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俺の周りには非常識が多すぎる⁉︎  作者: 冬紀
第1章 魔法使いとの日常
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クラスメイト

あの後教室は変な雰囲気になり、フィルが幼馴染という設定でクラスに説明し教室の全員が納得したあと、先生が気を利かせてくれた?のか席を同じところにしてくれた。

ちなみに教室はとても大きく、三列六行の配置で一つに二人が座れるスペースがあった。

机がちょうどタッチパネルになっていていかにもハイテクな感じだ。教科書やプリントのなどもすべてこの机に管理されている。


「いや~、それにしてもフィルもこの学校だったなんて知らなかったよ~」

ホームルームが終わり俺とフィルは幼馴染を演じている。

「私もです、ソウタ君……そうだ今日案内しますよ学校を」

すると、隣の席にいた一人の女の子が

「いやいや、君は先週来たばっかの先輩転校生じゃん、案内できないでしょ?」

そう言った。

「オウカさん! さすがに学校に来て一週間は立っているです、案内ぐらいできますよ」

「じゃあ、美術室や生徒会室はどこにあるのさ? 昨日も一人で迷子になってたのに案内って、へぇ~できるんだ」

さっきの威勢はどこに行ったのかフィルはだんまりしてしまった。

「え~っと、じゃあオウカさんが案内してくれるのかな?」


由信乃 オウカ 

身長は俺よりほんの少し低く、茶髪で少しボーイッシュな所がある。陸上部らしい。


俺は自己紹介のことを思い出しながら、話をつなげる。

「別に私でもいいけどさ~部活終わりになるから、放課後の夕暮れの中校舎を案内する私と転校生ってシュチュなんだけど……」

そう言って、フィルの方を見る。


 あ~、なるほどフィルと恋愛関係にあるのかってことか


俺はなるべくそうじゃないと伝えることにした。

「別にいいよ、俺もフィルと一緒に迷いたくはないからね」

と、嫌味交じりにそういった。

オウカさんも俺の意外な反応に驚いた。

「ふ~ん、意外な反応だね、てっきり鈍いあたりのキャラだと思ってたのに」

少し、残念がりながらも案内のことを了承してくれ、部活の後じゃさすがに悪いからと部活を休んでまで案内してくれることになった。

ちなみに、フィルは意外とバカだったので話についてこれず、ずーっと、脹れていた。

一時間目は、数学だった。

転校初日だからと言って一年生ではないので学校の説明はしてくれないのだ。

教科書などもすべて机のデータに入っている。持ってくる必要がないのだ。だから忘れるということがない。

俺はそこまで頭が悪いわけではないので、授業の方は簡単に理解することができた。


「う~ん、朝色々あったんだけど何か忘れてるような……」

授業終わり俺はそんな気がしてもやもやしていた。

「忘れってるって、私のことか?」

そんな悩みを解決してくれる声が学校専用の端末から聞こえた。

「あっ! ルル、ごめんいろんなことがあって忘れてたよ」

俺は、もやもやが消えてすっきりした。

しかし、今の声は意外に大きく周りから変な視線が集まった。

はたから見れば端末と会話するちょっと痛い少年。

「あ、あの~ソウタ君? 今端末に女の子……」

フィルが最後まで言おうとする前に俺はフィルの口を押えた。

「ははっは、いやーごめんね、ちょっと寝ぼけてたよっっっ!!」

さすがにきつい言い訳だったが前例の遅刻のことがあったり、幸いルルの声は聞こえてなかったみたいでみんな納得したようだった。

「ふぅ、フィルこの事は、いろいろ事情があって機会があったら話すから……いい?」

フィルは口を押えられていたので首を縦に振ってこたえた。

俺が口から手を離すと少しフィルは、怒っていたが許してくれそうだ。

そんなひと悶着もあったが、クラスもいい雰囲気だしやっていけそうと思ったのだが、


「いいいい、いい加減にしろぉおおおお!!!」

クラス中に響き渡った声は、叉月 サナトの声だった。

身長は男としては低い方……というか女子から見ても低いと思われるぐらいで、少し赤味がかった髪色だ。自己紹介では、帰宅部いわば部活は入っていないと言っていた。


ま、あの体系じゃ仕方ないな……


しかも、可愛がられる系の顔をしている。

俺は、そんな怒ってるかどうかわからない可愛い声にビクッっとしながら、近寄ってくる叉月 サナトと目を合わせた。

「お前さっきから、幼なじみだと思っていい気になりあがって!! 僕はせっかくフィル=ミュール様の隣に席だったのにお、お前が来たから……!!」


そう、俺が転校してきた朝先生が隣の方がいいだろうと、もう隣の人がいるのにその人を本来俺が座る予定だった席に移動させた、その時もあーだこーだと、子供のように駄々をこねていた。

それが、叉月 サナトだった。


というか、フィルを様付って……


「おい、フィルこいつに様付させるのか……」

俺はそうフィルに耳打ちした。

「そんなことあるはけないじゃないですか勝手に呼んでるんですよ、まあ悪い気はしませんが……」

フィルはそう返してきた。


こいつ……意外と……


まあ、そこのところは後にして

「しかし、お前のこと様付なのにフルネで呼ばないんだな?」

俺たちは耳打ち会話を続けた。

「いいえ、ここの私のフルネームは、フィル=ミュールです。」

フィルは少し意味深にいてきたのでなんとなく察した。

「つまり、レインっと出すとまずいと……」

「はい、その通りで……」

俺はそんな魔法使い側の事情に頷いていると、

「無視をするなぁああああ!! お前、さっきからフィル=ミュール様に親しくしすぎだぞ?! もう少し礼儀を持って接しろよ」

叉月 サナトが机をたたきながらそういった。

俺はとっさに周りを見る。

皆、首を振っていた、まるで付き合ってやれだとか、いつものことだと言っているように……

「まあ、席が変わったのは謝るけど、同じクラスメイトなのに礼儀ってねぇ~」

それに反論する。

「何を言っている、あまり知られていないが此処に来れる生徒は大抵生まれの良いところで育っているのだぞ!! お前のような生まれも育ちも悪そうな礼儀のなっていない奴が来れるところではないのだ、分かってるのか!?」

それに俺は

「そうだったのか、それは悪かったな。謝るよでも……」

俺が続きを言おうしたが、

「だ・か・ら、それがなってないんだよ!! いいかお前のようなクズが僕に話掛けてるだけ光栄だと思えよ、謝るときはどけ座だろ!!」

下手になっていた俺に自信がついたのかもっと偉そうになる。

さすがにこの雰囲気がやばいことに気が付いた生徒たちは止めに入ろうとする。

しかし、俺は、

「はっははっは、そこまで君が偉いとは思わなかったよ……」

そう笑いながら、俺は顔を伏せ席を立つ。

叉月 サナトは堂々と立ち俺を睨んでいた。

「はぁ~仕方ないな、分かったよ……」

俺は、前に立つと叉月 サナトより低い位置に膝をつく。

クラスの生徒も土下座すると思ったのかとどよめきが起こる。

しかし、俺は瞬間に顔を叉月 サナトの耳元に持っていき

「―――。」

そのあと顔戻す時に伏せていた顔を相手に見せる。

そう、怒り顔を……

「い、いや~さすがにど、土下座は言い過ぎたよ……ご、ごめんね。」

俺はそれを聞くと笑顔に顔を戻した。

叉月 サナトはというと静かに席に戻っていき、目元を拭っていた。


あ、やりすぎたかな……?


少しの不安な声もあったが、クラスの皆も安心して徐々に席についていく。

そろそろ二時間目だ。

「ねえ、ソウタ君、何か言ったでしょ?」

オウカさんが席に寄りそういう、いまさらだがオウカさんは前の席だ。

「まあ、ね?」

そう言うと、期待のまなざしを向けてきた。

「え~っと、チビのくせに下手に出れば調子に乗りやがって、お前の家なんて関係ないからな、次は痛い目見るぞ、と生意気なあの子に怒りの鉄槌を下しました」

それを聞くと

「へぇ~、中々怖いところがあるんだね。覚えておくよ」

と、満足げに席を元に戻し前を向いた。

もう授業が始まるというところでメールが届く。

端末にはメール機能があるがアドレスの交換はしていないので、多分ルルだと推測しメールを見る。


〈叉月 サナトの家は教育関係のお家柄で本当に育ちがいい金持ちの坊ちゃんらしい。教育関係の!! ルルより〉


俺は二時間目歴史の授業中まったく集中することができなかった。

本日6回目の投稿です‼︎ 冬紀です。

一回、主人公の強いってところ見せたかったんですよ、ちょっと強引なところもありましたが......

まあ、今回も楽しく書かせていただきました。

また、暇があれば感想よろしくお願いします‼︎


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