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1.スイレンの花

お願いいたします。

 ハーミア・カヴシンスカ・サマセット=マーキス侯爵令嬢。「スイレン」の名を持つ彼女は今日からフローレ貴族学園に入学する。正確には「転入」だ。初等科の一年から五年まで海と国境を四つ隔てたところにあるルーナ帝国に留学しにいっていた。ここで彼女について説明しよう。改めて、彼女の名前はハーミア・カヴシンスカ・サマセット=マーキス。サマセット=マーキス家のレオン・ノアハルトことマーキス侯爵の長女で、13歳。「ハーミア」は叔母が昔の戯曲から、ミドルネームの「カヴシンスカ」は亡き母クララの母国ルーナ帝国の言葉で「スイレン」の意味だ。父侯爵は公爵への昇格を約束された優秀な人材かつドタコンである。ハーミアは感受性が高く物静か、謙遜で繊細な正確をしている。よく小説に出てくるような横暴で我儘な悪役令嬢ではない。少しだけウェーブした黒曜石のように輝く銀色の髪の毛。憂いを讃えたような夜空のような青の混ざった紫色の瞳。ルーナ帝国ズヴィスダ学園では「一番星」として有名だった。しかし、ハーミアの母国フロレンティアから「戻ってこーい!中等科入学は義務だー!」と圧をかけられ仕方なく父侯爵は彼女をフロレンティアに戻した。

 そして今、彼女は馬車から降り立ち、校舎の前に立った。新しい学校への期待で胸を膨らませながら。そして、門の向こう、光の方へ歩き出したー。その光を掴み取るように。

ありがとうございました。

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