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王都ドラゴン魔法薬店~妖精達と一緒にスローライフ~  作者: 三和土
第四章 ダークエルフの村へ
68/73

068.毒消し薬を作ります

 ぱーんってなったかどうかって?

 そんな事聞いてどうするつもりなの?

 趣味が悪過ぎだと思うな。


 石を投げる前に、ヒューバートさんにウィルウルマイヨールで必要な部位とか有るかどうか確認してみたんだけど、今まで倒せた事が無いから、どの部位が有用なのかどうかも分からないとの事。まあそれもそうか。


 つまり兎に角倒せれば良いって事で、振り被って石を投げた訳ですよ。ちゃんと妖精達がこっちからって言った方向からね。

 そしたらララがそっと良い感じの位置に飛ぶ様に補正してくれたし、オスカーも手を離れた石を加熱してくれて、突き抜けた石が通った後が焼ける様にしてくれた訳ですよ。

 そんな感じに接待マシマシで馬鹿力を発揮した結果、無事に蜘蛛討伐は完了した訳です。


 後は毒を採取するだけって事で、ヒューバートさんに採取用の瓶を渡して、俺は直視しない様に努めてた訳です。

 ぞわぞわするよね!


 途中、蜘蛛の外皮が硬くてヒューバートさんの持っていた解体用のナイフだと歯が立たない事もあったんだけど、俺の霊銀製のナイフを渡して、魔力を流しながら使えば良いって教えたら、無事採取する事が出来ました。


 後は魔石を取り出して、残りをどうするのかと思ったら、強い魔物は残らない様に焼くんだって。

 強い魔物の死体を食べた他の魔物が、強い魔物の力を継ぐっていう言い伝えが有るそうです。

 まあ郷に入っては郷に従えですよ。地元の人にお任せします。


 落とし穴から上がって、ウィルウルマイヨールの死体に火を点ける。後であれが足りなかったとか言われても、近くに居る訳じゃ無いから困るんだけど、まあそんな事は無いと思いたい。


「じゃあ、急いで村に戻りましょうか」

 ヒューバートさんから受け取った蜘蛛の毒の入った瓶を、割れない様に布で包んでから大事に鞄に仕舞う。

 倒したら終わりじゃなくて、これから毒消し薬を作らなければならないのだ。


「ああ。……本当に倒せるとは思わなかった」

 感慨深そうに落とし穴の中の燃えるウィルウルマイヨールを眺めて、ヒューバートさんはぽつりと言葉を漏らした。

 じゃあどういうつもりで来たんだと思わなくも無いけど、あのままだとシルビアさんかヒース君が付いてきそうだったから、仕方なくなんだろうなあ。


 行きは余り派手に動くとウィルウルマイヨールに警戒されるから、ヒューバートさんの誘導でなるべく魔物なんかを避けつつ移動した訳だけれど、帰りはそんな事は気にする必要が無いので、ユースタスにじゃんじゃん遠吠えして魔物を遠ざけて貰って帰りました。

 迂回もしなければ索敵もしなかったから、行きの半分も時間掛からなかったよ。




「ただいまー! って事でお薬作るよー!」

 村に着いたら先ずは薬師さんの家に向かう。

 ヒューバートさんは俺を薬師さんの家に送ってから、ヒース君の家に報告に行くそうです。

 昨日村に着いてから、やる事が色々あって他の村人達に特に挨拶とかする事も無く作業をしていたし、朝も見送りも断って静かに出掛けた訳だから、蜘蛛討伐から戻っても歓迎されるという事も無く、誰だろうみたいな感じで遠巻きに見られているだけだった。

 薬師さんはシルビアさんとヒューバートさんが紹介してくれたから、快く器材何かを貸してくれたけど。


「え~と、必要な材料はウィルウルマイヨールの毒と、エクゥブルムの葉と、ゲンルーナの花と、岩塩少々っと……」

 王宮図書館で調べた毒消し薬の材料を、一つずつ分量を量って作業机の上に並べる。

 エクゥブルムのは蔦植物の一種で、葉が銅剣みたいな形をしている。

 ゲンルーナは青紫色の一年草の花で、開く時にポンっていう音が鳴るらしい。


 エクゥブルムの葉は葉脈を綺麗に切り落としたら、そのまま水に入れる。

 それから岩塩を薬さじで一杯分。

 ふつふつと泡が立ちだしたら火を弱めて完全に沸騰しない様にする。

 そこにウィルウルマイヨールの毒を三滴入れると、薄い緑だった煮汁が何故か茶色になる。

 それからゆっくり混ぜながら魔力を流すと、鍋の中身が薄い黄色に変化する。

 黄色になったら、ゲンルーナの花びらだけを入れて魔力を流して、薄い紫色に鍋の中身が変化したら、火力を上げて沸騰する直前で過熱を止めて材料を漉したら出来上がり。


 毒が他の素材と混じり合うのを拒むんだけど、そこは魔力で無理矢理ぐるんぐるんと掻き混ぜてやる奴です。

 繊細な魔力操作というよりは、量と力なんでどちらかと言うと俺向きの調薬なのかも。


 ちなみに蜘蛛の毒は予備も含めて五瓶分くらい取れたんだけど、使ったのは三滴だけな訳で。

 一瓶だけはアイビン先生にお土産に持って帰るつもりだけど、残りの使い差しを含めた四瓶は薬師さんに器具の使用料的なあれで上げる事にした。

 毒を乾燥させると、効果は落ちるけど何年も保存が利くみたいだしね。

 

 出来上がった毒消し薬を零さない様に丁寧に瓶に詰めて、今か今かと待っているだろうヒース君の家に向かう事にした。

 やっと蜘蛛には退場して貰う事が出来ました。なるべく詳細を描写しない様に頑張ったけど、苦手な人はごめんなさい。


 そして調薬回。ふわっと適当に作っていますが、一応参考にしているのが有ったり無かったり。改変し過ぎて大本は影も形も有りませんけどね……。

 少しでもそれっぽいと思って貰えたら嬉しいのですが。


 ブックマークや評価などもありがとうございます。次話も読んで貰えるように頑張りますね~。

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