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「ふぅ~」

「・・・みんなの顔、面白かったね」

 クロツキの報告を聞いたリコとギルドマスター達は一部を除く全員が驚き、その顔を見ていた小雪は報告が終わり解散した後に一息入れているクロツキに近づいて感想を言う。

「まぁ~、面白いかは別として普通は驚くよな。軍が作った道具が自分達に良し悪し関係なく影響することが分かったからな」

「うんうん」

 クロツキの返して来た返事に相づちをうつ小雪と一緒に帰っていると途中で串焼きの露店が出ていたので少し買い食べながら周りを見てクロツキは冒険者などで賑わう姿が目に入りようやく落ち着いた生活に戻ったのだと改めて感じた。


「だいたい、片付いたな」

「そうですね。暁さん」

「こっちも片付きましたよ。暁先輩」

 周囲を警戒しつつシムナに弾を込める暁に鈴奈は持ち物を確認しながら報告をいると他の場所で討伐をしていたマグロが片付いたのか手を振ってやって来る姿が見えた。

 異世界に閉じ込められてから様々な出来事があり、数か月経った。また、クロツキがマスターの黄昏の夕日は都市で知る人のいない程有名になり、困難なクエストの協力要請や討伐依頼などが舞い込んでくるようになっていた。

 そんな中今回、暁と鈴奈とマグロは農園を荒らす野草ウサギの駆除を住民に依頼され、都市から2キロ離れたリンゴ園に来ていた。

「助かりました。冒険者様」

 報告をすました暁達が荷物を片付けていると農園の持ち主がお礼を言いにやって来て、報酬を差し出す。

「いえいえ」

 マグロは照れながらも報酬を受け取ると暁達のもとへ急いで行き馬に乗って帰宅した。

「おかえりー」

「ただいま、かえで」

 暁が扉を開くといつものように広間の中央でボビーとチェスをやっているかえでが手を振りながら暁達に声をかける。

「クロちゃんと小雪ちゃんは帰りが遅くなるって言ってたよ」

「了解」

暁とかえでの何気ない受け答えが終わり、鈴奈とマグロはそれぞれの部屋へと戻り暁も武器の点検などをリッカに頼むためにリッカの部屋へと向かった。

「お帰りなさい」

「ただいま、鈴奈」

「帰って来たでござるか」

 鈴奈達が食事の準備をしているとクロツキと小雪が帰って来たのでねこ丸は二人の分を取りに台所へと戻る。

全員が席に着き食べ始めたところで各々の報告が始まり、今日自分たちがしたことを報告し終わった後に、クロツキは小雪と目を一瞬合わせた後で話始めた。

「最後に近くの都市と連携してまだ調査が出来ていない深紅の樹海の探索をすることになったんだけど・・・自由参加だから行こうと思う人はギルド会館の受付で申請してもらえればいいから」

「ちなみに、私は参加する予定ね」

 クロツキが喋り終わった後に、小雪が楽しげに話す。

「どうしよっかな~」

「一緒に行きますかな。かえで」

「そだね」

 かえでが悩んでいるとボビーが誘って来たので返事を返し、他の者も参加するかどうかを喋る。

「そういえば、クロはどうするんだ」

「今回は、止めておくよ。いろいろとやろうと思っていることもあるからね」 クロツキ以外が答え終わった後に暁はクロツキの意見を聞いていないことを思い出したので質問すると直に返事が返って来たので、そこで報告が終わり食事が終わっている者は風呂か自室へと戻り、食べ終わっていない者は食事へと戻った。


「おはよう」

「おはようございます。ロベスさん」

「ん?今回はいなんだな」

「あっ、はい用事があるから参加しないようです」

 探索当日の朝、ギルド会館の前に集まった参加者の中を歩きながら暁達の元へとやって来たレッドドックのマスターロベスが挨拶をして来たので鈴奈が答え、質問にも返事を返す。

「あら、ロベスちゃんじゃないの」

 鈴奈とロベスがいろいろと話しているとそこに弧万智と付き添いのタカのんがやって来て二人の会話に参加し、タカのんはマグロ達の方へと行く。

「協力関係の都市冒険者たちとの待ち合わせ場所に行くみたいだぞ」

 数分経った辺りで暁が現れ、弧万智とロベスは自分たちのギルドメンバーの元へと行き鈴奈達は地面に置いていた武器とバックを背負って移動している集団へと混じり進む。


「移動し始めた時間帯かな・・・」

「そうだね」

 書類などが置かれた部屋でクロツキとリッカは窓の外を見ながら答えいるとそこへコーヒーを持ってねこ丸が入ってきた。

「ありがとう」

「かえで達の話でござるか」

「うん、そうだよ」

 コーヒーを渡しながらねこ丸が二人のしていた話の内容を質問し、リッカがそれに答える。

「そうだ、もう少ししたらリコさんと英王さんが来ると思うのできればお菓子などを用意していただけませんか?」

「了解でござる。クロ殿」

 来客が来ることを思い出したクロツキはねこ丸に茶菓子とお茶を用意してもらおうと思い頼むと直に返事が返ってきて準備に取り掛かる。また、リッカは作業着からちゃんとした服に着替えるために急いで私室へと帰って行った。

「こちらだよ」

「すみません」

 リッカはリコがやって来たのを知り中へと招くとクロツキの元へと連れて行き扉を開くと先に来た英王とクロツキが話している所であった。

「遅くなりました。英王さん、クロツキさん」

「大丈夫だ」

「ええ、そんなに待ってませんですから」

「じゃっ私はこれで」

 リコがクロツキ達に謝った後、リッカは私室へと帰り、ねこ丸がお茶などを持ってきたところでクロツキ達は本題に入る。

「まずは、自分が持っている新しい能力の開発が出来るスキルの話をしますね」

「はっはい」

「あぁ」

 一旦話をきり二人の反応を確かめたクロツキは異論がないことを確認して話し出す。

「どうやら、任意で他者に付けることが出来るようです。どんな能力かは、分かりませんがその人に合ったものなのは確かですね。後、分かったことと言えば、前みたいに光を生み出して付ける方法ではなく握手した時に付けることが出来ることも判明しましたね・・・・以上です」

「そうですか。次は私が話しますね」

 クロツキの報告を聞いた英王は頷き、リコは次に自分が話すことを告げるとお茶を飲み間をあけてから話始める。

「私からの報告はですね。以前話したこの世界に来た冒険者についてなんですがこの世界の住民の私たちが使用している通信機を使ったネットワークでどうやらこの都市に返ってきているようなんです」

「そうか・・・・」

「やっと話ができるんですね」

「はっ、はい」

 リコの報告を聞きクロツキはようやく外の状況を聞くことができると思い少しほっとした言葉をつぶやいたが英王は何か不満があるのか険しい顔をしていた。

「どうしたんですか。英王さん」

「いや、家族のことを思い出してね」

「そうですか・・・きっと帰れますよ」

 クロツキの質問に英王は少し躊躇った後に返事を返し、励ますかのようなタイミングでリコが喋る。

「こほんっ、次は私が話す番だな・・・私からの報告はだな開発部からの報告なのだが新武器の開発が成功したようだ」

「どんなものですか?」

 英王が話し終えると直ぐにクロツキは質問を出すと英王はバックに手を入れ箱を取り出す。

「これがその武器だ」

英王は箱を取り出すとクロツキとリコに見えるように置き蓋を開けると中からは棒状機械が姿を現した。

「なんですかこれは・・・」

「英王さんもしかしてこれはアレですか」

「そうだ」

「なんなんですか」

 クロツキは少年のような眼差しで箱の中の物を見て英王は満足が行ったのか笑みが出ていたがリコはリコは訳が分からず何なのか質問をしてきたのでクロツキが答える。

「ライトセーバーです」

「ライト・セーバー?」

「刃が光線で出来た剣のような物だよ」

「はぁ~」

 クロツキの説明を理解ができないでいるリコだったが実際に英王が使って見せたので理解することが出来たようだった。

 話し合いが終わったのは日が沈みかけた頃だったので英王とリコはクロツキ達と共に食事をとることになり、その日は過ぎて行った―――

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