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王都ドラゴン魔法薬店~妖精達と一緒にスローライフ~  作者: 三和土
第三章 生活環境を整えよう
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048.サプライズプレゼントです

 さてと、話を聞くならお茶請けは要るだろうから、簡単にできる物でも。

 どうせエドワードの事だから、風呂場で丸洗いと言っても、じゃばっとお湯を掛けて石鹸を直接ごしごし塗りたくって、またじゃばっとお湯を掛けたら終わりだろうし。


 買い置きしてあった固めのパン、所謂フランスパンみたいな奴をちょっとだけ厚めにスライスして、卵に牛乳と砂糖を入れた奴に浸す。卵液がしっかり滲みていた方が美味しい。つまりこれは明日の朝食用にすでに用意してあった奴。

 フライパンを熱してバターをちょっと入れて、しみしみに卵液を吸い込んだパンを並べる。

 ついでに上に砂糖を軽く振っておく。

 砂糖が焦げてパリパリになると美味しいんだよね。

 パンの両面を軽く焦げ目が付くまで焼いたら出来上がり。うん、美味しそう。


 出来上がったフレンチトーストに、何を添えるか悩ましい。


「アイスクリーム乗っけたい人~?」

 保冷庫からバニラアイスを持って来て聞けば、全員は~いと良い返事。

 アイス乗せしたら後は時間勝負だから、乗せる前に更なるトッピングの希望を聞いておく。

 

 オスカーとララはメープルシロップで、エドワードはバナナとチョコソース。ゾーイはベリーのジャムで生クリームも足して。ユースタスはアイスだけで良いらしい。

 と言う訳で全部用意してから、俺がアイスを乗っけたらユースタスが急いでソースを掛けたりしてそれぞれの前に。

 焼いている間に淹れておいたお茶と一緒に、頂きます。


「それで、何をやったらあんなに泥だらけになったんだ?」

 溶けやすいアイスを急いでやっつけて、ちょっと冷えちゃったけど噛みしめるとじゅわっと美味しさが広がるフレンチトーストを、大き目に切り分けて口に入れる。


「それそれ、それだよ~」

 ぐねぐねっとエドワードは身体を捩る。


「僕、すっごく頑張った!」

 見せたい物が有るのだと言うので、フレンチトーストの残りを食べ切って、使った食器の片付けは後に回す事にした。




「デイライト様、こっちだよ~」

 ぼよんぼよんと弾みながら進むエドワードに先導されて、台所を出る。

 とは言ってもそれ程広くも無い家の中だから、ちょっと移動すれば目的地に着く。


「倉庫に何が?」


「まあまあ、入って入って!」

 エドワードは器用に飛び跳ねて、押し下げれば開くタイプの取っ手にアタックすると、上手い事扉を開けて中に入れと促して来る。

 さっきは見逃していたけど、倉庫の中にも土が沢山落ちていた。

 後で掃除しないとなと思いつつ、六畳間ぐらいの倉庫を見渡す。

 倉庫内には窓が無いから、光源は開けた扉側から入って来る分だけで、本当はかなり薄暗い。

 まあ、俺の目って真っ暗でも割と見えるし、何ならちょっとした熱源とかも見えちゃうから、それでも十分なんだけど。


「ここの、床にある蓋を開けて下さ~い」

 ここ、ここ。とエドワードはぴょんぴょん跳ねて、激しくアピールする。


「あれ、こんなところに蓋なんて無かったよね? それとも気付いて無かっただけで、床下収納とか有ったっけ?」

 首を傾げながら、他の床板と違う素材で出来た四角い板を持ち上げる。八十センチ四方の物が二枚とか、流石に気付かない筈も無いから、何か驚かせたい物でも仕舞うために、態々収納場所を作ったのだろうか?


「か、階段……だと……?」

 食べ物だろうか? まさか生き物じゃない筈なんて思いながら、持ち上げた板を横にずらせば、地下に下りる石の階段がそこには有った。


「頭ぶつけない様に気を付けてえぇぇぇ……」

 一番上の段からごろりごろりと横回転でエドワードが落ちて行った。

 いやまあ、下り方は自由なんだけどさ。


「折角だから、我々も下りようか」

 そう言って狼の姿で軽やかに下りていくユースタス。割と段差が有るのに関係無さそうだ。


 これ絶対に一度は降り口の所で頭をぶつけそうな気がするから、忘れない内に後で緩衝材を張り付けておこう。

 このメンバーだとぶつけるのは俺しか居なさそうだし。

 石段の幅は降り口の穴に合わせて八十センチくらい。

 十分と言えば十分だけど、手すりが欲しい気もするし。まあ、暫く使ってみてだろうか?


 オスカーを肩に乗せて、階段を気を付けて下りる。

 石の角はちょっと丸く滑らかになる様に加工されている。

 エドワードは騒がしいけど、気遣いも出来る子なのだ。


「……って、広っ!」

 自分の家の地下に、三百メートルトラックが作れるぐらいの運動場サイズの空間が、知らない間に出来上がっていた件について。


「天井も割と高い……」

 これどう考えてもうちの敷地内に収まって無いよね。

 いやまあ、王都の土地に関しては王様の持ち物だから、住民は借りて家を建てているっていうスタンスなんだけど。


「これはまた、エドワードも頑張りましたのう」

 オスカーも俺の肩の上で、感心したように地下空間を見渡している。


「オスカーも知らなかったの?」


「ですのう、何かしているのは分かっておりましたが、詮索せずともその内話してくれるじゃろうと思いましてのう」

 うちの妖精達は皆仲良しだから、何でも話しているのかと思ったら、そうでも無かったらしい。


「デイライト様、光の精霊を呼んで貰っても良いかな?」

 地下室とか屋根裏部屋とかにロマンを感じるタイプです。

 まあ、田舎に有るのは芋穴だし、天井裏には小さき生き物が侵入して来て運動会してるんですけど。


 妖精達は自分の属性の力なら割と振い放題な所が有ります。主のためなら自重はしない系です。見た目は小さくて可愛いのですが。


 読んで下さってありがとうございます。次話も読みたいと思って貰えるように頑張ります。

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