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蜃気楼の岬から  作者: ピンギーノ
一・三章 幻想河の遺歌(中)
59/95

⭐︎⭐︎⭐︎これさえ読めば全部わかる! これまでの蜃気楼の岬から(38〜51話編)⭐︎⭐︎⭐︎

 あら? 珍しいわね。此処に人が迷い込むなんて。


 え、私は誰かって? 随分と小さなことを気にするのね、人間って。

 取り敢えずは……そうね、黒髪のお姉さんとでも呼んでくれればいいわ。うん、今はそれが良いわ。


 えっと……? あらすじ……ですって?

 よく分からないのだけど、要するにあの子たちの旅の記憶を簡単に語ればいいのかしら。……ちょっと面倒だけど、退屈凌ぎにはなりそうね。

 折角の機会だし、紅茶を片手にエレガンスに語るわよ。




【38話〜51話】

 ほほう。なるほど?

 ふむふむ。……ええっ、どゆこと? ご説明なさい。

 ……………………うーん?

 ……………………痛そうだわ。

 あらら、良かったわね。

 ふむふむ。

 ……………………怒涛の展開だわ!




 ――以上よ。初めてやってみたけど、上手く出来たかしら?






 …………わかったわよ。真面目にやるわよ。








【38話〜39話】

 いきなり鬱な展開からスタートね。酷い状況だわ。……苦労の末に目的地のメナス河が見えるとこまで来たけど、気が付いたらみんな気を失っちゃってる。なにがあったのかしら。




【40話〜41話】


 目覚めた家で二人の女の子に出会ってるわね。ふたりは姉妹だそうだけど、この子達が助けてくれたっぽい? え、違うの?

 ナズナちゃんは行方不明、ミサちゃんは引き篭もる。ニケさんは……こんな時でもブレないわね。




【42話〜43話】


 どうやらこの場所は、メナス河の畔の集落なんだけど、なんかきな臭い所だわ。妙に土俗的というかカルト的というか。河にも変な魔獣がいるっていう伝説があるみたいだし。

 よそ者扱いされてリンチにされてるウィルさん。さすがの私も可哀想に思えてきたわ。




【44話〜45話】


 大国オムニスから来たっていう旅の剣士に会ってるわ。そんな事よりも、行方不明だったナズナちゃんと再会できたウィルさん。

 ……大事なこと言うの忘れてた。集落の外から来た人たちは、みんな例外なく直前の記憶が抜け落ちてるのよ。河の個体とは別の、周辺に棲みついてるっていう魔獣の仕業かしらね? ふふふ。




【46話〜48話】


 ナズナのおかげで徐々に心を開いてゆくミサ……に見えるかしら、これ? むしろちょっとずつ良くない方向に……いえ、まぁ、楽しそうなので良いわ。

 河を渡る手掛かりを聞いたわね。秘匿された技術を受け継ぐ船大工に会いに行ったのだけど、交渉は驚くほどに上手く進むの。


 「四日後の祭りの最中、姉妹と共に河を渡ること」

 これが、船大工が唯一提示した条件だったわ。




【49話〜50話前半】

 四日後は"祝福の日"っていう、大切な日なのね。妹さんは"御嫁様(みなづけさま)"とかいう役割を与えられたらしいんだけど、これ生贄のことらしいのよ。秘密を知ってるお姉さんや彼女達と同年代の船大工さんからしたら、なんとしても阻止したいでしょうね。

 私の睨んだ通り、物騒なことになってきたわ。




【50話後半〜51話】


 ついに四日後の朝が来た。

 祝福の日に催された祭りの中、妹さんを連れ出すために各々が動く。……その時が来たのは夕方だったわね。

 巨大な怪物が霧の中から現れるのだけど、ウィルさんは彼女の手を引いて、その場をやり過ごした。全力疾走で船に向かうのだけど、道中、慌てた妹さんはとんでもない事を口にするの。

 今の御嫁様は自分じゃない……と。


 彼女の話から、今の御嫁様はどういうわけかミサちゃんになったと気付いたウィルさんは、来た道を一人で引き返す。


 集落に着いて、彼はどうにかミサちゃんを見つけた。でも、ほとんど手遅れだったわ。言葉を短く交わした後、彼女は怪物に食べられてしまうの。まるで、自分から怪物に身体を差し出したかのように。

 怒髪天で怪物に立ち向かうウィルさんだけど、返り討ちに遭ってそのまま意識を失ってしまうのでした。








 ……以上よ。一先ずはここで区切りみたいね。

 ふふ、たまには物語の語り手側に回るのも悪くはないわ。


 あの子たちの記憶はまだまだ続く。

 ……貴方たちと一緒に巡ってみるのも、それはそれで一興かもね。旅は道連れとも言うらしいし?




 それじゃ、また何処かでお会いしましょう。










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 〜キーワードまとめ〜


 〈メナス河〉

・ウィル達が降り立ったヨーデルベルン大陸の、東部を縦断する大河。危険な魔獣が棲みつくとされている。


 〈河の悪魔〉

・メナス河の魔獣。人々が河を渡ろうとする度、彼らに被害を与えてきたという伝承がある。

・メナス河の畔に在った村が壊滅的な被害を受けた事を最後に悪魔と呼ばれ、今も恐れられているらしい。


 〈姉妹〉

・集落の住人。ウィル達に味方する。

・大人びている姉と、お転婆な妹。


 〈剣士〉

・オムニス王国から派遣されたA級冒険者。

・ウィルたち以上に記憶が欠落している。


 〈船大工〉

・秘匿されている造船技術を受け継ぐ少年。偶然知ってしまった集落の秘密に絶望し、姉妹と共に河を渡る事を決断した。

・ウィル達に協力を申し出る。


 〈長〉

・集落の権力者。掟や伝統を遵守する。


 〈坊や〉

・???


 〈主落会〉

・権力者たる老人の集まり。集落を管理する。


 〈祝福の日〉

・百年に一度のめでたい日。祭りが盛大に催される。




 〈御嫁様〉

・みなづけさま。

・祭りにおける重要な役割で、"妹"がそれを担う。

・生贄。




 〈唄〉

 朧に霞んだ山吹の空

 広野を流れ風は藤を薙ぐ

 番で見渡す彼誰の色

 清き身預けてまたあした


・集落に伝わる童歌。

・妹曰く、恋の唄である。




 〈怪物〉

・???






※もっと短縮してほしい等の要望があれば、検討いたします。

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