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袋変われば

スーパーの催事に売り子として行った時のこと。

試飲用に準備しましたお茶を飲んで頂きましたお客様から


「いつも○○スーパーで売っている

お宅(前の勤め先)の

『どこそこ(とある産地名が入ります)茶』を

いつも飲んでいるのだけれども

アレ。

甘くて美味しいよね。」


と御褒めの言葉を頂戴したことがありまして、

その時。

私が思ったこと。

そのお客様には述べなかったことを

綴らせて頂きますと

お茶を作るところから携わっておりますので

各品のお茶の原料が何であるのか

把握しております。

で。モノにもよりますけれども

1つの原料から

幾つもの製品に派生させているものも存在しております。

今はわかりませんが。

先に述べました

『甘くて美味しい』

との感想を頂きましたお茶は

別の製品にも使われている原料なのでありましたが

同じ原料でありますよ。

全く同じものを使っているにも関わらず

別の製品となっているモノに対する評価は

『エグい』

と言うモノでありました。


(……出しかたの違いもありますけれども)

袋変われば

味も変わるものなんだな……。


そんなお茶の値段と原料にまつわる話。

問題にならない範囲で。

の話を綴らせて頂きますと


製茶業の中で

工業

と称される分野は2つございまして

1つは

夏も近づく八十八夜の時、

よく報道されます

畑で摘み採りました葉を

蒸した後

水分を抜きながら形を作る作業。


もう1つが

再製加工と呼ばれる作業の

2つがございます。


そのもう1つの作業であります

再製加工

の中にも

様々な作業がありまして

1つは

摘み採られました葉を加工しました茶葉を

葉と茎。粉などに選別する作業。

もう1つが

その選別されました

葉や茎そして粉。

新茶から二茶。それ以降

様々な日に造られました茶葉の中から

選択しました原料を

火を加えましたり

混ぜ合わせたりなどしまして

お茶屋さんそれぞれのお茶が完成することになります。


その再製加工の作業の中で

意外にも。

と思われるかもしれませんが

ギフト用などで用いられます

100g1500円以上で

小売されております製品の原料は

それ程大変では無い。

と言うところがありまして

それは何故か?

と言いますと

新茶も新茶

と言いました

再製加工前の段階で既に

高い値が付けられている茶葉を使うことが出来ますので、

(……手を加えるところが少ない)

出荷する時期に応じまして

火を加えるぐらいのことしかやることが無いのに対しまして


(作業されています)かたがたの腕凄いな……

と感じるのはむしろ

100g200円~500円

と言いました

量販店や

事情社向け。

それも

従業員向けのお茶を加工する時でありまして

(……よくあのレシピから

あそこまでの味に持って行ったよな……)

と感心させられること

しばしでありました。


ただ注意しなければいけないことがありまして

それは何か?

と申しますと

良すぎるモノを作ってはならない。

と言うことであります。

何故か?

100g1500円とか2000円のお茶を購入して頂いているかたに

100g250円のお茶でも十分美味しいから。

と鞍替えされてしまっては困ってしまうからであります。

安いお茶を購入されたからと言って

消費のスピードが10倍速くなるわけではありませんので……。


(……フト)


お茶の値段を決める要因は何なのでしょうか?

となりますと

需要と供給のバランスでは必ずしもありませんし、

工場労働のように

加工賃でもありません。

言い値

と言えば

言い値なのではありますが

だからと言いまして

10月後半の茶葉に対し、

新茶の初めの金額で売ろうとしたところで

買って頂くことは

まずあり得ません。


(……基準はございますが)

その基準が

製茶業以外に通用するモノではありません。

ありませんが

製茶業が弾き出した値段で

お茶を売ることが出来る。


かと言いまして

そのお茶が

ペットボトルに封入されると同時に

市場価格に翻弄されることとなる。


茶葉の消費の点から見ますと

ペットボトルの持つ吸引力の大きさを感じるのではありますが

そこに茶葉を売りましても……


お茶=ペットボトルとなりました瞬間に

製茶業の位置づけが

全く別のモノになってしまうのかもしれませんね……。


なら形状なのか?

となりますと

抹茶を見ていますと

必ずしも……

でありまして

20gで1500円ですよ……。

一回2gとしましても

10回で。

煎茶と違いまして

抹茶は使い回しが利きませんので

使うかたからしますと

煎茶に比べ

回転率が速い。


しかも煎茶の場合、

ギフトですら取り扱われることの少ない

缶入りの状態で

抹茶は普通に販売されている。

夏の暑い時期になりますと

抹茶の業者のほうから率先して

クール便で。

しかも

運賃は抹茶の業者持ちで配送される……。

入り値は言えませんけれども

煎茶で

そのパーセンテージでは

まず買って頂くことは出来ません。

特に卸しの段階では……。

で卸すことが出来る。

別に独占企業体で無いにも関わらず……。

この理由は何なのだろう……。


(美味しい

と思わせることが出来ているから?

だからと言いまして

あの値段で。

とはなりませんからね……)


良い意味での化かし合いの世界が展開されていまして

面白いと言えば面白い世界であります。

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