表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/104

第78話:離れゆく

ねむい…です。

side:佐賀


木陰から二人の会話を何気なく盗み聞きをしていたら…驚愕の事実が発覚した。


リーダーがこの世界の人とは違う。…後ろにいた二人もそれを聞いて目を見開いて驚いていた、そりゃ当然だ、それが普通の反応なんだから。だけど俺は、そんな普通の反応が出来ずに、どこか納得をしていた。


やっぱ、思い過ごしではなった。ここ数日の言動は明らかに今までのリーダーとは違っていた。だからと言って偽物と言われると違う、なら本物か?と問われるとそれも違う。何が正解なんだ?そう言われると、ただこの世界の住人ではないとしか言えない。


俺はバカだから智さんとの会話が理解出来なかったし、今も混乱して内容が朧気だ。


(違うな。一番混乱していたのは…()()だったな…)


──お前、いつから口調元に戻ったんだ?


一昨日、目が覚めて開口一番に言ったセリフ。最初は何言ってんだ?こいつ?って疑問にも思ったさ。だけど、俺は気にせずそのまま会話を続けていく内におかしいと思い始めた。


いつもなら忘れない予定を忘れたり、俺の事を少し忘れていたり、記憶が曖昧とまで言っていたり、確実に何かあったのは分かっている。それでも…俺はいつも通りのリーダーだったから訊かずにいた。気が付けばその話題すらも俺は()()()に出さないように…気にしないようになっていた。


もし言えばリーダーがどこか遠くへ行っちまうんじゃないかって、そんな気がしてならなかったから。…なのに、運命とは残酷だったよ。智さんの顔を見たリーダーは突然両肩を掴んで荒い息遣いをしていた。顔を青ざめて。そこから一気に加速していくように運命の歯車が動き、終焉を迎えようとしている。


目の前にいる相棒。常に俺と背中を預け合い、共に死線をくぐり抜けたライバル。これで今までチームじゃなかったのが不思議なくらいだ。自分でこんなに驚いてんだ、お前はさぞかし驚いてんだろうな。驚いていてほしいよ。


動悸が激しい、俺の胸がざわめく。心から悲しみが溢れる。どうしようもない…負の感情が頭の中で渦巻いている。気持ちを吐き出したい、止めたい、俺の相棒だろ。俺を置いて何処に行くんだ、俺も連れて行けよ…。


(ダメだ、何を考えてる。そんな事言えるわけがないだろ…元の居場所に帰るんだ、俺が行けるわけがねぇだろ!)


ワガママを言ったらリーダーは困る。そんな事分かりきってるのに…。割り切れない、理解したくない。子供のように駄々を捏ねてる気持ちと大人のように自律する気持ちが…この二つの感情が心を掻き乱す。


俺はやはり、自分の事しか考えれない奴なんだな。リーダーの事を考えるんなら俺は行けないし快く見送りすべきなのに。こんな自分勝手な奴がお前の仲間だなんて嫌だよな…こんな気持ち、お前には見せらんねぇよ…。


心に余裕が無い、そんな状態で俺はリーダーに言葉を投げている。茶化したりしていつもの俺を装っている。だけど、喋っていくうちに感情が…塞き止めいてた波が心の防波堤を破壊しそうになる。


そんな不安定な状態が続く中、リーダーの優しくも力強い、安心感のある声が耳に入る。


「最高に頼もしかった」


なんだよ、急に。やめてくれ、今そんな事を言われると…止められなくなる。


「こんな俺で良かったらこれからも頼んだ」


左手を差し伸べるリーダーに光が差し込む。その姿はどこか儚そうだった。けれど、俺はぴくりと動いた左手で掴もうとしたが……()()()()()()


(あ。何か変わった)


それと同時にどこか申し訳なさそうにすると、少し苦笑いを浮かべた。


「悪ぃ、帰るわ。元の居場所に」


更に俺の心に追い討ちがかけられた。そこからは俺の記憶がない。世界が真っ白だ。何も見えない、何も考えられない。塞き止めいてた感情が一気に消えた。


あれから少し時間が経った、そんな時。不意に聞こえた言葉に意識が覚醒する。


「お前らとの日々は最高に面白かった」


え…。


「ここが俺の居場所でもあった」


やめてくれ。


「誇りに思っている、お前らと出会えて馬鹿やって」


それ以上は…もう…。


「──幸せだった」


心の防波堤が崩れる音と奔流する感情がコントロール不可能な状態で流れ込んできた。


「…もう、やめてくれよ。それ以上は…俺の心が抉られんだよっ」


瞳から涙が溢れる。ワガママは言わない、そこだけは守るつもりだ。つもりなんだ、つもりで…。


「なんで俺を置いて行くんだよ、相棒なんだろ?なら連れて行けよ、無理って言うならここに居てくれよ…!」


俺は何を言ってんだ。ばかやろう、こんな事言ってはダメだろうが…何してんだよ俺はっ!!泣き止め、止まれ…止まってくれ…。


「く…ぅ…うぅ…」


俺の言葉に反して、涙は止まらなかった。情けない、俺はガキみてぇに…。


「───もっと泣いていい。ワガママに、素直になれよ。俺はお前らのリーダーだろ?」


俺を頭に手を置き、優しい声色で告げる。


「……うぅ…ばか…やろぅう…!」


「…りーだぁあ…!!」


「くそ…」


「私まで…来ちゃうじゃないですかぁ…」


雅人はその場で上辺を見て涙を流していたが、俺達三人は子供のように泣きじゃくってリーダーにしがみついた。

もっと文章力上げたいけど…画力上げるのが先なんですよねこれが

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ