Hirosima Nagasaki がジョークにされているという現実
フランス人や、欧米の方へのヘイト的な発言がありますが。
あくまでも皮肉と揶揄であり、全ての欧米諸国の方々を差別的に貶めている訳ではありません。
戦後の戦争史という言葉があります。
矛盾した言葉ですが、第二次大戦終戦後より、今にいたるまで、世界中の戦争、紛争が途切れることなく続いていたことを端的に表す言葉です。
YouTubeにて、とある黒人男性が炎上しているという動画を見て以降、彼が問題を起こすたびにオススメに関連動画が出てくるようになりました。
彼は規制の緩い動画配信サイトにて配信する配信者であり、投げ銭をくれる視聴者の指示を実行して稼いでいるようです。
そして、日本滞在時から、現在はタイにいるそうですが、何度も「長崎、広島」と繰り返し公共の場で発言し、「原爆をまた落としてやる」などの問題発言や問題行動を繰り返しているようです。
昨日、私がYouTubeでチャンネル登録していますYouTuberで、日系アメリカ人の方の動画を視聴しました。
彼はアメリカ産まれアメリカ育ちの日系アメリカ人で、現在はアーティストや音楽プロデューサーとして活動しています。
過去にはジャンプコミックの人気作品のアニメ化にさいして、楽曲を提供するなど、かなりの大物なんですが、その彼が、怒りを全開にして配信されていたんですが、それがある映画配給会社と制作された作品や関係者のTwitterなどで「長崎や広島での出来事」をジョークとする内容についてでした。
そこで私は驚いたんですよ。
日系として育った彼は「原爆投下にたいする海外の方の捉え方の軽さ」を語ってくれました。
原爆投下をジョークとして扱う文化があるとも語ってくれたんです。
私は黒人男性の配信が「指示を実行して投げ銭を貰うスタイル」と知った時に感じた疑問が解けたと同時に、深い悲しみと怒りを感じました。
投げ銭とともに指示をしてる側も、それを実行する側も本当にジョークとしか思ってなかったと知ったんです。深い憎悪や、歪な正義感ではなく、「日本人ならバカにしてかまわない」という舐め腐った侮蔑でしかなかった訳です。
彼は「原爆投下の話をすると、すぐにパールハーバーを持ち出す奴がいるし、あれが終戦に不可欠だったって言う奴もいる」と言った上で。
「パールハーバーが奇襲だったかどうかの論争はきりがない」
とした上で。
「パールハーバーでやられたから、原爆投下していいという論理にはならない」
「何万何十万の人が死んだのか、原爆を投下したのがアメリカだけだってこと、それを全く理解してない」
「もし仮に本当に終戦に必要だったとして、だからって茶化していい理由にはなり得ない」
と、ご自身はアメリカ人として産まれ育った方であるのに、ルーツである日本のことを想い憤り、悔しさをずっと味わってきたと語っていました。
「日本人だけなんだ、終戦後、敗北を潔く認めて、謝罪し続けてる民族なんて」
と、その誇りに言及されて。
「でも、結局は誰にもそれが伝わってない。もっと日本人は伝えていかなきゃならないんだ」
そう語っておられました。
本当に衝撃を受けましたし、そして、日本人が美徳とするところが、悪く働いてしまい、海外で日本人が軽んじられている現実が非常に腹立たしく、悔しい気持ちとなりました。
韓国や中国の件もそうですが、戦後の日本は正しいことをして、誠心誠意努めていれば、必ず伝わるはずという妄想で、結局は自分たちが貶められることに無抵抗になってしまいました。
もし、ホロコーストなら。
もし、チェルノブイリなら。
もし、黒人差別なら。
きっと、大騒ぎになるでしょう。
でも、Hirosima Nagasakiなら。
「あれはパールハーバーの復讐だ」
「終戦には必要不可欠だった」
と本気で宣うものや、そもそもたいして理解していないものたちにジョークにされて、騒動になっても当事者たちは悪びれもしないんです。
東北大震災のとき。
のちにイスラム過激派に襲撃されたフランスのシャルリーエブドが悪辣な風刺画を描いていました。
勿論、武力による襲撃で死者を出したことは肯定できることではありません。
しかしながら、多くの死傷者、行方不明者を出し、甚大な被害を受けた災害を、しかも日本人というだけで全く関係ない有名アスリートをつかって侮辱することが正しいことでは無い筈です。
ですが、当時のフランスではシャルリーエブド襲撃後には「表現の自由を侵害された」ことへのカウンターデモで溢れかえりましたね。
私はあの時から、多くのまともなフランス人に申し訳ないと思いながらも、「フランスは歪んだ思想を高すぎるプライドと共に自浄作用なく腐らせた民族」と呼ぶようになりました。
彼ら自身が、「侮辱や差別を含めた、あらゆる表現の自由は、一切罪に問われることなく保証されなくてはならない」と主張したのですから、私の主張も許してくれると信じています。
フランス人権宣言が一部の「有能な男性」のみに認められた「ごくごく限定的な」特権意識の塊だったように。
何の罪もなかったどころか、改革のために、国交の正常化のために政略結婚であったにも拘わらず、国内の窮乏を知り、王族としては出来る限りの質素倹約につとめ、社会福祉や慈善事業にも尽力し、立て直しのために奔走する夫を支え、子どもを愛して、乳母に任せず、自ら子育てまでしたマリーアントワネットを「息子との近親相姦」という、我が子を愛した女性にたいして冒涜が過ぎる冤罪で処刑したように。
結局は、そこから何も進歩していない。
そして、欧米諸国は同じように何も進歩していないのでしょう。
ポリコレだなんだと、やたら言うのは、結局は自分たちが無自覚に差別的で非常に悪辣な民族であるからこそ、「強烈な枠」がなければ躾られない下等民族だと認めたようなもんです。
どうでしょう。
こんなことを言えば、絶対に大騒ぎになる筈です。
でも、これより酷いことを日本人に言ってもしても、「ただのジョークじゃないか、大人げない」と彼らは言うんだそうです。
私はその現実に非常に悲しくなりました。
ですが、欧米の方でも、こうした「日本人差別」に我がことのように心を痛めてくださる方もいます。
フランス人の方で「フランス人の差別的なところが大嫌いだ」と語った方もYouTubeなどで見ました。
日本人にも差別的な方はもちろんいます。
「原爆投下で何人の無関係な民間人が死んだと思っているのか」
この想像力と知識と、そして配慮。
内心でどう思っていようと、冷静に事実と向き合い、妥協点を見いだして相手との距離を正しくとれること。
たとえリスペクトが無くとも、「お互いを傷つけあわない」距離をとれるかは、とても大切だと思うんですよね。
感想などお待ちしてますm(_ _)m