Number.4 シーフ・グループ
魔王の目的は「人類の殲滅」である。
この世界には「人類」と「魔族」が存在し、遥か昔からいがみ合ってきた。
"魔王"は魔族の長として、そんないがみ合いに終止符を打とうとしているのだ。
今や人類のほとんどが死に絶え、残った者たちは散り散りになりながらも抵抗を続けている。
「それで、その小娘とやらは見つかったのかな?クスィグディハス・ジャーカック君。」隣を歩く男が厭味ったらしくフルネームで呼んだ。
クスィグディハスは眉を顰める。
「やはり新入りの君には荷が重かったようだねぇ。魔王様も素直に私を出していればよかったものを...」
「ジフィック.....殿。」クスィグディスハスは口数の多い隣の男が気にくわないようだった。
「魔王様...クスィグディハス・ジャーカック様、ディハームスキック・デジフィック様が来られました」扉の向こうから冷たい声が聞こえる。
「通せ。」そのの声が響くと同時に、正面の巨大な扉が開いた。
「お呼びですか。魔王様。」
クスィグディハスとディハームスキックは入るなり、慎重に膝をついた。
「ああ。ちょっと急用でね...クスィグディハスには"ペリセデュー"に向かってほしいんだ」
魔王は、魔王らしからぬ口調でクスィグディハスに命令を出した。
「は...仰せの通りに。」クスィグディハスはわずかに頭を上げる。
「ディハームスキックには"赤髪の少女"探しを引き継いでもらうよ。くれぐれも殺さないようにね。」魔王は微笑を浮かべてディハームスキックを見た。
「は、心得ております。」ディハームスキックも頭を下げたまま微笑を浮かべた。
「最近...やはり異様な力を感じる。ディハームスキックの所へは私も行くかもしれない...」
「.....ところで、お二人はどこへ向かっているのですか?」デセアトを警戒しながら少し歩いた後、思い出したようにフィティが尋ねた。
「うぇ?ああーそういや言ってなかったなー。生き残りの集落を探してんのよ、な?ミナト。」シスクトも思い出したようにミナトへ視線を向けた。
「そうだな、俺から言い出したんだ。撃ち漏らしがいるんじゃないかって...」そこまで言ったところで、ミナトは人間の気配を感じた。
「.....?誰...だっ!?」ミナトが声をかけようとしたところで、数人、何もない荒野から突然剣を持った男たちが飛び出してきた。
「初めましてだな。悪いが金品全て置いて行ってもらう!」ミナトはとっさに腰から剣を抜き、斬りかかってきた男の一人とつばぜり合った。
「本当に突然だな!名前ぐらい教えてくれてもいいんじゃないのか!?」
「私の名はハイフィス、ハイフィス・フェイビデイ。まぁこれ以上出会うこともないんだろうがな。」ハイフィスは名残惜しそうな顔を作って見せた。




