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第92話:呪いの力

side:智洋


あの日、アレン達とレオンを探そうと宣言してから二日が経った。これと言って特に変わったことは無かったが…実は今日で俺は退院する事になった。


だから俺は今病院の外にあるベンチに腰かけてとある人物を待っていた。まぁ、とある人物っていうのはアレンと晴人くんなんだけど。レオンさんの捜索の件はリーダーにも伝えてあるし、昨日目覚めたばっかだけど峰屋さんと佐賀さん、隼也にも直接言ってある。


ひとまず俺たちは回復に専念するからお前らは先に進めててくれ。とリーダーに言われたし、何か困った事があれば渡したメモに書いてある電話番号を掛けろ。とも追加で伝えられてる。あとは俺たちで何とかするしかない。


ちなみに俺だけ回復が早いのは訳があり、自然治癒力が一般的な冒険者と比べて何倍も高いらしく、骨折や内臓損傷…数々の大怪我をたったの五日間で完治したからだ。なんか呪いもかけられていたらしいが俺にはその痕跡が跡形もなく()()()()()らしい。


その感覚がなかったから全然分からんかったが…ちとまずい。医者に言われた時は徐々に戻りつつあるな…と少し危惧してしまった。


全盛期の頃は右手が無くなろうが体が半分無くなろうが瞬時に再生出来るぐらい自然治癒能力が高く、仲間にすらお前ほんとに人間?って疑われたこともあったな。


っと、感傷に浸っている場合じゃない。俺に取り憑いているこの呪いがある限りこれ以上レベルアップを重ねたら本当にやばい。


呪いの名前は鑑定しても表示されず詳細も分からんかったが、あの時、俺にはしっくり来る名前が浮かび上がって付けた名が限界破損(リミットアウト)────。


これを知れたのはレオンさんの持っていた鑑定魔道具プロビデンスの目と呼ばれるもので鑑定してもらったからであり、俺の鑑定レベルじゃまだ見れない。


本当はどうにかして解きたいけど…あのレオンさんですら解けない呪いを俺のレベルなんかでは到底不可能、あの頃ならどんな呪いでも解呪できる魔法があったんだが…今の俺では扱えない。それに…この呪いの誓約はクソみたいに鬼畜だった。


全盛期に近づけば近づくほど死の危険がある最悪の呪い。特に天変地異(カタストロフィ)を使うとより危険で…あの能力は全盛期の頃に最も近づくものであり、命を消費して使う諸刃の剣の様な力。それだけじゃない、あらゆる力が全盛期に一歩でも近づけば……死の危険が現れる。


簡単に言うとどんな形であれ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()となる。それがこの限界破損(リミットアウト)と呼んでいる呪いの力だ。


正直言って頭がおかしい。こんなに詳細を知れてるのになんで解呪方法が載ってないんだよ。つかなんだよ、どれだけ俺が強くなるのを恐れてんだよ!死んでも尚俺を苦しめるとか執念すごいわ。


「だーるっ…天神め…」


天を見つめ、腰掛けにもたれる。だが、そんな呟きをしたと同時に俺の中でなにかが解け落ちた。そして、一つの疑問にたどり着く。


いや、待て。いつからだ?いつ、俺は呪いにかかったんだ…?あの決戦の時は呪いの付与らしきものが無かった。当時の俺は全てを見通す鑑定系最高位の神眼も持っていた、しかも戦いながら鑑定をしていたから俺が気付かないはずがない…。じゃあ…いつだ?まさか神眼を掻い潜ったのか…?そんな馬鹿な、有り得ない。


どれだけ否定しようと、どれだけ認めまいと…相手はあのインフラ異世界を支配していた最強の王。神眼ぐらい掻い潜れたとしても不思議ではない…。ただ、これがただの神眼だったら納得は出来るが俺の持っていた神眼はただの神眼じゃねぇ…。


超越神の瞳(リア・ファル)と呼ばれる理外の眼だった。神眼を極め、自身を真なる神として覚醒したものにしか宿らない究極の能力(チカラ)。天神の決戦前に闘神との訓練で手に入った天神を倒す四つの力の一つ。全ては手に入らなかったがそれでも俺は倒せた。


あの瞳はどんな世界の法則だろうと、理外の力で全てを見通し真実を映す。だから余計ありえないんだ。だとしたらなぜ…。


(不完全で挑んだから…なのか?俺が呪いにかかったのは…。強い力には代償がある。もしそうなら仕方がない…か)


あの天神を倒せたんだ、そのぐらいの代償なら受け入れても……ってなるか!あほ!パラレルワールドに転移するんならダメだろうが!!


立ち上がってくそ!と叫び、危うくベンチを破壊するところだった。危ない危ない、器物損壊罪で捕まるわ。ナイス自制オレ。


そんな事を思いつつ、すぐ近くに気配を感じとり横に顔を向ければ顔馴染みのアレンと友達の晴人くんがいた。


「よ!智洋。大丈夫か?」


「智洋〜元気?」


「おはよ。うん、全然元気だよ!」


俺も軽く挨拶を交しリーダーたちのことを伝える。


「リーダーたちは回復に専念するから私達はレオンさんの手がかりをやっといてくれ。もし何か困ったらメモに書いてある電話番号を掛けろ。だって」


メモを見せつつ伝え、アレンたちは頷きながら俺と共に歩き出した。


「了解。あとは任せろ」


「そうだな、行くぞ」


「うん!」


蒼牙の拠点であり、レオンさんの手がかりを見つける為の基地でもあるあの家に向かった。

限界を超えろ主人こー!

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