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ウングルが居た場所には金貨と宝石などの山が出来ており、その分配をライトとリサが行いロウデンは、拠点へと連絡をしていた。
また、周囲の警戒を任されたであろう鈴奈とボビーが近くで周囲を見ており、暁とかえでは体を休めていた。
「ふぅ~」
「やっぱり、つかれるねぇ~」
「はい、できましたよ」
「ありがとね。ユノちゃん」
装備の手入れをしながら疲れから来たため息をこぼしていた暁にかえでが賛同するかのような言葉を掛けていると今さっきまで温めていた簡易食をユノが持ってきて差し出して来たのでお礼を言いながら受け取る。
「おっできたんだな、俺たちにもください」
「はい、これ分配し終わったのだよ」
大きく膨らんだ袋6つを見えるように持ち上げて渡してくるリサとその横でお腹がすいたのかユノに自分達の分の簡易食を頼んだライトがそのまま地面に座り込む。
「このまま、二十分の休憩をとった後、探索を始めたいと思います」
「りょうか~い」
「おお」
連絡が終わったロウデンが戻ってきて報告し、それぞれが返事を返し終わると、暁とかえでは鈴奈達と交代するために立ち上がる――――。
「どっちに進むんだ」
休憩が終わり、遺跡から外へと出た暁達一行は次の目的地である遺跡に向かっていたが、地図が役に立たなくなり、道に迷っていた。
「う~ん」
「いったん、ここで休もうか」
「・・・・・」
暁の問を聞きながら、ロウデンは自分たちの位置を頑張って確認しようと地図を見て唸っていたので、ライトが休憩の合図を出し、疲れ切っていた鈴奈たちは無言でその場に座る。
「・・・他の組も同じような感じで地図に位置の表示が出なくなっているようです」
「そうかぁ」
「それにしても、いきなりこんな現象が起こるなんてな」
地図と睨めっこしているロウデンに暁とライトが近づくと顔を上げた後、現状を簡潔に喋りまた地図に目を向けた。
「拠点に引き返すか?」
「そう・・・・ですねぇ」
「それ以前に帰れるの?」
「・・・・・」
暁がライトとロウデンに正確な情報を掴むために拠点に戻ろうかと提案し、ロウデンは悩みながらもその提案に賛成したが、その話を聞いていたかえでが核心をつき静かになるがライトがすぐに答える。
「大丈夫だよ。拠点にならすぐに帰れる」
「ほんとですか?」
ライトの言葉にさっきまで疲れ切っていた鈴奈が反応し、暁達は理由を聞こうとしたがライトがポケットから出した欠けた青緑の結晶石を見て納得する。
「じゃ、帰りますか」
荷物を持ち直し、ライトを中心に集まった暁達を見渡したライトは合図を送り結晶石を掲げると光に包まれた。
「・・・・ふぅ」
机と周囲の床に大量の資料が置かれている中、クロツキは、目を通し終わった報告書を横に置き、疲れ切った体を起こし寝室のベットに横たわる。
コンコン
「どうぞ」
「入るね、うわぁ~」
ベットで休んでいると扉を叩く音が聞こえ、リッカが入って来るが部屋に入るや声を上げる。
「どうしたんだ。リッカ」
「あっ、そうそう、頼まれてたものできたよ」
クロツキはリッカに来た理由を尋ねるとリッカは、カバンの中を探って布に包まれたアイテムを取り出し、クロツキに差し出す。
「そうか、ありがとな」
体を起こしリッカから受け取ると早速、布を取り除くと中からは、小型版のショットガンが二丁姿を現した。
「注文の通りに三連装型のショットガンにしたよ」
「・・・うん、重さも問題ないな。また、お願いするよ」
「りょうかい。じゃっ」
クロツキが手に持ち重さなどを確かめている横で銃の説明と解説をしたリッカはクロツキの部屋を出ていく。
(試撃ちにでも行くか・・・・)
「―――よしっ」
都市を出てすぐの草原でレベルの低いモンスターを倒したクロツキは灰竜と書かれた双銃でリッカに作ってもらったショットガンの使い心地に満足していた。
「こんなところに居たでござるか」
「ん?どうしたんだ寅さん」
灰竜をホルダーに入れているとねこ丸が近づいてきて声をかけてきた。
「今さっき連絡が入ったでござるが、緊急の招集が掛かったでござった」
「分かった」
クロツキは近くに置いていた荷物を掴むとねこ丸と一緒にゲームマスターの館へと急いで向かった。
「集まっていただいてありがとうございます」
クロツキ達が館へと到着して会議室へと入ると都市に残っているマスターの半分がすでに来ており、クロツキが椅子に座るころには残りマスターも到着してリコの挨拶が始まった。
「今回集まっていただいた件は、合同での探索へと向かった冒険者達の元で非常事態が起こったので集まっていただきました」
「いったい、何があったんだい」
「あぁ」
リコによる簡単な報告が終わると同時にウォルタが詳しい内容を聞くために質問をして他のマスター達も声を上げ頷く。
「あっ、はい、向こうからの報告によりますと森に入った、調査隊の持っている地図が役に立たなくなり殆どの隊が未だに森の中で遭難している状況です」
「地図が使えないっってど――――」
「遮る形になってすみません。ほとんどのということは帰って来たメンバーが居るってことですか。リコさん」
今回のクエストで使う地図を提供したギルドのマスターが喋ろうとしたところをクロツキは遮り、改めてリコに質問をする。
「えっと、地図が使えていた時に拠点の近くまで帰ってきていたチームとチェックポインの場所まで飛ばされる結晶石を置いていたチームが帰ってきています」
「ありがとうございました」
リコから話を聞いたクロツキは礼を言い、席に座り直す。
「たしか、黄昏の夕日のギルドマスター、クロツキだったよな」
「えぇ」
今さっき会話を遮られたギルドマスターがクロツキに確認をとり、返事が帰って来たところで質問をする。
「俺は、宇佐錆っていうギルドのマスターをやっているササビって言うんだが、今回のことであんたは何か知ってるんじゃないか?」
ササビの言葉に周りが騒がしくなるがすぐになくなり、クロツキに視線が集まる。
「知っているってわけではないんですが・・・・あくまで自分の仮説ですが、心当たりがあります」
ようやく、喋り出したクロツキはあくまで確証がない仮説だと周りに言い間を置いて続きを話始めた。
「深紅の樹海では以前、地図を使わずに樹海を突破するクエストがあったんですがもしかしたらそれが関係してるのではないかと・・・・」
「・・・あれか、たしかにあの時は地図が使えなくなっていたな」
考え込んだため、少し間が開いたがササビは納得がいった様子だった。
「あのぅ、喋ってもいいでしょうか」
「どうぞ」
「あぁ、いいよ」
二人の会話が終わったのを見計らってリコが二人に話をしていいのかを聞いてきたので、二人は返事を返す。
「ふぅ、今回集まってもらった件に関しての本題を話させていただきますね」
リコは喋りながらギルドマスター達の顔を見渡し、頷く姿を見た後胸の前で両手を合わせる。
「人数が足りなくて捜索がうまく進んでいないようなので救援をよこしてくれと来ていました。いける方々は明日の朝に館前に集合して向かってください」
リコの話が終わった後、ギルド同士で話し合いが行われ、救援に向かうギルドが選ばられ、そのまま解散した。




