第55話:一時撤退
ひと段落(*´・ω・`)=3
side:白ずくめ3
宙に浮かび、眼前に控える畏怖した一般人を見据え動くなと告げる。
「貴様らを生きて返すも死んで返すも我ら次第だ、妙な事は考えるなよ」
生殺与奪権は今、禁忌の実が握っている。その情報だけで一般人共はその場から静止し、身動きを取らなくなった。
(呆気ないな、我に抵抗する者がいると思ってたんだがな…買いかぶりすぎか)
一般人にそれを求めた所で所詮は雑魚に過ぎなず、雑種如きが我に挑むなんぞ万死に値する。表面的に求めていても深層心理ではそれを求めていない。めんどくさい性格だ。
(……あの二人は暴君に任せれば負ける事は無いだろう、それより問題なのが…蒼牙だな)
錬魔の実力を考えるのなら心配する必要はないが…万が一という事もある、少し警戒しとく必要があるやもしれん。一応様子見はしとくか。
自分の影が伸びてトカゲの様な形になり、蒼牙の居る場所に向かわせる。トカゲと視界をリンクしている為これなら影からこっそり伺える。
(最悪の場合、トカゲを介して技を放てば良いか)
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side:白ずくめ2
「こんなもんか?貴様の力はよぉ?!もっと楽しませろや!!」
胸倉を掴んでいる状態で女を地面に二度叩きつける。血しぶきが舞い、血が地面に飛散して自分にも血痕が付くが拭くこともせずただ女を睨む。
「かはっ…」
「おぃい…俺は気が長い方じゃねぇんだ。本気出せよ?そん程度じゃあ俺の前に立つ資格すらねぇぞ!!」
顔を殴ろうと腕を振りかぶり、当たる寸前まで迫る────
「────テメェ…その手ぇ離せよ?」
斜め背後から聞こえてきた声に反応し、振り返る途中で左腕を顔の近くまで持っていき何かを防ぐ行為を取る。すると、刀が俺の腕に阻まれ傷をつける事すらも叶わなかった。
「くっ…ホンット硬いよね?!!」
「そうだナぁー!!」
刀を払い除け、瞬時に腕を後ろに引かして、男の腹に打撃を与える。が、違和感があった。手応えは感じたが…空の人形を殴った…そんな感じがした。
(これは…っ!!ッ…やられたか!!)
顔を横に向け女のことを確認するも、やはり女の姿と男の姿が消え失せていた。
「ま、この結界がある限りは外にも行けねぇし、この闘技場の何処かに潜んでんだろ」
辺りを見渡し、舞台に居ないことを確認して闘技場の内部へと侵入する。見つけたらまた続きをやるか。
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side:隼也
「はぁ…はぁ…ッ…」
タイミングを見計らって幻術を使い、ひとまず安全な闘技場の待機室に智洋と共に身を潜めた。
あの時、白ずくめが腕を引く際にほんのわずかの目線のズレが生じたのを僕は見逃さず、直ぐに幻術を使った。一瞬でも僕という存在の意識をズラせば僕の術中に嵌る。逃れる事はできない。
「智洋…ごめん。君に任せっきりで…こんな時にしか役に立てなくて…」
「…」
言葉をかけるも、智洋は気を失っているから反応は無い。流石に今のままだと危ない為、智洋を地面に寝かし、応急処置を行う。待機室には救急箱が完備されているからそれを使って出来る限りの手当をするが…気休め程度にしかならない。
(それでも、ある程度は回復できるはず…)
周りに警戒しながら処置すること五分…応急処置は終わった。
(取り敢えず応急処置は出来た…これからどうする…)
色々な策を巡らせる中、その思考を邪魔する様に強大な"何か"が近づいてくる。
(あの白ずくめ…!!)
これは感じ間違える筈がない、絶対あの白ずくめだ。しかも行く先々の部屋や壁を破壊しながらこっちに迫ってきてるのが分かる。
(やばい…どうすれば…)
(´-ω-`)フム




