第37話:上級大会その10
久しぶりに執筆していると凄い指が動く…驚き。
〖ではでは!興奮が冷めない内にやって参りましょう!第四回戦…今日の最後を飾るのはこの二人!〗
〖武を操り魔を自由自在に変幻させる格闘家!リュー・レメン選手ぅぅ!!〗
煙と歓声と共に現れたのは黒く長い髪を束ねた長身の男。その両手首にはリストバンドが巻かれていた。
「フン!」
観客たちの声に応える様に片手を上げて堂々と舞台へと上がる。
〖そして、最後はこの方!結界を生みし守りの王子!その正体は──…星乃真也人選手ぅぅ!!〗
そこに現れたのは水色の髪を持った青年。その右手には星を象った杖を持っており一目で魔法使いとわかる。
(ん?待てよ…?星乃ってどこかで聞いた事あるぞ?)
星乃…星乃…ほし…あっ!思い出した。星乃って確か五百年前から伝わる陰陽師の家系だったな。この世界では結構有名どころらしく星乃と聞いただけで観客の人達は驚いてるみたいだ。
(そりゃ驚くわな、言い換えれば徳川家康の直系が試合に来たようなもんだし)
〖いやはや…まさかあの星乃家のご子息様が大会に来て下さるとは恐れ入りますね〜これは期待大ですよ〜!!〗
〖そうですね!結界系の能力が有名な星乃家の方が今大会では一体どんな結界の力を見せてくれるのか…ワクワクが止まりません!〗
実況の人達も興奮してるのか熱く語りだした。そして少し時間が経って試合が開始された。
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side:リュー
フンっ、何が星乃家だ。くだらん、たかが結界能力者が図に乗るとはな…片腹痛い。
「おい少年、俺はどんな奴だろうと一切手加減をしない…自慢の結界をこの拳で砕いてやる」
拳を突き出して煽るように言い放つ。すると、鼻で笑って一蹴した。
「あっそうですか興味無いですね、早く始めましょうよ」
「なに?」
「自信ないですか?」
「こいつ…」
俺の言葉にイラついたのかやけに喧嘩腰だな。いいだろう…直ぐにしばいてやらぁ。
「行くぜっ!」
少年の所まで走って顔に回し蹴り。が、それを左手で防がれた。
「こんなもんですか?」
「へぇ…俺の蹴りを止めるたぁな」
「これじゃ僕を倒す所か星乃家に通用すらしない」
「んだと?」
「知ってるでしょ?星乃家は結界能力者で構成された家系って事」
「ったりめぇだろその程度は知ってる」
「ならなんで蹴りを防げたかその小さな脳みそで考えてみてくださいよ、じゃあね」
そう言うとその場でしゃがみ俺の腹に蹴りを入る。それを両腕で咄嗟に防ぐが威力を抑えきれず1m程吹っ飛んだ。
「くっ…」
(あの少年…どんな馬鹿力してやがる…細身のくせして強ぇ)
相手を睨み、よく目を凝らすと…薄らと見える体中を覆う膜。まさか…
「気付いたんですね?そうですよ、体に結界を張ってるんです。しかもこの結界には身体強化や物理攻撃緩和の効果もあるから便利なんですよ」
守りだけじゃなく補正まで付いてるとかどんな厄介な力だよ!
「結界術士もそうですが結界系の人達とはあまり敵対しない方が良いですよ。っと言っても僕らみたいな結界を操る術士はそうそういないですがね」
こちらに歩み寄りながら淡々と説明する少年に少し気後れをして一歩下がる。
「あれ?どうしたんですか?なんで下がってるんですか?僕の結界を砕くんじゃないですか?」
クソ…あの硬さは尋常じゃねぇ…あーもう!めんどくせぇなぁあ!!
「はっ、何を抜かすと思えばそん程度の事かよ、調子乗るなよ後衛職」
少年を煽り人差し指をクイッとして来いよと挑発。そして眉毛をピクっと釣り上げて如何にも不機嫌そうな顔をした。
「癪に障る事しか吠えれない犬が…お座りと黙るを覚えた方がいいですよ?なんなら僕が躾てあげましょうか!?」
殺意を込めてこっちに急接近。やっぱこいつぁ…初心者か。感情に任せた戦闘なんぞ阿呆のする事だ。
左手の拳を握り構える。そうすると左手が発光して徐々に光量が増す、そして大きくなり膨張…一気に少年に向けて放った。
だが、それが悪手だった。
少年はニヤッと顔を歪ませて吐き捨てる様に告げた。
「ばぁかが!引っかかったな!」
『反転結界──!』
少年が急に停止して両腕を前に出すと少年より少し大きな円形の結界が現れた。そして、俺の一撃がその結界に当たると俺の方に返って来る。
「な!?まじかっっ…!?」
「このまま逃がさない!!」
『結界構築───指定結界…束縛!』
すぐさま避けようとするも何にかに阻まれて身動きが取れない。
「無駄だよ、君のいる場所に結界を張って体を縛ったから」
薄い水色が俺を包み、その範囲は2mを超えている…しかも身動きが制限されてるせいで動けねぇ…っ!
「僕の指定結界強いでしょ?その中に居る限り動く事は出来ない」
段々と迫り来る一撃に対抗策を考えるが…
「じゃあね」
その言葉に打ち消され…直撃した。
もっと面白くしないと…( ´ᾥ` )




