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あなたなら好きな人の体を手に入れたら何をしますか?

みんなはこれまで人生に一人は好きな人ができたことがあるだろう。

そして手を繋いだり付き合ったりイチャイチャしている妄想をし、胸を高鳴らせていただろう。だかこれはその妄想の一つ上をいってしまった私のお話。




〈朝〉

桜 実瑠みるはいつもと同じ時間に目が覚めた。時計を見ると7時を過ぎており慌てて顔を洗い朝食を食べ、覚えたてのメイクをした。

首元と手首にお気に入りの香水を少し付け、スカートの裾を大胆に折り汗拭きシートも忘れずにカバンに入れた。

JKの朝は忙しい。

もう少し寝てたい気もするが、それはオシャレを犠牲にしてまですることではない。

「よし行くか。」

絶賛反抗期中の私は家族に何も言わずに家を出た。


今年高校生になった私はそれなりに充実した高校生ライフを送っていたのだが、やはり学校に行くのは面倒くさい。

だが人間は単純なもので好きな人のことを考えると自然と腰が軽くなるものなのだ。

教室に入り自分の席に着きいつものようにしていると、親友の柿沼 美彩みさがなんか言ってきた。


「実瑠っていつも莉亜りあくんのこといつも見てるよね」


だってかっこいいんだもん。


「だってあのルックスと身長だよ?はあ好き、、、、一回でもいいからあの腹筋撫でまわしたい」


「控えめに言ってキショいね」


「もうちょっと私に優しくして泣いちゃう」


もうこの子ったら良心をどこに置いてきちゃったのかしら。


「あんたもいつも私のことド貧乳っていうじゃん」


何も言い返せんな。


「、、、、、」


「、、、、、」


キーコンカーコン

何とも言えない空気になりながらチャイムが鳴ったので美沙は自分の席に戻った。ガヤガヤしてた教室も先生が入ってきたと同時に静かになり、いつものように長い授業が始まった。でも運命の瞬間は突然訪れるものだ。いつものように友達数名と学食でお昼ご飯をたべていた私は、楽しみにしてた味噌ラーメンを勢い良くよく啜った。うまい。高カロリーだがそれに見合うだけの味がある。汁まで飲もうかな。


「実瑠、行儀悪いよ。あと汁は飲んじゃダメだからね。」


お母さんみたいなこと言ってる美沙に共感するよに


「そうだよ〜肌荒れちゃうよ〜?せっかく可愛いのに」


「あんた箸いつになったら持てるようになるの?」


と周りの友達たちも耳の痛い言葉を言ってきた。やっぱ汁飲むのやめようかな、よしやめよう太っちゃうかもだしね。


と思った瞬間背中からとてつもない衝撃を受けた。誰かがぶつかってきたのだ。


バシャ!


その瞬間私は後悔した。何にって?もちろん汁を飲まなかったことにさ。

そして私は綺麗に顔面からラーメンの汁にダイブしたのであった。



「ちょっ実瑠大丈夫!?」


「は、早くタオル持ってきて!!」


私は焦りながらぶつかってきたやつになんて言おうか考えた。だがその言葉を発することはなかったなぜなら


「ご、ごご、、ごごめん!!さ、、さ、さくらさんどどどどうしよう、、、け、怪我してない? だ、だだ大丈夫?」


私よりも焦ってる自分の好きな人の姿がそこにあったから。

よし許そう乙女の気持ちは変わりやすいのだ。



〈保健室〉

汁を被ったあとすぐさま保健室に行き後処理に追われていた私は、午後の授業がサボれることに小さくガッツポージをしていた。だがメイクは崩れ

前髪もすごいことになってしまってる。早く直さなければと思った瞬間顔から血の気が引いた。


「バック教室やん」


やばいどうしよう流石に今は授業中だし取りに行けない。ましてやこんな姿のままみんなの前など歩けない。

やばい


「終わった」


そう思った瞬間ガラガラとドアが開いた

良かった!美沙か誰かがバックを持ってきてくれたんだ!しかも授業中にやっぱ持つべきものは親友だったんだ!


「あ、あの〜、、桜さんさっきはごめん」



そこには今自分が1番会いたくない人の姿があった。






















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