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黒騎士と姫とモンスター暴走1




 それからまたみんなと山菜取りをし始めた。

 そして俺はみんなの後ろをついていきながらずっとハンナの顔色をチェックしていた。

 しかし、ただの食べ過ぎだと言っていたハンナの言葉とは違って、ハンナの顔色はどんどん悪くなっていった。


 ハンナが何と言っても、そろそろ村に戻った方がいいんじゃないか、と思ったとき。


 パサササー、サササッ!


 突然、周りの木々の向きう、遠くから怪しい音が聞こえてきた。

 周りの草や木々が立て続けに葉っぱを叩いて音を立てた。

 人が発する音というにはあまりにも不自然すぎる音だった。


 とはいえ、前回のようにタビイチゴが移動しながら出す音というには、その独特の魔力が感じられない。

 そしてギャルルもなんとなく違和感を感じたらしく、周りを警戒し始めた。


 それからしばらく時間が経ち、俺は遠くから近づいてくるモンスターの気配を感じることができた。


 数は……35匹。その中の5匹はかなり体格のいい大型のモンスターだった。


 この辺りにいるモンスターが全て集まったような数に俺は眉間をひそめた。


 どうしようかなぁ、やっぱり逃げた方がいいか?


 しかし、そうするには不確定要素が多すぎた。


 モンスターたちは俺たちがここにいることに気づいているみたいに、ここへ向かって真っ直ぐ歩いてきている。


 偶然ならいいのだが、そうでなかった場合、モンスターをそのままスタン村に連れて行くことになる。


 あの村の人々は戦えない人が多いからなぁ。


 もちろん獣人なんだから全く戦えないわけではないだろうけれど。それでも気が乗らない行為であることに変わりはない。


 ……仕方ないな。


「ねえ、みんな。俺ちょっとお花を摘みに行きたいんだけど、ちょっとだけでいいからみんなでいてくれるか?」

「は!?」


 俺の言葉に、ギャルルが何言ってるんだという顔で俺を睨みつけた。


 今、このあからさまに怪しい状況で、この中で唯一の大人である俺が一人で行動したいと言うのだから、 理解できないわけではない。


 だけど、俺にもちょっと考えがあるんだよね。


「ごめん! 本当にちょっとでいいから! そしてちゃんと防御膜は張っていくから! ちょっとだけ!  ね?」

「ええ、そんなに行きたいのかよ。じゃあ勝手に行ってきてよ。大人がトイレに行きたくてソワソワしてるのを見るの俺も嫌だし!」


 デールくん。君、割と辛辣だなぁ。

 あとソワソワはしてないよ。ソワソワは。

 でも、とりあえずありがとう。おかげでここから離れる言い訳ができたよ。

 ギャルルはまだ俺を睨んでるけど、うん。後で美味しいおやつでもあげれば許してくれるだろう。たぶん!

 俺はすぐ子供たちの間に防御膜をはる魔道具を置いてから、こう言った。


「じゃあ、行ってくるから。俺が来るまでこの中から出るなよ!」

「お、おい!」


 そう言った俺は、まっすぐ森に向かって走り始めた。

 最初は一般人の走りくらいの速度で。それからだんだんとスピードを上げていった俺は、いつの間にか一般人の目では追いつけられないスピードで走っていた。

 それから間もなく、俺は一番近くにいたモンスターと遭遇することになった。

 初めて出会したモンスターはファンタジー世界ではかなり一般的な部類に入るモンスター。オークだった。


「ブオオオオオーー!!!!」


 目を血走らせながら走っていたオークが俺を発見して、興奮に満ちた声を上げた。

 ドスドスと足音を立てながら近づいてきたオークの手に握られている斧が鈍く光を反射し、やがてそれが俺の頭を切り裂くように速いスピードで振り下ろされた。

 しかし、


「遅い」


 その斧振りは俺から見ると遅すぎた。

 これまで数々の生き物を斬り、突き刺し、吹き飛ばしたはずの斧であるはずの武技でも、当たらなければそれで終わり。

 一瞬のうちに奴の背後に行った俺は、奴を振り返ることなく次の目標に向かってまた走り出した。


「……クォ?」


 後ろに残されたオークが不怪訝な声を出したが、別に後ろのオークを放置してそのまま進むつもりはない。

ただ、奴の認識速度が俺の速度に追いつけなかっただけだ。

 その証拠に、


「クォッ!!」


 後ろのオークが俺の方に首を向けるのと同時に、肩の上にいた首がずるりと滑り落ちた。

 以前、ギャルルに会った時、バジリスクを倒したのと同じ技を使ったのだ。


 技名は『シャドー・ブレード』


 ただ俺の影を使って剣の形を作り、敵を攻撃するだけの技だ。


 それなのにモンスターが反応できなかった理由は一つ。

 ただ、俺のスピードが奴らが認識できないほど速かっただけだ。

 こんなモンスター、束になってかかっても一瞬で終わる。

 しかし、だからといって時間に余裕があるわけではない。


「もう5分経っちゃったな」


 怪しまれないように、ゆっくりとみんながいるあの場所から離れるのに時間がかかってしまった。

 気配から見てこちらに向かっているモンスターはさっき倒したあのオークを除いて全部34匹。

 いくら俺でも、みんなに疑われない時間以内に奴らを倒しつくすのは無理がある。

 ならば、選択できるのはただ1つ。


「こんな馬鹿げた騒ぎを起こした首謀者をぶっ倒すだけだな」





 日常編を書くのも好きですけど、こういうのでバトルものを書くのもすごく好きでいいですね! 

 書いていて楽しくなります!


***



 と思った方は、ぜひブックマーク!と、

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 そして、よろしければ作品感想もお願いします!


 するとなんと!作者のテンションがめちゃくちゃ上がります!

 上がり過ぎてもっと頑張ろ!となるので!


 よろしくお願いします!ヽ(o^▽^o)ノ

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