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18話

「おーい、見つけたぞーー」

先を行くルーフェンが両手を振っている


岩石かぼちゃは予想通り大ジャンプしたときに吹き飛んだようで、直ぐに見つかった。

下が土と言う事もあって、幸い傷も無い様だ。


「で、、、どうやってこれを上げるかだ、、、」

サリューの言葉に皆が視線を逸らす


「持ち上げるしかないんじゃないの?」

軽く言うレヴィ


「それは分かってるけどよ、、、、お前他人事だなぁ、、、」

そんなレヴィに呆れるルーフェン


「今回は一杯居るんだから余裕だよ♪」


「はぁ、、、、言ってても始まらねぇ、やるぞ、、、」

覚悟を決めたナックが先導する


ナッサルの三人にザウスとエランを加えてかぼちゃを囲む。


「「「「「ぬりゃぁぁぁ」」」」」

奮闘する皆を尻目にレヴィを呼び出す


『なぁ、ナック達は信用していいと思うか?』


「う〜ん、変な奴だけど悪い奴じゃないと思うから、私は信用出来ると思ってるよ、、、、、、言うの?」


『うん、、、さっきの感じじゃぁ、たぶん気付いてるだろ?誤魔化した方がいいか?』


「ううん、誤魔化して変に勘ぐられるより、話たほうが良いと思う。呼ぶのはナックだけでいい?」


『だな、一先ずナックに話してみようか。あっでもレヴィが運転しなくても俺が動けるのは内緒な?』


「うん、分かった。呼んでくるね」

レヴィは窓を開けて、岩石かぼちゃと奮闘しているナックに声をかける


「ナック〜ごめん、ちょっと横に乗って〜」


「ふがぁぁぁ、今かよ?!!」


「うんごめんね、直ぐがいい。」


「あぁ、分かった、、、ミザリー!ちょっと代わってくれ!」


「ちょっとなんで私なのよ?!他に男は一杯居るじゃない!!」

残る三人の中ではミザリーが一番ガタイがいい、獣人ナッサスは筋肉質だが痩せ型だし、ゴメスは名前に似合わすヒョロヒョロだ。

プロレスラーみたいな身体付きのミザリーが、何故自分の出番じゃないと思うのか逆に聞きたい。


「頼むぞ、それじゃぁ離すからな?!」


「わっバカバカ、ぬぎゃぁぁぁぁぁぁ」

悲痛な叫びを上げる4人を無視してナックはとっとと助手席に乗り込んだ。


「で?レヴィどうした??ってかあれだな、こんな狭い密室に並んで座ると少し照れるな」

照れると言っていながら顔は余裕だ、モテるんだろうなコイツ、、、


『俺のレヴィに変な気起こすなよ?』


「うおっ!、、、、ビーちゃんか?」


『おう、ビーちゃんだ。流石に気付いてただろ?』


「まぁ、明らかにレヴィの声じゃ無かったしな。で、俺に取り憑いて殺すか?」


『はぁ?何でそうなるんだよ?!』


「なんでってお前、この馬車型の魔道具に取り憑いたゴーストかなんかだろ?普通は有り得ないが過去に例が無かったわけじゃねえ。悪さするつもりなら俺も黙っては殺られねえぞ?」

口調は幾分軽いが目は笑っていない、体温を感じない俺の体に鳥肌が立つ錯覚を覚える。


「大丈夫だよナック、まだ出逢って日は浅いけど私はお姉ちゃんみたいに思ってるし」

レヴィがドンと、胸を叩いてアピールすると同時に車内の空気が温もりを持つ。

その信用は嬉しいが、お姉ちゃんは、、、、

そういえば、俺は性別不明と言う設定で、レヴィは声から女性寄りに思ってるんだった、、、、日増しに俺の雄がポロポロ出てる気がする、気を付けないと、、、。


『お姉ちゃんかどうかは置いといて、俺もこの身体に産まれてまだ日が浅いから自分の事も良く分からないんだ、少なくともレヴィ為にならない事は一切するつもりねぇよ。』


「そうか、、、それで何で俺にバラしたんだ?」


『お前の態度から何か気がついてるのは分かったからな、それなら変に勘ぐられる前にこっちから言っておこうと言う俺なりの敬意だよ。』


「なるほどな、、、、」


『なんだ?煮え切らない返事だな、信用出来ないか?』


「いや、そういう訳じゃないが、、、本当にゴーストじゃないんだな?」


『違うとは言い切れないが、少なくとも誰かに取り憑いたりは出来ねーよ。それとも何か?ゴーストだとしたら存在してるだけでまずい何かが有るのか?』

例えば俺の存在がレヴィを蝕むとかだったら色々考え直さなきゃいけない。


「それは無いはずだ、ゴーストを使役する奴も少ないが存在するからな、いや、あると言えば有るのか、、、、?」


『どっちだよ!!害が有るなら直ぐにでもレヴィと離れなきゃいけないんだからちゃんと教えてくれ!!』


「駄目だよビーちゃん!私は何ともないんだから離れるとか言わないでよ」


『そんなこと言っても自分で気がついてないだけかも知れないだろ?俺のせいでレヴィがどうにかなるとか、、、、、』

    「それでも駄目!!!!」


「あーーうるせぇ!痴話喧嘩すんな!!レヴィはどうにもなんねえよ!!、、、、、俺が苦手なだけだ、、、、、、、」


『「はぁ???!』」


「しょうがないだろ!トラウマなんだよ!!」

そのままナックは逆ギレしながら幼少期のトラウマを説明してくれた。


身振り手振りの必死の説明を聞いたあと、レヴィがこぼす。


「ザンナック、、、、、」


「ぐっ、、、、、、、」

ナックは心底悔しそうだが否定は出来ないようだ。


「それで!話はそれだけか?!!」


『拗ねるなよ、、、、』


「拗ねてねーよ!!!!」


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