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第42話:準決2

何とか間に合わせます

〖時間が参りましたので第一回戦を行う二人をご紹介致します!〗


それから少しの間を置いて…


〖まずご紹介致しますのは!本選第一回戦で高度な幻術を使い相手を惑わした幻覚の王子!堀隼也選手!!〗


拍手と声援が巻き起こる中…現れたのは───否、現れなかった。


煙が出たままで未だに姿を現さない。普通ならもう現れてもいいのに…まさかトラブル?


〖あれ…?隼也選手…?〗


実況の人も選手が現れないのを奇怪に思ったのか声を出したその時、舞台に直径1m程度のクレーターが轟音と共に出来た


〖な、なにが!?〗〖!?〗(ま!?)


クレーターが出来た場所には一人の青年が立って実況の人を見つめてこう言った。


「僕は呼ばれた時から居ましたよ、あまりにも気付かなかったから地面殴って気付くように仕向けましたが」


その言葉に会場は唖然とした空気に包まれる。俺ら含めて全員があの男を認識出来なかった。それは即ちアイツの幻術に惑わされていたという事……。


〖あ…え…っと…〗


〖ホントに凄いですね〜…まさか二度も幻術にかかるなんて…これでも状態異常耐性の加護持ちなんですが…自信なくしますね〗


解説の人が悲しげに告げるが、俺はそれ以上に悲しみにくれてる。


(俺の方がよっぽど自信無くすってば…一応これでも神を倒した英雄なんだぜ?)


しかもそれだけじゃない、ありのままの世界を見れると言われ…あらゆる幻術、状態異常が通じない仙術使いの頂点…仙人でもあったのに…。病みそう。


そんな感じでネガティブ思考に陥ってると次の選手が呼ばれていた。


〖そ、それでは!次はこの方!圧巻するほど巨大な氷塊を出しても尚倒れない膨大な魔力量の持ち主!保宮海斗選手!!〗


隼也って子みたいにもう舞台にいる!的な感じではなく普通に入口から登場してきてホッとした。い、いや別に自尊心とかが傷つくからホッとした訳じゃないんだからねっ!


言い訳と思いつつも弁論するも虚しくなってきた。やめた、モニター見よ。


自分から沈みに行った船のように気分が下がりながらモニターで静かに見る事にした。


--------------------

side:保宮


相手を探るように見つめ最大の警戒…あの幻術を使われる前にとっとと決めないといけない。


なら、やれる事は一つ。魂喰い(ソウルイーター)を発動するしかない…。


(だが問題はどうやって負の感情を引き出せるか…だ)


魂喰い(ソウルイーター)さえ発動出来ればこっちのもんだが負の感情を抱かせる前にあの野郎に先手を打たれたらやばい、とにかく発動する隙を与えてはダメだ。


『氷結展開──閃凶凍土(せんくうとうど)!』


自分の足元に魔法陣が現れ、俺を中心に刹那の速度で舞台が氷始める。相手は行動に制限を掛けられ身動きが取れない状態だが、まだまだ終わらない。


「…へぇ…」


地獄の凍結(コキュートス)


手のひらを相手に向けると魔法陣が展開…そして絶対零度の嵐が光線のように放たれた。


常人では捉えることすら出来ないほど速く、目に映るのは光の筋のみ。そのまま一直線に相手に向かい完全に捉えたその瞬間…気がつけば俺は宙を舞っていた。


(は?)


思考が追いつかずなんで俺は宙に…?さっきまで地面の上をたっていたはず。


「君さぁ…確かに強いけど僕の幻術にしか警戒してなかったよね?」


俺の足をいつの間にか掴んでいたアイツは残念そうな顔を浮かべ俺を場外に投げた。


「そんな甘い君にはこれをプレゼントするよ」


『天消穿ち』


拳をスッと突き出すと音も無く俺を襲った。突き出したと同時に俺の意識は闇へと沈み痛みすらも感じる事は無かった。

(*・ω・)*_ _)ペコリ

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