表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨のち晴れ!  作者:
1/6

雲量1 晴れのち雨.1



  恋なんてものは所詮一時の感情に過ぎない。

  という信念のもと、俺こと(かぜ)隼由真(はゆま)は高校生活を送ることにした。こうなったのは、全てアレが原因だ。

—————————————————————————

 

 相手のことをどう勘違いしたのか、魅力的に思って、好意的に思って、好きになる。そんなものは偽物でしかないし、長続きするものでは無い。自分にとってそれはマイナスなものしか産まない。授業も集中できないし、何をするにおいてもそれが頭から離れない。なんて邪魔なものなんだ。

 人生において恋なんてものは不必要で、邪魔なもの。そうじゃなきゃ、もう耐えられないんだ。そう思うしかなかったんだ。

 そう思うしか——。


「友達として、これからも付き合って欲しい」

 目の前が真っ暗になる。

 俺、今なんて言われた? ああ……そうか。振られたんだ。このどうしようもないくらい重い空気が、それを嫌でも感じさせる。


 友達として、か。どうせ一回も話せないし、話しかけられないんだろうな。もし本当に友達として付き合うなら、気まずくてやっていられないだろう。振られたってことはそういう事だ。

 

 ソースは俺。告白した相手の子に「友達として」と言われた時点で、

「あなたには魅力が感じられず、付き合うことが出来ない」

 と言われているのと同じなのだ。


 告白をしたら、「友達」という関係は二度と築けなくなる。そんなことはよく分かっている。もちろん覚悟は決めてたつもりだ。しかしなぁ、こう振られてみるとどうにも込み上げてくるものがあるな……。

 もうあの日々は戻ってこない。時が刻々と過ぎていく内に、実感が湧いてくる。


 一ノ瀬春華と出会った中学1年生の冬。

 彼女と中が深まってくにつれて、この感情が恋なんだって知らされた。自分の胸がこんなにも高鳴るなんて、知らなかった。どんなに寒くたって、彼女と話す時間だけは暖かかった。彼女といる空間は季節なんて関係ないくらい心地よかった。彼女を取り巻く全てのものが特別に見えた。

 

 俺は彼女と同じ高校に行く為に死ぬほど努力したんだ。所謂恋は盲目って言うやつだろう。それほど俺は彼女が好きだった。心の底から好きだったんだ。そんな初恋が今終わった。短くも長い、この初恋が。


 渡り廊下を歩いて、ふと外を見ると雨が降っている。高1の夏から、こんな気持ちになるなんてな……。


 いいさ、恋愛なんてバカバカしい。

 あんなの、バカどもがやることなんだろ? 俺には無縁の話しさ。恋なんてバカバカしい。恋なんて、恋なんて……。


「クッソ……」

 涙が溢れ出す。人目もはばからず泣いている自分に嫌気がさしてくる。こんな気持ちになるなら、恋なんて……。


「ドンッ」

 痛ってぇ、なんだ? 前を見ていなかったことへの後悔が募る。

「ご、ごめんなさい!」

「いや、こちらこそ……」

 そう言い、彼女は軽くこちらを向き会釈をした。

 

 その顔を見た俺はあることに気がついた。泣いているのだ。軽くなんて言うレベルじゃない。常に拭かないと服がびしょ濡れになるくらいには泣いている。

 

「大丈夫か?」

 さすがに居た堪れず、声をかける。

「大丈夫じゃないに決まってるじゃないですか!」

「そ、そうか……。何があったんだよ?」

 そりゃそうだ。こんだけ泣いてて何も無かったら流石に恐怖を覚える。それ以前に、なんで俺は名前も知らない女の子に声をかけているのだろうか。

「私、私……」

「わかったわかった! もう泣くな! ここで話すのもなんだから外出ようぜ!」

「分かりました……」

 これだけ泣かれると、落ち着いてきてしまった。俺の涙はとっくに枯れており、そんなことよりどうにかして彼女を泣き止ますことを考えていた。

初投稿です!これから頑張っていきたいです!

感想は全部返すので、よろしくお願いしますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
まだ1話しか読んでいませんが、主人公だけでなく振ったヒロイン側も救われるといいな、と感じました。メインヒロイン?になるであろうぶつかった相手を含めて、幸せになって欲しいです。何しろ、振ったヒロインは何…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ