの糸がついている釣竿が一つ。

フィルはそれを振りかぶると糸の先についていた針がソウタの制服に引っかかる。

「ソウタ君、もういいです!! 止まってくださいっ」

フィルが俺に向かってそう言った。


 俺に死ねと言っているのだろうか……


「死んじゃうよ? 止まったら死んじゃうよ!? 嫌だからな絶対止まらないからな」

しかし、叫んだせいで思ったように呼吸ができず前かがみになった瞬間、足がもつれ、早大にずっこける。

その瞬間、モグラ悪魔が顔を出し猛スピードで向かってくる。

「うぎゃああああ!! 喰われる、喰われるって!!」

もうダメかと思い目を伏せた……が、喰われることはなく何かに引っ張られ空中に投げ出された。

それにつられモグラ悪魔がとうとう土の中から出て、俺に飛びついてきた。

「ぎゃああ!! こっち来たこっち来たよ、うわあああ!!」

そして、それが合図だったかのように俺とモグラ悪魔の間に魔方陣が展開された。



「あー、まさか餌代わりに使われるとは思わなかった」

あの後、無事にモグラ悪魔を閉じ込め作戦のことを聞きフィルを叱りつけた。

今は、昼休み

俺は、四時間目丸々寝てたらしい、フィルと一緒に……

フィルに聞くと、魔法使い側の世界……夢見の世界では、時間間隔があやふやで夢見の世界で何時間いても、もとの世界では一瞬だったり、夢見の世界でほんの数秒でも、元の世界では何時間だったりするらしい。


「しかし、あの後は大変だったな……」

叉月 サナトにはまた文句を言われるし、オウカさんにはからかわれるし、サキ先生には叱られるしで……


そう四時間目の後のことを思い出しながら、俺はこれから飯を食べるところを探していた。

こだわりではないが、昼はあまり騒がしいところでは食べたくなく、自然の中で静かにゆっくりと食べたい。

ちなみに今日は大遅刻だったので弁当はなく購買から人気の焼きそばパンを二個買ってきている。

「ここらへんにベストプレイスになりそうな場所が……あった!」

実はサキ先生と会ったとき目をつけていた場所だ。

此処はちょうど高校の裏門から出た少し右に行ったところの周りより少し大きめの木が一本立っている場所である。

「この木陰で食べるとうまいだろうな……」

そう思い、俺は木に腰掛け焼きそばパンを食べ始める。


一個目を食べ終わり二個目を食べ始めようとしたとき、端末から声がした。

「おい!! ソウタよ、何を食べている」

ルルだ。

「ん、これか? これは焼きそばパンだ」

幸いここには人がいないのでルルと会話できる。

「ふ~ん、うまそうだな……食べれないけど」

そう言ってルルはがっかりする。

そしてしばらく黙っていたが、また暇になったのかルルが端末を振動させた。

「そういや、教室の中とか学校の中で会話できないじゃん? あれイヤホンで何とかなるらしいぞ」

「そうなると端末に話しかけてる変な奴と思われる」

俺は、焼きそばパンを食いながらそう答える。

「いや、メールとかで答えればいいじゃん、そしてありがたいことにもう少したてばあの机のデータに侵入することができる……クックック」

俺はもうほっとくことにしている。


 最初は止めたんだよ?


「それじゃあ、これからはメールとかで聞いたりするわな」

「おう、分かったぞ……でも、こういうときぐらいは普通に話せよな」

少し寂しいのだろうか、俺はルルに笑顔を見せると今日の出来事を話した。


焼きそばパンを食べ終わり、話もひと段落つくと俺はルルに時間を尋ねた。

「昼休みが終わるのは一時四十五分 今は一時十分だからまだ時間はあるぞ」

「昼休み長いんだな」

「まあ、ながいっちゃながいな」

そんな会話をルルとしているとき

木の後ろの茂みがカサカサと動く。

「誰かいるのか?」

俺はその動いていた茂みを凝視した。


 やばい、今の会話が聞かれた……ッ!?


話の内容は主に魔法使いとの出来事で、一般人に聞かれたら変な人と思われるし、魔法使いだったら殺されるかもしれない。

俺は恐る恐る茂みへと近づく。


ガサッガサッガサ


そこから出てきたのは……白猫だった。


「なんだ、猫かぁ」

ちなみに俺は重度の猫好きだ。

俺はあまり逃げようとしない白猫を抱え、座っていた場所へと戻る。

「なんだ、猫だったのか」

ルルが少しがっかりして言ってくる。

しかし、今の俺にそんなことは気にならない、なんせ猫だ

「か、可愛い」

妙に人懐っこい猫を俺の超絶撫でテクで癒していく。

そしてそれを見て俺が癒される。

「ソウタ、大丈夫? いろいろと……」

俺は猫を撫で癒されながら、昼休みの時間を潰していく。


キーンコーンカーンコーン

チャイムの音で目が覚める。

寝てしまっていたようだ。

いつの間にか猫は居なくなっていて、端末が振動していた。

「やっと起きたか、ソウタ時間↑」

と、ルルが矢印を表示する。

俺は言われるまま時間を確認……

「あ……」


この後、またサキ先生に怒られた。


「ソウタく~ん? また寝てたんだってね、しかも学校裏で」

五時間目の授業終わり、オウカさんがショックを受けている俺に話しかけてきた。

「ああ、結構いいところでさ……寝ちゃっててさ……また怒られて」

そんな俺にオウカさんは頭を撫でてくれる。

「そうかそうか、大変だったね~」


 棒読みなのは気のせいだろうか……気のせいだろう


「ソウタまた寝てたんだってな、そんなんでフィル=ミュール様の幼馴染が務まると思っているのか!!」

あの件以降なぜか、叉月 サナトが声をかけてくれる。

「あ、サナト……って、職員室で寝てたの知ってたの?!」

「あ、当たり前だろ……クラスメイトのことを……知るのは……当然だし……」

「え、なんか言った?」

「な、何でもないッ!!」


 あんな事があって、クラスメイトか……いいやつなんだな......しかし


そんな、さっきから喜怒哀楽なサナトが俺に質問する。

「そう言えば今日あまり休み時間にフィル=ミュール様を見かけないんだがソウタ、知らないか」

「うんん、知らないけど……」

そう言うと、サナトは少し胸を張り

「ふんっ、そんなことも知らないでお前は本当に何をやっているんだ、ちゃんと聞いておけ」

と、偉そうに言う。

そのあと、態度が悪かったと気付いたのか俺の機嫌を伺いながら恐る恐る張った胸を下ろした。


まだ少し怯えから付き合っているという妙な距離感を感じる......


そんな時、会話を聞いていたオウカさんが

「フィルちゃんなら、職員室だよ?」

意外な情報通に俺とサナトは感動した。




「部活申請お願いします!!」

職員室では、困り果てたサキ先生と頭を下げるフィルその間にある部活申請書があった。

7回目投稿です。

登場人物が増えて今絶賛混乱中です。

大変です色々と......

これからも感想よろしくお願いします‼︎

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