表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たとえ貴方が地に落ちようと【簡易版】  作者: 長岡更紗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/115

第42話 うわ……お酒って、こんな味なんですね

デニスに手を引っ張られて、彼の家に到着した。


挿絵(By みてみん)「ただいま」

挿絵(By みてみん)「あ! にいちゃん、おかえりー!」

挿絵(By みてみん)「おかえり、デニス」

挿絵(By みてみん)「ただいま、母ちゃん。今朝言ってた女の子連れてきたぜ」

挿絵(By みてみん)「いらっしゃい。あなたがサビーナね」

挿絵(By みてみん)「あ、あの……はじめむ、初めますて、オーケルりゅフェりゅトでテニスさんと一緒にはたりゃいております、サビーナと申ししゃす」

挿絵(By みてみん)「おい、言えてねーぞサビーナ」

挿絵(By みてみん)「うちのひ孫は、テニスという名前だったかねぇ」

挿絵(By みてみん)「デニス、幼気なお嬢さんに偽名など使ってはいかんぞ」

挿絵(By みてみん)「お兄ちゃんひどーい」

挿絵(By みてみん)「使ってねーよっ」


サビーナは緊張のあまり言葉が出てこず、棒立ちのままだ。


挿絵(By みてみん)「ざっと紹介するから聞き流してくれ。父ちゃんのランス、母ちゃんのシーラ、弟のキース、妹のシェリー、末っ子のラルフ、キースの嫁のアネルー、その子供のココル、じいちゃんのカイセリス、ばあちゃんのドロシア、それとひいばあちゃんのスフィだ」

挿絵(By みてみん)「本日はおめねき……おまにゃき……おまぬ……おま、うま」

挿絵(By みてみん)「お兄ちゃん、この人大丈夫?」

挿絵(By みてみん)「あー、さぁなぁ……」

挿絵(By みてみん)「兄貴、とりあえず座ってもらえよ」


促されるまま座ると、デニスたち兄弟は母親の料理の手伝いに行ってしまった。


挿絵(By みてみん)「サビーナちゃんだったね。よく来てくれた。まぁ一杯飲んでくれ」

挿絵(By みてみん)「あ、いえ、私はまだ十六歳なので」

挿絵(By みてみん)「飲めるじゃないか。これだけ二十歳を過ぎた人間が山のようにいるのだから、構わないだろう」

挿絵(By みてみん)「じゃ、じゃあ少しだけ頂きます」

挿絵(By みてみん)「そうこなくちゃな!」


勧められて飲まないのは失礼に当たるかもしれないと思い、サビーナは初めてのお酒に口をつける。


挿絵(By みてみん)「うわ……お酒って、こんな味なんですね。初めて飲みました」

挿絵(By みてみん)「ほほう、いける口だな。もう一杯くらいなら飲んでもいいぞ」

挿絵(By みてみん)「あ、はい。頂きます」


頭の中にパーっとお花が咲いたような爽快感で、お酒がぐいぐい進む。


挿絵(By みてみん)「ふ……ふふ。あは、美味しーい!」


 そこへ両手に料理の皿を持ったデニスが戻ってきた。


挿絵(By みてみん)「あんた、何飲んで……」

挿絵(By みてみん)「あは、あは……れニスさんの顔、面白ぉい」

挿絵(By みてみん)「げっ! これキッツイ酒じゃねーかよ! おい、父ちゃん!!」

挿絵(By みてみん)「いやー、サビーナちゃんは飲みっぷりがいいねぇ」

挿絵(By みてみん)「未成年に飲ませんな、馬鹿ッ」

挿絵(By みてみん)「違法じゃないだろう、これだけ大人がついてるんだから」

挿絵(By みてみん)「抑止する人間が勧めてちゃー、意味ねーんだよ!」

挿絵(By みてみん)「まったく、騎士はお堅いなぁ」

挿絵(By みてみん)「おい、サビーナ! 大丈夫か?」


今度は目の前にあった唐揚げを手で掴み、次々と口の中に放り込んだ。


挿絵(By みてみん)「おい、サビーナ? 食うのは構わねぇけど、ほどほどにしとけよ?」


しかしそんなことをしていると、唐突に気分が悪くなる。


挿絵(By みてみん)「う……きぼぢわるい……」

挿絵(By みてみん)「いいから吐いちまえって! 出せば楽になっから!」

挿絵(By みてみん)「いえ……私……帰り、ま……」


椅子を立とうとした瞬間、ドデーンと派手にずっこけてしまった。

デニスに抱き上げられ、ベッドの上に座らされる。


挿絵(By みてみん)「うーー」

挿絵(By みてみん)「吐いっちまえ! ここに桶があっから!」


そのあと、サビーナはデニス思いっきり世話になったあと、そのまま眠ってしまったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ