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閑話 正義派閥、美徳3人の憂鬱(5)

「……成長がいけない事、か」

「まずはこっちで一緒に考えようね? 王牙君。否定するにしても肯定するにしても、まずは自分なりの答えを出してからだよ」

「……話す様に言ったのはこちらだ。それで何も考えずにと言うのは、流石に礼儀に反するだろう?」

「わかっている。ただ、希望としては流石にショックの強い話だっただけだ」


太助の話を聞いて、再び3人は集まり会話を続ける。

ただ、王牙にしてみれば内容が内容だけに、ショック自体強かった。


「まずは、成長すると言う事の欠点からだね……何があるかな?」

「少なくとも、それを受け入れられない者が必ず現れる事だろう」

「認められない……それゆえに人は悲劇を起こし、その悲劇という現実を認められないが故に悲劇を起こす、か」

「確かに、それ以上となる事を認めないと言うのなら、成長自体があってはならない事だろうね。少なくとも今の様に、血を流す事が意味を持ち過ぎている有様では」


凪と王牙が、昴に視線を向け、昴もその視線を受け取り、くいっとメガネを直す。


「――血を流す事、許さない事を普通にしすぎているよ、今の人は。その血は一体何の為に流れ、何の為に破滅させるのか? ……それを考えているかすら、僕には疑わしいよ」

「血を流す事の意味、許す事の意味……か。それを軽くしてしまったからこそ、椎名九十九はこの結論に至ってしまったのかもしれんな」

「“人など放っておいても勝手に生まれる”……本当にこれを否定が出来るか出来ないかで言えば、出来ないだろうな」


王牙が忌々しげに、ぐしゃっと頭をかきむしる様に掴む。


「……王牙君。言っておくけど、希望を抱くなら現実から目を背けてはいけないよ」

「わかっている……前に進む事を、現実から逃げる事と同一にするつもりはない」

「運命……現実……そして、意味。それは決して、全て都合よく働く事等ない……幸も不幸もあってこそ、意味がある」

「そうだね。別に、人の意思に賛同なんてする必要はないけれど、北郷正輝はなくてはならない存在。その事実は受け入れなきゃいけない」

「ああ……人は否定できても、現実は否定出来んのだ。絶対にな」

「人が進むのは、戦いか破滅か、それとも……いや、やめておこう」


さて、次はどうしようか?

裕樹と白夜の戦いの続きか、はたまた外伝での温泉話か。


リクエストあったらお願いします。

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