第100話:誰かを救うから誰かを助ける。
祝100話!!やっと100ですよ!100!長かったような短かったような…しみじみですね…。
side:智洋
半蔵さんが家に来てから数日が経った。数日と言っても三日しか経ってないが、その間にあったことを話そう。
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半蔵さんを連れてきた初日に半蔵さんを除いた俺達一行はひとまず、半蔵さんが寝静まった所で家を出て、とある場所に向かった。監視の目はやはり半蔵さんだけに固定されているらしく、俺達の方には来なかった。ただ、あの場にいれば監視の目は俺らの所にも及ぶ為家では話さず…打って付けの場所で話そうって事になり向かった場所が…。
「えっ…と、リーダーここは?」
「俺が所有している土地だ」
首都圏にしては珍しい広々とした土地が目の前に広がっていた。しかもこれがリーダーの土地と聞いて目が飛び出そうなぐらい驚いた。
「え!?マジですか?!」
「蒼牙パネェ…流石Sランクパーティーのリーダー…」
「俺でもこんな広々とした土地持ってないよ」
「家のリーダー金と土地だけは豊富っすからね」
「成金か俺は」
そんな軽い会話をしつつ、リーダーが「ちょっと待ってろ」と俺たちに告げてそそくさと草が生え茂っている土地に足を踏み入れて、大体中央辺りになった所で歩みを止めて掌を虚空に向けた。そして、「開け」と呟いたと思ったら…空間に亀裂が入りバチバチと音を立てて人が一人ぐらい入る大きさが出来上がった。
佐賀さんはそれを見てもうんともすんとも言わず無言でリーダーの隣に行くが…俺達三人は口を開けて驚いていた。そりゃそうでしょ…目の前であんな常識外れな、それこそバケモンみたいな事をしでかせばこうなるに決まっている。
とはいえ、俺もそれなりに耐性はついていたようで時間が経つにつれこれがリーダーなんだ…うん。って納得するようになり…未だに固まって変な声を出して驚いている二人の手を引いてリーダー達の元へと向かった。
そして、ここからが重要だ。あの空間に入ればまるで外とは隔離された別世界が広がっていて、幻想的なまでの美しさを放っていた。リーダーが言うにはこの場所は"幻想郷"と呼ばれる異空間らしく、外の世界とは完全に乖離しているもう一つの世界らしい。
なんでこんな場所に来たかと言うと、冒頭にもあるように話し合いができる場を整えたかったからだ。ここなら外界とは完全に遮断されている為、監視も盗聴も出来ないし、リーダーや俺を除いた蒼牙のメンバーが認めない限り入る事すら叶わないと言っていた。
それで、ここで半蔵さんについて話し合った。その結果…いや、結論から言うと…。
ここで半蔵さんを匿い、完全に外界から存在を消し…その間に情報を得る。になった。
さっきも言ったようにこの世界は俺以外の蒼牙の誰かが許可しない限り入れず、あの土地にしか出入口がないのも理由の一つだが…何よりこの空間はどんな空間系能力にも引っかからいっていう点もあってそうなった。
そして時は進んで二日目になり、二日目は特に何もせずに普通に過ごし監視の目を欺く。続いて三日目…この日の朝昼間も普通に過ごすが…その日の夜、半蔵さんが寝静まった所で行動に出た。
偽りの世界を築き、夢の中でリーダーと干渉させ会話をさせた。実は三日目の昼間に隼也のところに行き、隼也に無理言って力を貸してもらったのだ。だが、アイツらにバレるわけにも行かず、監視の目が行き届いてない所で待機してもらって、力を使う時になったら秘匿思念伝達で合図を送り発動してもらう形になっていた。
ここも省略する為会話内容は省くが…リーダーが語った内容に最初こそは疑い反抗をしていたが、徐々に受け入れるようになり、結果的には幻想郷で匿う事を承諾してくれた。
ただ、ここで一つ問題が生じた。半蔵さんをどうやって幻想郷まで連れて行くか…もしバレれば後々面倒な事が起きるし、バレずに行かなければならない。ならどうすればいいか…ここでも隼也の力が必要になる。
出来る限りの策は講じた。これで失敗すれば後戻りはできない、だけど大丈夫だと信じてる。仲間がいる、心強い味方がいる、だから成功する。
そう信じ…遂に三日目は過ぎて四日目…今日、半蔵さんを幻想郷にて匿う日が訪れた。失敗すればレオンさん救出も可能性が極めて低くなり、俺達の命の危険すらある。だがそんなもん知ったことではない、たった一つの可能性を掴み、成功させる。ただそれだけ。




