80. 僕が見つけた答え。(ユリウス目線)
1ヶ月のお休みありがとうございました!!
お休み期間中もブックマーク&作品評価
本当にありがとうございます!!!
ずっと自分以外、いや、自分すらもこの世界には必要ないと思っていた。
自分が生きている意味があるのか。
なんの為に生きているのか。
簡単に見つかりそうにみえて、簡単には見つからないその答えを僕は幼い頃からずっと探し続けてきた。
でも、もしかしたら……
「くそっ!!」
――もしかしたら、この日のために僕は生きてきたのかもしれない。
「もう少しなんだ!!」
まだ幼く、もっと周りを頼り甘えてもいい年齢のはずなのに、正義感に溢れその小さな体でたくさんの人の心を救ってきたティア。
そんな彼女に僕は感化されたのかもしれない。
「切れるな!!魔力!!」
僕はこんな風に誰かを助ける人間なんかじゃなかっ
た。
「あと2人……っ!!」
僕はこんな風に誰かのために死に物狂いになる人間なんかじゃなかった。
「もう少し……!!」
僕はこんな風に、誰かを守れる人間じゃなかった。
誰かを守ろうとする人間じゃなかった。
「……っ、あと一人……!!」
錆び付いた牢の中で最後の一人を抱きかかえ、子供たちを集めた階段付近へと運び出す。
残り僅かな魔力でポロポロと落ちてくる天井の破片から身を守りながら20人近い子供たちを運び出せば、魔力はほぼ0になっていた。
珍しく肩が上下に揺れる。
魔力の枯渇が原因か、目の前が霧がかかったように霞んでいる。
体に上手く力が入らない。
フラつく体を支えるように壁に手をつけばその場に膝から崩れ落ちる。
まだ、こんな所で力尽きるわけにはいかない……
誰も目を覚ましていない自分よりも幼い子供たちがやけに遠くに感じる。
年齢が近いからか思わずティアやウィルと重ねてしまう。そのせいか、僕はこの子達を見捨てることが出来ない。
何よりも、ティアに軽蔑されたくはない。
彼女なら必ずこの子達を助けようと動くだろう。
誰よりも大切なティアに嫌われたくない。
大切な者を守ったウィルにかっこ悪いと思われたくない。
そんな自分勝手な考え。
そんな自分が満たされたいが為の行い。
それでも、それだけじゃなくて。
少なくともこの行いに少しの自分の意思があったことは否定しない。
やっぱり、僕も変わったな……
遠くなる意識の中、最後の力を振り絞り子供たちの周りに風の防壁を張った。
これで、あの子たちだけでも助かってくれれば。
天井のコンクリートの破片がさっきよりも多く崩れ落ちてきている。
あぁ、もしかしたらもう二度と……
重たい瞼に逆らうことなく目を閉じれば、目の前にティアとウィルの顔が浮かぶ。
叶うことならもう一度だけ……
真っ暗闇の中に浮かぶ彼女たちに僕は手を伸ばすが、その手には何も掴めずに。
僕はそのまま意識を手放した――。
20211114.
ティアの物語が始まってから6ヶ月が経ちました。
早い!!!!もう半年も経ったのかとびっくりしてます。
特にお休み頂いた1ヶ月はあっという間でした。
お休み頂いた分より良いものをお届けできるように頑張ります!
今日からまた更新していきますので、今後もよろしくお願いいたします(⑅•ᴗ•⑅)!




