第80話:リーダー、現世へと帰還
僕「……ねむい」
友「とりあえず、何言うか困ったらねむいって言うのやめなさい」
僕「ごめん…」
友「よろしい」
〜沈黙の間〜
僕「…ねむい」
友「やめんか!」
side:佐賀
全力を出した一撃のおかげで結界には大きな亀裂が入った。しかも、第二の結界にも。
「リーダー!修復されねー内に早く行け!!」
「っ…あぁ、こんな俺をありがとう」
後ろを振り向いているリーダーの後ろで修復されかけている結界が目に入る。やばい、早くしないと…!
「それはこっちのセリフじゃバカ!行け!!」
苦しそうな顔を浮かべ、結界の外に走って行った。ごめん、最後の最後なのにこんな感じになっちまってさ…。でも、お前はここに居ていい奴じゃない、居ちゃだめなんだ。
うっすら見えるリーダーの背後を見つめ、呟いた。
「ばいばい…エル…」
もう会えないけど、俺らの事は忘れんなよ。俺らも忘れねぇから…。
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side:???
結界の外はただ真っ暗で何も見えない。だけど、何故かこっちに行くべきだって言うのは分かっている。
(待ってろよ…直ぐに行くから)
徐々に空間が明るくなり、光が差し込む。
「ここか!!」
手を伸ばし、何かを掴んだその時────パリィンと何かが砕けた音と同時に何やら騒音が聞こえてきた。
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「かはっ…!」
誰かの嗚咽が聞こえる。何かが壁に衝突した。とんでもないオーラが感じる。…一体なにが…
考えるよりも先に体が勝手に動いた。とてつもない重圧を感じとり、刹那の間にあいつの隣に立って迫ってくる技を防いでいた。
「リーダー…お前、目が覚めたんすか!?」
懐かしい相棒の声。そして、懐かしい語尾。俺は戻ってきたのか、現実に。
「積もる話もあるが、まずはこの状況をどうにかしねぇとな」
目の前にいる二人の男。一人は子供でもう一人は筋骨隆々の大人。俺の姿を視認すると、まるで鳩が豆鉄砲を食らったような顔を浮かべ、さも不快そうに歪めた。
「なんでかなぁ、なんで君も生きてるんだ?そのまま死ねよ人間!」
中指を立て唾を吐き捨てる。あの糞ガキ躾がなってねぇんだよ相変わらず、虫唾が走るなあの触手野郎。
「うるせぇ殺したきゃ殺せよ、触手バカが」
「んだとコラァァァ!!」
ガチギレ状態のまま俺に突っ込んで、黒く変色した右腕にある赤い紋様が発行すると紋様がデカくなり、右右半身にまで紋様が伝染る。
『死ノ拳』
黒いオーラを発した拳が目と鼻の先まで迫った。その直後…
「──させるわけねぇだろ?」
菊池が目の前に立つと、その隣に居た峰屋が魔法陣を掌に発動した───。
『鏡水反面』
巨大化した魔法陣に黒い拳が当たる。すると、まるで水に吸収されたかのように技が消失した。
と思いきや…
「…っ!!」
苦虫を噛み潰したような顔を浮かべて大きく後方に跳躍した。
「てめぇ…」
「───後ろにご注意を」
「な!?」
背後から急に現れた智洋が両手で持つ剣を触手野郎に向けて放った。
『虚速閃禍』
智洋の姿が一瞬だけ揺らいだ。その瞬間、真上にあのゴリラが現れる。
「何時そこにいやがった?」
智洋に拳を叩き込むが、その場に智洋の姿は無く、気が付けば俺の隣に来ていた。
「おかえり」
そう言って剣を握って構えた。
(それを言いに俺の所まで…危ねぇな)
「ただいま。行くぞ」
智洋と一緒に走り出し、二人を囲むように立ち回る。
智洋のレベル的に考えればアイツらにダメージを入れるのは不可能。しかも…智洋は深手を負っているはずだ、無理はさせられない。
「はぁぁ…ねぇ、これどう思う?」
「…あれで殺れてたら楽だったんだがな。…これは俺らの落ち度だ。全員生き残っているのなら、もう一度殺ればいい」
会話を終えた途端にゴリラが両腕を広げ天を見上げる。
「この体はやりづらくて困る。だがもういい、さっさと死ね」
『波滅旋負』
ゴリラを中心に魔力の微風が生じ、会場全体がゴリラの魔力が纏った風が小さく吹いた。
「今すぐ防御系魔法を展開してぇ!!」
峰屋が大きく叫ぶ。即座に魔法陣を展開したその時。
破裂音と共に爆風と衝撃波が俺たちを襲った。
俺が防御魔法を展開する直前に峰屋が発動したバフ天ノ照愛によって強化された防御魔法があったおかげで何とか凌いだ。だが…ダメージは防ぎきれなかったみたいだ…。
「その隙があれば刈り取れる───」
いつの間にか俺の懐に忍び込んでいた触手野郎。無意識にその場から離れようとするが…。
『黒刃』
黒い刃が俺の反応速度を大きく上回って放たれ、俺の体を切り刻んだ。
「っ…!」
「もっと見せろよ、お前らのその顔!!」
お前ら…?まさかっっ!!
そんな考えがよぎってすぐ、後ろを少しチラ見すれば…俺と同じように黒い刃で切り刻まれた仲間が映った。
Simejiでねむいって打つと⬇これが出ます
俺以外に寝顔みせんの禁止ね




