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君を見送った時 ふいに君の傷だらけの心が見えた
そう
誰も気づかなかったけれど
君の心は ずっと傷付いてきたんだね
誰もが強い君ばかりを見てきたけれど
痛みを感じていないはずは なかったんだよね
みんな 君の笑顔が好きだったから
みんな 君の強さが好きだったから
だから そんな当たり前のことに
誰一人 気づこうともしなかった
君が どれほどの悲しみを越えて来たのかはわからない
君が どれほどの希望を見送って来たのかはわからない
してやれたはずのことも 掛けてやれたはずの言葉も
きっと 今では何の意味も持たないんだろう
そう
あの日と同じ青い空を見上げながら 僕はただ
小さく微笑んだ君を思い出す
(ねえ、私は頑張ったよね…)




