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天然娘&ヤンキー娘っ!2

作者: 蜂蜜@

今回グロは無いです。安心して下さい(笑

「ソラさーん。最近仕事無いですねー」


 よく晴れた日。楽羅かぐらとアタシ・・・水城ソラ(15)は、『アタシ達の場所』に居た。ちなみに『アタシ達の場所』とは、路地を通った空き地の場所。雨の日や気分の違う日は空き地とかに居たりする。


 他の仲間達ひとたちは今日はいない。居るのはミナ・・・仲間の内の一人だけだ。


 アタシと楽羅は持参してきた椅子に座り、背中を合わせて暇そうに喋っていた。

「仕事ってなんだ仕事って...」アタシは楽羅の意味不明な言葉におもわずつっこむ。最近コイツのつっこみ役はアタシだ。何故...。

「仕事じゃないですかー。給料あるですし。でも最近貰って無いんですけど...」敬語で外見は可愛く、性格は天然なのだが時々言葉が荒い。そう思ったのはなんとなく、だけれど。

「お前・・・さりげなく人の金奪おうとすんな!貰ってるじゃねぇかラムネアイス!」

「えー。だって、約束しましたよ〜。給料はラムネアイスじゃないですよー。お金ですよー」


「あ・そういえば今日給料日だったなホレ」と、アタシはぶうぶう文句を言っている楽羅にラムネアイスを差し出した。この世で一番ラムネアイスが好きな楽羅は「うー」と低く唸った。

「ホラ、食べんの?食べねーの?どっち?」

「う゛ー・・・」


「あー。早くしないと溶けちゃうなー・・・」アタシは唸りながらラムネアイスをじーっと見つめている楽羅にホレホレと追い討ちをかける。


「あ〜、楽羅が食べないんだったら食べちゃおうかな〜?」

「う〜!食べる!食べます!」

「よし。じゃ、コレ」アタシはとうとう観念した楽羅に鮮やかな水色のラムネアイスを差し出す。楽羅はぱっと顔を輝かせると、嬉しそうな顔で受け取った。


 アタシは面白くなってぷっと軽く吹き出す。なんとなくその顔が見られたくなかったから立ち上がった。するとぐーぐー寝ているミナを視線の中に入った。


 ミナは布団も何も掛けずにぐーぐー寝ている。


 アタシは何か掛け物持ってこようと思った時、楽羅の声。


「どうしたんですか?ソラさん」もぐもぐもぐ...と、ラムネアイスを頬張る楽羅。

「んー、ミナがさー布団も掛けずに寝ちゃってな・・・。何か掛け物掛けようと思って」

「あ、私がやっておきますよ!布もありますし!」

「・・・・?じゃ、宜しくな。アタシジュース買ってくる」

「はーい。私はカルピスがいいです〜」

「・・・・・・・はいはい....」


 アタシは、楽羅の一言も軽く受け流しながらアタシは近くにある自動販売機に向かって歩き出した。



 



 財布・・・財布っと・・・。

財布の中をごそごそあさりながら確実にお金を捕まえる。


「ねー君、僕等と遊ばない?」

「・・・は?」

 冷めたような口調で言葉とは似合わない言い方をしている・・・と思いながら振り向く。

そこにいたのはとてもそっくりな双子だった。男の。年齢は15,6位だ。

「僕等良い玩具を探してたんだ。君、面白そうだから。ね、こと?」

「そだね、ゆえ。ね、君遊ばない?」

「な、なんだよ失礼な・・・」

 良い遊び道具かアタシは!とか思って拳に力が入ったが、いやいや喧嘩はいけんと思ったのでまた販売機の方を向きなおし、お金を自動販売機に入れた。そしてカルピスとコーラのボタンをピッピと押す。

「とにかく・・・アタシには構うな。どっか行けよ馬鹿共が」アタシはさらりと暴言を吐き出す。大体の者はこれくらいでどこかに行くのだ。

 これでどっか行くだろ・・・。

アタシはゴトンと落ちたジュースを手に持つ。横目で後ろをチラリと見るとまだ居たので無視して帰るこ事した。

 スタスタと帰り道を歩きだすと片手を掴まれる。

「「帰さないよ?」」

 にっこりと笑った双子の顔。まるで面白い玩具を見つけたみたいに。

「・・・・っざけんな!」

 アタシは言うまでも無く双子の片割れに蹴りを入れて手を振りほどこうとした。

「何何〜?これ位の攻撃〜?」「あはは楽楽〜♪」

 双子を攻撃をかわし、そのまま双子の片割れの方はアタシをぐいと自分の方に引き寄せた。

「僕等から逃げられるとでも思った?」と、片割れの方がにっこりと笑う。

「遊んであげる・・・。抵抗してよ・・・もっと」アタシを引き寄せている方が妙に甘ったるい声を出してふっと微笑む。

「・・・・!」

 ・・・強い。

 しなやかな動き、それに隙が無い速さ。

 勝てない。双子等こいつらと本気で戦ったら絶対に負ける。

その時だった。


「何遊んでるんですか〜?ソラさん〜。遅いですよ〜」

 楽羅だ。ヤケにのんびりとした口調で数メートル先の方に立っていた。

「か、楽羅・・・」

「あ、もう買ってたんですね。あんまり手に持ってると温かくなっちゃいますよ。ほら、貸して下さい」

「ふーん・・・もう一人居たの。でも要らないや。ね、故?」

「そだね、琴。こっちだけでいいね」

「な、お前等勝手な事をゴチャゴチャ言うな・・・もが」

「黙ってて」口を行き成り片割れに塞がれる。抵抗してみるが全く効果無し。

「ソラさん・・・ジュース渡してください。生温かくなっちゃいます・・・」

 そっちかよ!

と、思ったが口を塞がれているので喋れない。

「僕等に勝てたら、この子開放してもいーよ」と、一歩片方の双子が前に踏み出す。

「望む所です。・・・ジュースの為に!」と、楽羅も一歩前に踏み出す。

 そっちかよ!お前はジュースしか能が無いのか!

と、思ったが口を塞がれているので喋れない。


 ドコ!


 一発で楽羅は勝った。双子の片割れはぐ、としゃがみ込む。

太ももの方を蹴ったのだ。多分そこには神経がある。わざとそこを狙ったのだろうか。

「面倒な相手だなぁ。・・ほら、琴立てる?」

 双子の無事な方が双子のもう一人の方に駆け寄る。それと同時にアタシは開放された。

「まさかこんな人だとはねー。神経狙うなんて思ってもなかったよ・・・殺気出てなかったしそれほど真剣じゃなかったなのかなぁ・・・やな感じ〜」

「そだね琴。僕等の獲物を横取りするなんてねー?面白かったのにねあの子。もっと遊べそうだったのに・・・残念だなぁ」

「お前等の方がやな感じじゃ!ほら、行くよ楽羅」

「ラジャです〜」

 アタシが走り出すのと同時に楽羅も走り出す。しばらく走った後に振り向くと双子はもう居なかった。





****

「ふー本当に良かったです〜」

 帰り際に楽羅が呟く。

「何がだよ」

「ジュースが」

「よーし。今度お前の為に下剤入りジュースたっぷり飲ましてやるからな〜」

「下剤入りですか〜何だか知らないけど美味しそうですね〜」

 とか言いつつ『アタシ達の場所』に戻った。

「・・・・」

 



 ピキ。


 

・・・・時が止まるとはこういう事だろうか。まさに今時が止まった様な気がした。


「・・・・楽羅」

「はい」

「これは冗談か?」と、すやすや熟睡しているミナを指差す。

「え?ミナさんが?」

「ち、が、う!これはどういう事だと言っているんだよアタシは!」

 

 ミナの顔に白いハンカチが掛かっていたのだ。

自分の脳内の中でチーンと軽い音がした。安らかに眠りたまえ。


「・・・ミナを死なせたいのか?」

「え、違いますよ。私はただ掛け物を掛けただけで・・・」

コレ・・がか!?」

「え、はい・・・」

 アタシは思わず頭を抱えた。

 

 ああ・・・・・。

こんな日がいつまで続くのだろうか・・・と思いながら。

 双子はまだまだ出るつもりです。このまま終わったら悲しいしね、うん。多分続編でます。このまま連載にしていいかなーと思ってたけど余裕無いんでwちなみに楽羅の好きな食べ物はラムネアイス。いや、超超好きな食べ物、ですねw^^

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