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第5話:目覚めると知らない天井??

今回も長々としてますが…第八話からテンポよく進ませる予定です!

side:智洋


闇の中で何かが蠢いている。グルグルと不規則に、それは何かは分からない。ただ、一つ言えることは、無理。本能的にこの蠢くものに恐怖を覚えていた。


だが、俺はその蠢く存在に目を離せなかった。まるでその存在は大事だと言わんばかりに釘付けになっている。本能的に恐怖を覚えているはずなのに見入ってしまう…


その時、闇から急に光が差し込み周りを明るくした──そこで俺は目を覚ます。


「っ…こ、ここは?」


目を開ければ、知らない天井が映る。おかしい…道端で倒れてたはずなのに、なんでベッドに横たわってんだ?まさか、魔物に誘拐された!?


そんな馬鹿な考えが脳を()ぎるがすぐに捨てた。もしそうなら今頃殺されてるか犯されてるかのどっちかだろうしな。


「って、そうじゃない…」


自分にツッコミを入れ、ベッドから起き上がろうとした瞬間扉が開く…


「あ、大丈夫!?」


茶髪で眼鏡を掛けた美人さんが俺に近寄り、ワタワタと体に触れてきた。


「え…あの…何方ですか?」


この状況を未だに理解できず、困惑した声で眼鏡美人さんに尋ねる。すると、「ハッ!」とした表情を浮かべ状況の説明をしてくれた。


どうやら道端で倒れていた俺をわざわざ自分達の家まで運んで看病してくれてたらしい。詳しい話は後で言うという事でざっくりとした説明だが納得出来た。


「ほんとにありがとうございます。助けていただいて…」


深々と頭を下げ、感謝の意を伝える。


「い、いえ!見つけたのは私じゃなく佐賀…私の仲間ですし」


「それでもお礼させてください。えーっと…お名前をお聞きしても?」


あたしても「ハッ!」とした顔で口を開く


「ごめんね!私の名前は峰屋愛奈(みねやあいな)です!」


「愛奈さんって呼んでもいいですか?」


「はい!ご遠慮なく呼んでくれて大丈夫です!」


「あ、私の名前は木崎智洋です。改めて、愛奈さん助けてくれてありがとう」


自分の名前を言い忘れそうになって俺も慌てて言ったけど今女じゃん…智洋って完全に男の名前だし、違和感あるよなぁ。失敗したかもしれない。


やってしまったかとドキドキしたが、杞憂に終わった。


「智洋さんですね、分かりました!それと、私の仲間を呼んできますので待っててください」


そう言って部屋を出ていき、三分ちょいで戻ってきた。その後ろには三人の男…一人は紺色の髪をした美少年、その後に髭面の男とチャラそうなヤンキーっぽい男、計四人が此方に近づいてくる。


「大丈夫か?どこも問題ないか?」


「はい。異常は無いです。」


紺髪の美少年の質問に答えると少し安堵したような顔色を浮かべ、何も無いように返事をしてきた。


「そうか」


「あの…助けていただいてありがとうございます!」


愛奈さんにお礼を伝えたように深々と頭を下げ、謝意を示す。


「あぁ、大丈夫だ」


「うっすうっす」


「気にすんな嬢ちゃん」


見た目によらず結構いい人たちなのかもしれない。それよりもヤンキーっぽい人の見た目と喋り方がマッチしてないせいで少しだけ違和感を覚えたわ。


「それよりも色々と聞きたい事があるが…ひとまずご飯にするか?」


「え、あ…はい。いいんです?」


「あぁ。俺たちが用意しとくから出来上がったら峰屋が呼びに行く。それまで安静にしとけ」


そう言い残し、部屋を出ていく。


「んじゃ、また後でってことで!」


「待ってろよ嬢ちゃん」


「待っててね」


みんなが部屋を出ていき、残るは俺だけになった。カーテンから夕日が差し込む中ふと思う…


(・・・今更だけど俺以外の人居たんだ)


ほんとに今更な感じだけど、改めて冷静に考えたらその考えに行き着いた。どれだけ頭の中が空っぽになってたのかがよく分かるね。


にしても、いい人達だな。見ず知らずの俺を看病してくれるどころかご飯まで作ってくれるなんて…


(温かいな…人の温もりってのは)


久々に感じた人の心に涙が零れそうになるけどグッと堪えた。愛奈さんが来る前に調べないといけないことがある、俺の体の事だ。


自分の右手を見つめ、手の開いて閉じてを繰り返す。天変地異(カタストロフィ)の使用前には無かった体の異常…右腕の痺れを確認した。


(後遺症が残るような代償では無いはずなのに…右腕が痺れてる。女になったせいなのか…なんなのかはわかんない、今の鑑定レベルじゃ見れる情報は少ないからもっと上げないと)


鑑定のレベルを上げれば今以上の情報が閲覧出来る、そうすればこの原因が解明できるはずだ。


(そうだ、区域首領(エリアボス)を倒した時レベル上がったんだった、確認しよ)


「ステータスオープン」


小さく呟くと、目の前に画面が現れる。


-----------

名前:木崎智洋(きざきともひろ)

LV:11

年齢:17歳

種族:人族

性別:女

職業:勇者

称号:神殺しの英雄


HP:716/716

MP:810/810


筋力:358

敏捷:409

防御:472

器用:463

知力:433

幸運:157


能力(スキル)

剣術Lv1 武術Lv2 全属性Lv1 闘気Lv2

鑑定Lv2


固有能力(ユニークスキル):

天変地異

##@sdgxx


技能(アーツ)

武功 アルフェデート流剣術 帝国式魔導戦術


所持品:


加護:勇者の加護 武の加護 魔の加護


----------


おぉ、9上がるだけで結構変わるな。これならあの合成獣(キメラ)固有能力(ユニークスキル)無しで勝てるかもしれないな。


頬が綻ぶ思いをしながら能力値(ステータス)を見ていると…目を見開く現象が起きていた。


アレ?勇敢な者は?え、待ってどういうことだ?なんで表示されてないんだ?手に入れたよな…?


勇敢な者って称号が表示されていなかった。あれは聞き間違いなんかじゃない…


思い返しても勇敢な者って称号は絶対に貰ってるはず…単独討伐の特典として。バグ…なわけないか。


どれだけ頭を捻っても思い浮かず、考えるのを放棄した。


(諦めよう。考えてもわかんないね)


称号の事は一旦忘れ、能力(スキル)のレベルが上がり何か変わったんじゃ?と気になったので確認しようとした時、扉が開いた。


「智洋さん、用意出来ました。立てますか?大丈夫?」


俺の傍に近寄り、手を差し伸べる愛奈さんに「大丈夫です」と言って自分で立つ。


「では、案内しますね」


愛奈さんの後を追い、部屋から出る


--------------------


side:???


智洋が目を覚ます30分前──


倒れていた子について話し合いを始めた。


「まずは…あの子についてだが何かあるか?」


俺はみんなの顔を見ながら質問する。最初に答えたのは佐賀だった。


「まぁ、ワケありでしょうね。迷宮都市(ダンジョンシティ)っていう危険な場所にうつ伏せになって倒れてる人っすからね爆弾を抱えてんじゃないすか?」


佐賀の言い分はご最もだ。あんな場所に女一人で倒れてたらそういう考えになるのも仕方がない。

それに…地面には血跡もあったしな。


「ですよね…傷は見当たらなかった所を見るに何らかしらの病を患ってる可能性ありません?地面に血が着いてましたし」


「可能性としてはあるか…」


声を唸らせながら俺を除く三人は必死に考えを巡らせている様子。


そして、その空気を壊すように俺は口を開いた。


「もし、仮の話としてあの子をここで保護すると言ったらお前らはどうする?」


一瞬にして重くなる空気…それでも俺は言葉を続ける。


「仮の話だ。そんな重く考えるな」


仮定の話だとしても家で保護するのは少し難しい…とは言えまだ本人の口から何から何まで聞いた訳じゃないから判断は出来ねぇけど、今の段階では否定的だろうな。


そんな考えをしながら三人の様子を伺ってると、

峰屋が予想外の言葉を言い出した。


「別にいいんじゃないですか?」


やっぱそうか…否定的ないけ──なに?


「そうっすね。別に俺も構わないっすよ」


「俺も別に構わねぇよ」


峰屋の言葉に続けて賛成の意を述べ出した二人…まさかあの少女の保護に肯定的だとは流石の俺でも分からんかった。


「ただ。その子を見極めてからだな。保護するかしないかは」


「当然だ」


もし、ダメだと俺らが判断すれば保護はしない、

そのまま追い出すつもりでいる。


「ま、とにかくあの子が起きてくるのを待つとするっすかね」


そう言って席を立ち、どこかに行った。


「そうだな。」


そして、それから30分後に目を覚ました少女の元へ行き異常がないかを確認した後、ご飯を作り、リビングに少女と峰屋が来た所で夕食を取り始めた。

すいません。八話で短くテンポ良くさせていくつもりですので…ご容赦ください。

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