玉
久しぶりに思い付いたの
~~♪~~~♪
今日も私はあなたから貰ったボールを弾ませる
寂しい夜の闇に震えながら
あの日はあなたに久しぶりに会えるから、長い長い休みが明けたから
私はくらいくらい孤独の夜が明けるのを待っていたの
闇が明け光が出る、私は一目散にあなたのところに走った
急いで私はあなたに会いに向かったの
でもあなたは家から出てきてはくれない
昔は二人で遊びながら帰ったのに
いつからかあなたは一人で帰るようになってしまったの
私は一人寂しくあなたが昔くれた物、無くさず持っているわ………
あの日からずっと一緒にかえってはくれないの………
なぜ窓から怖い顔で睨んでいるの?なぜ出てきてはくれないの?
なぜ震えているの?
私はいつまでもあなたのそばにいます
あなたは私が見えているのかな?
私からあなたは見えているの
今日もあなたを見ているの
あなたは気づいていないのかな?
私はずっともう一度、呼ばれるのを待っているのに
あなたの優しい声で私を呼んで
あなたの静かな目で私を見て
あなたの腕で私をつかんで、二度と手放さないと私の耳に囁いて……
ねぇ?あなたの心は聞こえているんでしょう?
あなたに渡した物は無くしていないでしょう?
私もなくさないで持っているわ
貰った大切な物は今、錆の匂いが染み付いてしまったけど、水で常に濡れているけれど
ちゃんと、ちゃんと弾むのよ
ほら、私の目にはちゃんと弾んでいるもの……
今日、あなたはやっと家から出てきてくれた
私は緑と赤の電気の下で待っているの。
ねぇ、緑の時に見えているんでしょう?
点滅の時に、見えているでしょう?
ほら、わかるようにしてあげるから
緑の時に私が呼んであげるから
ねぇ………?また、一緒に遊んで、帰ろう?私が今度は案内してあげるから
いつもあなたは私を導いてくれたけど
今度は私があなたを導いてあげる
ねぇ
貴方も見ているだけじゃつまらないでしょう?
私も彼と二人だけじゃ寂しいの
みんなでたのしく
遊びましょう?
後ろにいるから連れていってあげるね?
一体玉はなんだったのかしらね……?
深く考えなくてもわかるようにしたから怖さ半減しちゃったかも知れないの……
ホラーは難しいの…………