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朧気

作者: ran out of

確かにアイツは自分にとっては嫌なヤツだ。

その確かにを打ち消すように、アイツは自分以外の

アイツに関わっている人間には良いヤツに見えている。

自分の感覚がおかしいのか、アイツに何かをされた訳ではないが自分にとっては嫌ヤツだ。


初対面の時からその感覚が、アイツの感情が自分に触れてきた時から嫌な感じがして、その嫌な感じが自分の胸骨のあたりを触れてきた。

その時言葉で何か言われた訳ではなく、確かに自分の感情を触ってきた。


それは自分以外の人間には感じないのか、アイツが触ってないのか。

そして遠目でアイツを観察してもアイツは顔が悪い訳ではない、

だが嫌いな顔になっていた。

アイツに対する感覚がそうさせているんだろう。

嫉妬の感情ではなく、五感を通しての感覚なのだ。


その感覚を感じるのは、アイツだけではなく

なぜかすれ違う赤の他人にすらときどきある。


性別年齢関係なく。


嫌な感じと言っても、憎しみではない。

軽めの嫌悪感だ。そう軽めの。


重めの嫌悪感ならアイツとは関わらないようにしている。


軽めだからたちが悪い。 

軽いからこそ関わりつきあえる。


たまにその軽めが、気づいたら積み重なり重くなっている。

そんな時はやっかいだ。


アイツは何も気づかず軽い石を何個も何個も渡してくる。

その軽い石が手から溢れそうになって重さで耐えられなくなっているのをまるでわかっていない。


だからアイツは嫌なヤツだ。







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