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同じ空の下で  作者: Lacune
4/13

-4-

 


 季節は秋になりました。

 街並みをわたる風も、歩道を埋める落ち葉も、近い冬の訪れをそっとささやきます。

 街や人が季節のように移りゆくものならば、同じように巡りくるものもあるのでしょう。

 季節の背中を見つづけている私にも、そうあればいいのですが。



                          (2004年11月20日)









 この世界の片すみで生きていくことに ささやかな願いを込めて

 遠い空の彼方で生きているあなたに 心からの祈りを込めて



                          「願い」

                          (2005年3月6日)









 今日は暖かくなると思ったら 午後から寒くなり始めました

 もうさよならの季節なのに 冬は名残り惜しがっているようです


 (まだここにいるよ)

 そうささやくように そうつぶやくように

 白い雪を降らせて つめたい風を吹かせて


 まだ 別れたくない誰かがいるんでしょうか

 まだ 見守っていたい人がいるんでしょうか


 けれど そろそろじれったくなった春に

 そっと背中を押されることでしょう

 記憶を想い出に変えるために 優しい時の流れをつくるために

 季節はめぐるものだから 時は移りゆくものだから



                          「めぐりゆく季節に」

                          (2005年3月15日)









 元気ですか


 あなたに会えなくなって 2年の月日が過ぎました

 声を聞くことも 便りを交わすこともないけれど

 あなたのことだから きっと元気にやっていることでしょう


 私は相変わらずです

 空ばかり見ているところも 明日に怯えるところも

 時には立ち止まることもあるけれど

 それでも私は元気です


 また暑い季節が訪れました

 夏が来てもあなたはいないけれど

 それでも

 いつかは会えるというのなら

 いつかはその日が来るというのなら

 その時は

 ふたりで紅茶を御一緒しましょうか


 あの頃のように



                          「時は流れても」

                          (2005年7月16日)




 


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