Number.7 ケントゥリア・ワン
「よし、行こう...」二人を先導しようとしたとき、ミナトは、道の向こうから何かが歩いてくるのを確認した。
「?どなたですかー?!」声をかけてみたが返事は無い。
数は15ほど、だろうか。黒い衣装に身を包んだ不気味な集団がこちらへ向かってきていた。
「デセアト......?」シスクトは身構えた。
「いや......デセアトじゃない。あいつら、人間だ。」フィティを自分の裏に引かせながら、ミナトは向かってくる集団を凝視した。
見た目はデセアトに似ているが、その中身は間違いなく人間だ。その証拠に赤く光っている。
「って.....ことは...?」シスクトは信じられないといわんばかりに目の前の集団を見つめる。
集団とミナトたちとの距離は、着実に狭まっている。
「あいつらが例の...」集団はミナトたちをその目に捉えたようで、その銃口を向けた。
「共食い部隊..."ケントゥリア・1"?」彼らは、容赦なく引き金を引いた。
「あっ...」フィティは思わず目を伏せる。
しかし、やはり銃弾は届かなかった。
ミナトは自身とフィティに迫りくる銃弾を全て手で受け止めてしまったし、シスクトは銃弾を華麗に躱していた。
「シスクトッ!!」その声に反応するように、シスクトがものすごい速さで"ケントゥリア・1"たちへ突っ込んでいった。
「こいつら生きてる!殺すなよ!」ミナトはそう釘を刺した。
シスクトは"ケントゥリア・1"のうち一人に狙いを定めると、銃弾を躱しながら素早く後ろに回り込んだ。
「これで動けんだろ!」シスクトはその一人に抱きつき、見せつけるように周囲を見渡した。
「銃をおろしな!味方を撃つことになんぜ.....」と、脅しをかけて見せる。
これなら、殺すことも、こちらが殺されることもない筈だ。とシスクトは踏んでいた。
しかし周りの兵士達は銃をおろさない。
「?銃をおろせお前ら!こいつらが死ぬことになんぞ!」再度、捕えている兵士を見せつける。
しかし、それでも銃をおろさない。
変わらず向けられる銃口に、流石のシスクトも少し怯み始めた。
「お、おい....ま、まさか撃つんじゃねぇだろうな?」引き金にかけられた指を見ながら、シスクトはすっかり顔面蒼白になってしまった。
「シスクトさん...!」フィティはシスクトの危機を見ながら、何もできない自分を憎んだ。
「......仕方ない。フィティ、ちょっと見ないでいてくれる。」ミナトは困惑するフィティに手で目隠しをすると、シスクトのいる方に手を突き出した。
そして、無情にも銃は放たれた。
デセアト
魔王軍の兵士。
意志を持たないどころか生き物ですらない、いわゆるロボットである。
その機能を停止すると、砂になってしまう。
この世界に存在しないはずの"武器"を使用する。




