貸し剥がし
今思い返しましても
あれはいったい
何を目的としてやっていたのだろう……。
と感じる出来事がありまして
それは何か?
と申しますと
貸し剥がし
であります。
直近の貸し渋り・貸し剥がしは
リーマン・ショックの時になるのでありますが
その時は既に私は
前の職場を辞めていましたので
今回話しますのは
リーマン・ショック以前の
貸し渋り・貸し剥がし
でありまして
そうなりますと
(……バブル崩壊)
と思われるかたも
多いことかと思われますが
私が
前の会社に就職しましたのは
バブル崩壊の混乱が
一段落した時期にあたりますし、
その会社自体は
バブルに踊らされることが無かったこともありまして
人それぞれ基準値が異なることかと思われますが
経営に影響を与えるモノではありませんでした。
だから
新卒採用に踏み切ることが出来た。
とも言えるのでありますが
私がこれから綴っていきます
貸し渋り・貸し剥がしは
バブル崩壊とリーマン・ショックの間。
『時価総額』
と言う単語がマスコミを賑わせておりました
小バブル
のような時期に入っておりまして
銀行の経営が
大変では無かったことと思われるのでありましたが
特に中小企業に対しまして
これまでは
(……金利さえ払って頂けましたら)
でありました銀行の対応が
消費者金融を見て頂けますと
分かりやすいのでありますが
融資したモノが焦げ付いてしまうのは
もちろん駄目でありますが、
一番困ってしまいますのが
実は、完済されてしまうこと。
でありまして
彼らにとりまして
お金を増やす方法は
未来永劫。
利子を払って頂くことでありまして
その融資先が金融機関に払う
利子の額を
融資先が潰れないギリギリのところまで
融資することに長けていることが
ある意味。
金融機関の従業員に求められるスキルでありますので
30年来の付き合いとなりますような
きちんと利子を納めて頂いている。
もちろん元本を減らすことも無く、
むしろ増やして頂くことは出来ませんか……
の融資先
と言うのは
優良顧客でありますので
更なる融資の話のためなら
(金融機関も営利を目的としている仕事でありますので)
ともかくとしまして
わざわざ金融機関自らの首を絞めることになります
「元本も耳を揃えて返済しろ」
と言いました
顧客を無くすような行為に及ぶことは。
それも
長い年月。
景気の波に左右されること無く、
きちんと利子を支払って来ました
融資先を失うことは
愚の骨頂
と思われることが
流行していましたのが
バブルとリーマンの間に起こりました
貸し渋り・貸し剥がし
でありまして
その貸し渋り・貸し剥がしは
金融機関全て
で行われていたわけでは必ずしも無く、
ある一定規模の金融機関のみが。
でありまして
それは
どのような規模の金融機関であったのか?
と申しますと
都市銀行。
と称される大銀行でありました。
大きな銀行
でありますので
中小企業の融資が
幾つ焦げ付こうがビクともしないハズの
これら大銀行が
……なぜか
貸し渋り・貸し剥がしを率先して行った時期でありまして
理由は
自己資本比率。
国際業務を行う際の
ルールが変わったことによりまして
国内だけでしたら4%
であるのに対しまして
国際業務に必要となるのが8%。
この自己資本比率8%目標達成のために
ターゲットとされましたのが
長年、安定した取引を行って来るも
融資の金額自体は
それ程多くは無いため、
仮に取引が無くなろうとも
銀行経営には影響することは無いであろう
と判断されました
中小企業
でありまして
この出来事が頭にありますので
(自分しか信用しない。
内部留保に意識が向くことも
さもありなんなのかな?
と思うのでありますが)
お金を確保していましたところは
元本も返して関係を絶った事業所がある一方、
廃業
に追い込まれた事業所も存在しております。
その結果。
どのような事態になったのか?
と申しますと
その貸し渋り・貸し剥がしを行いました
大銀行そのものが
(……潰れてしまう……)
正しくは合併なのではありますが
銀行が合併しまして
同じ市町村に
2つ支店があっても仕方ありませんので
どちらか一方は
確実に
廃墟
となりまして
その廃墟となる側は
吸収される側。
そこで勤めていましたかたがたは……。
昔、都市銀行と言えば
13。
これに幾つか加わりましたり、
途中合併などありましたが
あの貸し渋り・貸し剥がしの結果。
(……一応、5あるのですね……)
に絞り込むために
某かの
陰謀でも働いたのかな?
と思いたくなるぐらい
(……あれはいったい
なんのために
どこが利益を得るために行ったことなのだろう……)
都市伝説ではありませんけれども
よく聞く話としましては
注文を
ドーーーン!!
とぶつけて置きまして
周辺の金融機関を全て抑えて置いて
注文先に資金が回らないようにして、
乗っ取りを図る。
とか
逆に
もっと忙しくなりますから
と設備投資をさせるだけさせておいて
出来上がると同時に
注文が無くなり、
潰れたその設備投資先の設備を
ただ同然の値段で我が物にする。
……と言うわけでも無かったんですよ。
その時の
貸し渋りと貸し剥がしは。
その証拠に
張本人の大銀行そのものが
大変なことになってしまいましたので……。
なら外国からか?
と考えていきましても
吸収元は
日本の金融機関であることを思いますと
それも違いますし……。
あれはいったい
なんであったのでしょうね……。
未だに謎であります。
追記
と言う名の
余計なこと
大きな企業に就職したい気持ち。
学生ならずとも
あることと思われます。
待遇面1つ見るだけでも
全く異なりますので……。
……なのでありますが
大きな企業
と言いましても
全て
とは申しませんが
その大きな企業が
最初から大きかった
と言うことでは
必ずしもありません。
最初は
小さな取引から
少しずつ信用と実績を積み上げられる
と言いました
地道な作業を繰り返していく内に
ある日。
飛躍する場面に出会うことが出来、
その場面を勝ち残ることが出来たから。
であります。
貸し渋り・貸し剥がしのターゲットを
中小企業に定めた話を
綴ってまいりましたが
今は大きな企業体になっておりますけど
その大きくなる過程におきまして
欠かすことの出来ない要因
と言うモノは
実は
小さな事業体からの信用の積み重ねがあったから。
その上に成り立っているから。
と言うことを
忘れてしまった。
を通り越しまして
知らない。
と言うかたが
……もしかしますと
いらっしゃったのではないのかな?
そうでなければ
長年、取引を続けて来ました
中小の事業所を
貸し剥がすなんてことは
絶対に出来ませんからね……。