たまには小説の風景描写にスポットあててみませんか?
(手早くブックマークやPVを稼ぎたい、という方にはお勧めしにくいのですが)
風景描写、いかがでしょうか?
「読み流される」「長文で敬遠される」 という弱点も確かにありますが、
使い道によっては 世界観に彩りを与えるアピールポイントになると思うのです。
ファンタジーといえば ありとあらゆるジャンルの美男美女、恐ろしかったりユーモラスだったりするモンスター、ロマンあふれる魔法ももちろん素敵ですが、美しい風景だって魅力だと思うのです。
ステンドグラスが素敵な教会、コロッセウム、海外の風格ある図書館、四季が彩る京都の寺、リゾートの海、高層ビルの宝石箱の様な夜景、雪で真っ白な田舎、夕焼け色の下町、活気づく市場、ごちゃごちゃ感が素敵な雑貨店、何かが起こりそうな時計塔、埃まみれの静寂の廃墟……
小説に描写されなかった一瞬の中にも、見過ごされてきた魅力的な風景がたくさん眠っているかもしれません。
風景描写を上手く利用すれば、
キャラのカッコ良さを際立てたり、主人公に共感させるのにも利用できるのではないかとも思います。
「豪雪の中、立ちつくす男」
「墓場の前に佇む男」
「男」がどんな人物かは一切表記していませんが、何とはなく「何かを起こしそう」「ただのモブではなさそう」と思っていただけましたでしょうか?
上手く説明しにくいのですが。
(説明下手なので伝わらなかったらすみません。)
物語の作者となれば地形・天候は神の如く意のままでありますので、
「今にも降りそうな空模様→雨で透明な敵の正体を見破る」「険しい山→土砂崩れで援軍立ち往生」「活気あふれる市場→人混みに紛れて逃げる」「手入れの行き届いた庭→庭が荒れている、家主に何か事件か」「乱雑に積まれた書類→必要な資料を間違える」等々
さりげなく「仕掛け」「伏線」を仕込むのにも、風景描写は便利だと思います。
何より、小説で風景を描くのは お得感が満載なのです!!
ただ文字を書き連ねるだけでいいのです。(文章力は必要かもしれません。)
イラスト、アニメ、CGはソフトや絵の具などの道具を必要とする事が多いです。また、技術が無いと理想通り表現できなくて苦労するかもしれません。何よりと・に・か・く地道な作業があってめんどくさいめんどくさい。
ですが小説ならその苦労はいりません。(リアリティ追及のために資料集め等の苦労はするかも)
たとえ絵が描けなくても
文章力と読み手のイメージ力さえあれば、
どんな荘厳華麗典雅優美洗練風流幽玄閑静神聖冷厳魅惑的情緒的退廃的前衛的幾何学的浪漫的幻想的珍妙怪奇豪快緻密繊細絶景風景も
ハイクオリティで!想像力の限界まで!創りたい放題です!!
ゲーム、ネット、アニメ、映画、絵画、スマホやパソコンの壁紙エトセトラ。最近は様々な素敵なものを目にする機会が増えました。
なので読者のイメージの引き出しも豊かになっているのではないかと思います。
作者様、思い描く素敵な風景の一端も読者にお伝えしてみてはいかがでしょうか?