第39話:上級大会その12
実況の回なので正直読んでも読まなくても平気です。
・実況・
始め!と宣言して数秒…選手二人は何かを話し合っていた。すると直ぐにリュー選手が行動に移した。
〖先にリュー選手が動き出しました、何か策があるんでしょうか?〗
〖どうでしょうかね〜相手は結界術師…一筋縄では行かないでしょうね〜〗
そんな会話をしていると、リュー選手が星乃選手の顔に回し蹴りをしたが星乃選手はそれを左手で受け止めた。
〖おぉ!星乃選手!リュー選手の回し蹴りを止めたぁ!あの威力を片手で止めるとは!細身でも体は頑丈なのか!?〗
〖いや、待ってください…よく目を凝らして星乃選手を見てください〗
言われた通りに目を凝らし、星乃選手を凝視する。
〖目を凝らす…っと…!?あのとてつもなく薄い水色の様な膜は?〗
〖あれが結界でしょうね〜星乃家の結界をこの大会で見れるなんて光栄ですよ〜〗
あの膜が…目を凝らさないと全然見えない。
結界に驚いていると、星乃選手はその場でしゃがんでリュー選手の腹に蹴りを入れた。
〖おっと!速い動作でリュー選手に蹴りを入れましたね!しかもリュー選手はそれを咄嗟に両腕で防いだ!なんて言う反射神経…!〗
1m程飛ばされたリュー選手は星乃選手を睨んで動かなかった。それとは反対に星乃選手はゆっくりと近づいて行っている。
〖リュー選手が一歩下がった!星乃選手を警戒しているのでしょうか!?〗
〖警戒もそうですが結界の力に気後れしてるんじゃないですかね〜?星乃家の結界は万物の結界と言われてますからそれが原因でもあると思いますね〜〗
風牙さんの解説を聞いていると、リュー選手が右手の人差し指をクイッとして星乃選手を煽っていた。
〖リュー選手が星乃選手を煽っています!これは余裕からなのか戦略からなのか!〗
〖多分普通に挑発してるだけかと…〗
苦笑しつつもそうですねと答えてると星乃選手がキレたのかリュー選手に急接近。するとリュー選手が左手の拳を握り構える。そうすると左手が発光して徐々に光量が増す、そして大きくなり膨張…一気に星乃選手に向けて放った。
〖す、すごい!アレは一体どんな技なんでしょうか!?光の拳が轟速で星乃選手に迫っている!〗
光線と呼べる一撃が星乃選手に迫る、そして次の瞬間叫んだ。
「ばぁかが!引っかかったな!」
『反転結界──!』
両腕を前に出すと星乃選手より少し大きな円形の結界が現れた。そして、リュー選手の一撃が結界に当たるとリュー選手の元に返って行った。
〖こ…これは…〗
驚きのあまり言葉が出ないでいると…風牙さんが興奮した口調で話し出した。
〖反転結界…!あらゆる事象を反転させる星乃家が持つ最強の結界の一つ…それを生きている内に拝めるなんて…泣けそうです!!〗
既に涙を流しながら言ってる…どれほど感動しているんですか…
そん事を思っていると、リュー選手が逃げようとした所をすかさず結界を張って防いだ。
〖あ…ああれは!指定結界ですね!条件を課させ、あらゆる存在を閉じ込める最悪最強と謳われた星乃家の象徴と言える結界!くぅぅ…素晴らしい!余談なんですが星乃家現当主様の指定結界は十二神星ですらめんどくさいと言わせる程強い結界なんです!〗
今関係ない情報を熱く語るも私以外誰も聞いてないように思う…それでも続けて何かを熱弁しそうになったから落ち着かせる。
〖風牙さん風牙さん、少し落ち着きましょう〗
〖え、あぁ…はいすみません〗
席に座って深呼吸し、普段の風牙さんへと戻った…とその時、轟音が会場全体に響いた。
〖ま、まさか!リュー選手が直撃したのか!?〗
〖とんでもない威力ですね〜普通にAランク並の力あるんじゃないですかね〜?〗
土煙で会場が見えず、気になっていると段々晴れて二人の姿が顕になる。
そこには無傷のリュー選手と身構えている星乃選手が見えた。
〖あの一撃を受けて傷どころかピンピンしている!?一体どうやって防いだんでしょうか!?〗
〖んん…分かりませんね〜相殺したのか能力で防いだのか…〗
束縛しているはずなのにどうやって無傷で居られたのか分からない…
〖…お!リュー選手が星乃選手に一瞬で距離を詰めた!!〗
〖星乃選手も中々の反射神経をお持ちのようでリュー選手の攻撃を結界を即座に構築して防いでいる!〗
ダァンと響かせながら何発も何発も結界に打ち込んでいると…パキッと何かがヒビ入った様な音がした。
〖な!?星乃選手の結界に…ヒビが!?〗
〖うそ…星乃家の結界に…?〗
会場が唖然とした空気に包まれ静けさが残る。星乃選手は直ぐにその場から離れて距離を取った。
〖動揺…してますね〜…〗
無理もない、最強の盾と言われる結界にヒビを入れられたんだから。
それからすぐの出来事…リュー選手から紫色の気が溢れる。それが徐々に大きくなり…身が竦むほど強い気配を放っていた。
〖あれは…魔気と呼ばれる気力ですね!でも、何故あそこまで気を高めれるんでしょうか?〗
〖下丹田を中心に魔気を練ったんでしょう〜、下丹田は武術で最も大事な要所と呼ばれる箇所で気力を練るには最適ですからね〜…けれどあの爆発的な強化は一体どうやって…〗
考え込むように俯く風牙さんを横目に舞台を見つめるとリュー選手と星乃選手が向かい合っていた。
〖どんな会話を繰り広げてるんでしょうか!〗
気になるけど遠くて全然聞こえない。耳を澄ませようと耳を近づけた瞬間…リュー選手が瞬時に懐に忍び込み、顎に打撃を加えると星乃選手は真上に吹っ飛ぶ。吹っ飛ぶ速度よりも早く真上に現れて思いっきり額を殴って地面に叩きつけた。ドガァンと鈍く重い音が鳴り響く。
〖え!?な、何があったんですか!?〗
〖…リュー選手が目にも留まらぬ速さで懐に忍び込み、星乃選手にアッパーをして真上に飛ばされた星乃選手よりも早く真上に現れて思いっきり額を殴って地面に叩きつけたんですよ…〗
目を見開いて説明してくれた。見てる限り星乃選手はもう試合続行不可能…これなら直ぐ宣言した方がいい。
〖勝者!リュー・レメン選手!!〗
お祭り騒ぎな歓声に応える様に左手を掲げながら会場を去っていった。
忙しくてあまり投稿できませんが…今後とも異世女子をご愛好のほど宜しくお願い致します
(*・ω・)*_ _))ペコリン




