第48話:決勝2
途中まではアレン出ます
side:アレン
「智洋…気を付けろよ」
本選敗退後、俺は大会が用意してくれた部屋で智洋の様子を伺っていた。そして、その部屋に設置されている50インチ程度のテレビを覗きながら小さく呟く。
智洋の強さを知っても尚危惧すべきと警戒をする程の化け物に冷や汗が止まらない。
(……下手したら力を使わねぇとダメかもしれない…そうなれば智洋の体が…)
智洋の事を案じた所で俺にはどうしようも出来ない代物…俺みたいな半端な雑魚じゃどう足掻いたって無理。
自分の弱さを戒めながらテレビの画面を凝視していると、あの時智洋本人から聞いた話の一部が脳内に過ぎる────
────私は呪いを受けてるの。全盛期に近づけば近づく程体に異常をきたして最悪死に至る呪い。
その呪い十二神星のレオンさんですら解呪できない程強いの…────
(くそ…俺はなんでこんなにも弱いんだ…っ!)
手を力強く握ってるせいで爪が皮膚に食込み地面に血が滴る。あのレオン様でも不可能と言った呪いを俺みたいな半端者がどうしようと思考を回しているのが無駄だと分かっている。
それでも、一度告白した相手であり友達と言ってくれた相手でもある智洋が悩んでいたら例えどんなデカい壁だろうと解決策を考えるのは当然の話だ。だけど…
「今の俺にはやっぱり荷が重いか…」
儚く呟いた言葉が脳内再生されて俺のネガティブ思考を妨げる。はっ…らしくねぇな。
可能性に限界は無い、強くあり続けろ。そんなミラエノの言葉を思い出し、心に闘志を宿す。そして、ある決意を胸に秘めて気持ちを切り替えた。
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side:智洋
一気に解放した闘気を纏い、武功と無双術を発動する。あの幻術と忍術には最大限の警戒をしつつ畳み掛ける。
一歩踏み出せば地面が陥没し、衝撃波と共に音速の速度で迫るも相手は微動だにせず俺…と言うより虚無を見つめていた。
(一体どこ見てんだ)
その態度に愚痴りたくなるけどむしろ好都合だからそのまま懐に忍び込んで擬似的な縮地を発動。
背後、左、右と居場所をすぐ特定されないよう相手を撹乱させつつ意識が俺に向くよう仕向け、周りに帝国式魔導戦術の一つ、帝国式罠術の技を使い計60にも及ぶ罠を瞬時に設置した。
設置した魔法陣罠は指を鳴らすことによって起動でき、タイミングを見計らって…鳴らす。
パチンッ!
鳴り響く音に反応する様に相手の周りに設置された魔法陣が光り、その瞬間爆発した。
距離を取り、気配察知と気配探知を使って相手の安否を確認するが…案の定引っかからない。
(幻術使われたか!)
周りを警戒しても姿や気配もしない…どうする…。あぁーもうめんどくさい!ぶっぱなす!
『水蒸気爆発』
火魔法と氷魔法を+して圧縮&蓄積させ円形に象らせ、地面に向けて放つ。そして直ぐに真上へと飛んで防御魔法を展開させる。
すると大爆発を起こしあっという間に俺を包み込む煙と爆発、しかも展開した防御魔法に継続的なダメージが入っていく。
魔力を随時注ぎ込まないと一瞬で破られて俺に被害が出るからほか事に集中できねぇ…ちょっと威力強すぎたかもしんね…。
「うわっ、マジか…無傷じゃん結界」
こんな馬鹿げた威力を持ってしてもこの大会の結界は無傷だったのは驚いた。性能良すぎじゃないか?俺に張って欲しいぐらいだ。
「げほっ…ねぇ!君さぁ!馬鹿なの!?何舞台を吹っ飛ばしてくれてるワケ?!威力考えろよ!!」
ブチ切れた様子で俺に飛翔して近づいて来る不審者。110番していいすか?
「炙り出す為にやったんだよ!!」
俺も対抗する為に飛翔して周りに魔法陣を展開……
『高圧暴風弾』
『爆撃火炎烈弾』
『冰傑水弾・雹式』
三属性のオリジナル魔法を一斉に射出。煙を吹き飛ばしながらものすごい速度でバスケットボール大の弾が勢いよく迫る。
「甘いんだよ!!」
『阿修羅冠忍術・刀剣技法──其ノ壱:無閃辻斬り』
急に現れたクナイを両手に持ち、俺が放った数十の弾を全て切り伏せて更に勢いをつけて飛翔。相手との距離が四m位まで縮まったその時、背後に変な違和感を覚えその場から何気なく距離を取ったら……
「まさか…気付かれるとはね…なんでわかったの?」
さっきまで俺がいた場所に不審者が片手に刀を持って佇んでいた。
(うっ…そだろ…)
もし気づかずに距離を取らなかったら今頃刺されていたに違いない…それを想像しただけで寒気が走る。あの野郎…ホントに厄介な能力持ってんな…
どんな感じにしようか(⊙︿⊙`;)むむむ




