第53話:解放
(´~`)
少しだけ長めです。
side:隼也
ギリギリの賭けだったけど、何とか智洋を助ける事が出来た。
「…隼也…え、生きてたの?」
「生きてるよ!!僕はそんなにヤワじゃないよ!?」
(僕をなんだと思ってるんだ…見た目がもやしでも一応鍛えてるんだから)
「あはは…ごめんごめん」
ホントに申し訳ないと思ってるのか…はぁ…。
「まったく…僕が居なければ君は今頃死んでたからね?」
「うん、ありがとうね。隼也」
「ふん、別にいいさ。これで貸しは返したから」
「貸し…?」
(君は僕の力と向き合えと言ってくれた。初めてだよ、あそこまで僕をボコって能力の事を気づかせてくれたのは)
ボコられた事には少し思う所はあれど、能力と向き合う事を教えてくれたから僕は驕らずアイツらを幻術に掛ける事が出来た。
「…別に。そんな事よりも早くアイツらをどうにかしないとでしょ?」
(あぁ…僕の馬鹿野郎…ここはそう言うんじゃないだろ…)
「…確かにね」
自分の不甲斐なさを恨みながら上空を見つめ、算段を考える。またさっきの様に幻術を使っての攻撃を考えるが…多分これはダメだ。
智洋を助ける時、少しだけ視線を感じた。直ぐにその視線が消えたけど、偶然かもしれないと思ってたからあまり気にも留めなかったが…。
でも、もし…偶然じゃないとすれば、僕の幻術はもう効かないかもしれない。ここで僕は一つの仮説を立てた。
例え相手が"メンタルが強い存在"でも僕に意識してなかったからこの幻術に掛かる。だが意識されてると掛からない。
この仮説がもし合ってれば、蒼牙やマスターが来るまでのその場しのぎができる。
(ははっ…難しそうだ)
多分アイツらはもう僕と言う存在に目を離したりしないだろうね。
…クソゲーだよまったく。
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side:白ずくめ1
(…あの幻術使い…いや、忍者か。厄介ですね)
私達の目を欺く程、精度と性能が高いとなると今後もめんどくさい事になりそうですね。
「目的を達する為にもあの忍者は消した方が得策、あれは厄介です」
「分かってるっつうの。そんで、殺すか?」
「はい。不死鳥、あの忍者を殺してください」
「キェェ!!」
不死鳥の姿が揺らいだその時、焔が膨張する。通常よりも大きく膨れ上がり、より一層威圧感が増す。これは焔化と呼ばれ、焔に触れた瞬間爆発し触れたものを粉塵と化させる技だ。
焔化した不死鳥は焔を撒き散らしながら忍者に迫る。
その速度は既に光と同等。残影だけを残すスピードを見切れはしないだろう。所詮は能力だけ達者な若造、身体能力なんてたかが知れてるでしょうね────
───と、そうタカをくくっていたのがダメだった。
爆発と共に感じ取った威圧感に気の気配。
「まさか…これは誤算ですね、あんな力を隠し持っていたとは…見誤っていたよ」
「───キョ…エェ…」
女の体から発せられている煌めくオーラはまるで一つの星。そのオーラを身に纏い、不死鳥の首を掴んでいた。
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side:智洋
不死鳥が迫ってきたと同時に階位解放を使い、不死鳥の首を掴んで身動きを止める。
「…君さ…本当に大丈夫なの?」
「うん…けど、長くは続かない」
一部の権能だけを使ってるとはいえ、弱体化してるせいでそう長くは無い…持って2〜3分と言った所かな。
「分かった」
「頼りにしてるよ、隼也!」
そう言って不死鳥を白ずくめの所にぶん投げる。
「キュュ!!」
空気が切れるような音を響かせながら近づく不死鳥を片手で受け止め、静止させた。
「…この程度では荷が重いようですね」
そんな声が聞こえるが無視をして隼也に近寄り、小声で告げる。
「幻術使える?」
「使える…けど、多分効かない」
「…そっか、じゃあ────」
「なぁ?さっきから何だべってんだ?」
唐突に現れたガタイの良い白ずくめが右腕を大きく振り下ろすと、そこを起点とした竜巻が発生して俺達二人を強引に離す。
「そこは待つのが常識でしょ!?私達喋ってるんだけど!?」
「あ?知らねぇよ。おい!その鳥使えるのか!!?もう俺がやった方がはえーぞ!」
「確かにそうですね、一応様子見も兼ねて不死鳥を使いましたが不必要でしたね」
またしても唐突に現れた白ずくめの男。
「霊魔召喚なんぞやっぱ要らねぇじゃん」
「ははは…ですね。けど、駒としては使えるでしょ?」
「そこだけな。っと…それはどうでもいいか。そろそろやんぞお前ら!」
上空に居たはずの三人の白ずくめが姿を消し、一人は観客の居る所に現れた。もう一人は実況をしている人達の所に、だが…もう一人の気配は…近くに居るって事ぐらいしかわかんねぇ…。なんか時間が経つに連れて魔力妨害が強くなってきてやがるな。
「ここは俺だけで殺る…お前は別んとこ行け」
「分かりました、任せますよ」
そう言い残すとその場から消えた。残るはガタイの良い白ずくめの男のみ……。
「さて…俺が相手してやるよ」
次どうしようかな…( ´灬` ก)




