1話 【自衛隊の主人公】
快晴の青空、太陽の光を反射しキラキラ輝く海、沢山の船が行き交うのが見える海の真ん中、東京アクアラインの海ほたるパーキングエリアに休憩で立ち寄っていた主人公の1人『八神 蒼士』(年齢は23歳)。彼は防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊で一般幹部候補生の機甲科に配属されている。つまり戦車部隊の車長として日々頑張っており、今は貴重な休みをもらい家族全員で旅行を満喫していたところだ
蒼士「休憩だー!」
美晴「海だー!」>∀<
しずら「強風じゃ〜!」
3人同時「「「ぼあーーー!!」」」
八神ママ「面白いわね〜あの3人」(笑)
展望デッキでハイテンションで強風に吹かれる3人と、それを遠目に安全な場所から冷めた目で見守る母の姿。この家族仲が良い3人(蒼士を除く)は順に、古くて立派なデジタルカメラがトレードマークの次女『八神 美晴』(17歳)、ギザ歯で不思議ちゃんの三女『八神 しずら』(15歳)、いつもニコニコキレたら化けmゲフンゲフン優しい八神家の母『八神 美奈子』(年齢不詳)の4人家族で、父親はいない。
蒼士「今なら飛べる気がする…! 俺は…俺はUH-60JAだ。俺こそがUH-60JAだ…!!」
美晴「あはは〜! 髪が暴れて化け物みたいだから(デジカメじゃなく携帯で)SNSにアップしよー!」
しずら「ウッシッシ…潮風浴びたらポテチになっちゃうの〜」
八神ママ「…(*^^*)????」
荒れる海の天候を狂ったように楽しんでいると急にピタッと風が止み、海の波も治まりまるで平面のようだ。明らかに不自然な現象を前に蒼士達だけではなく、他のお客達も不思議がった
蒼士「…ん?? なんか止んだくね?」
しずら「不思議な程にね〜」
美晴「あ"ーーー!! 撮ろうとした時に限って撮れない奴ー!!」
八神ママ「落ち着きなさい美晴」
この不思議な現象に「海も山の天気みたいに変わりやすいんだな〜」と思い辺りを見回していると、東京湾奥のちょうど中央付近の海面が強く泡を吹きつつ光を放っているのが見えて目を細める
蒼士「・・・なんだあれ?? あそこに何かあったっけ??」
美晴「えっ?どこ??」
蒼士「ほらあそこ」
指を指して位置を教えると美晴に続き、しずらや八神ママ、その周りにいるお客さんさん達も釣られその方向を見始めた
美晴「……………あー、本当だぁ。何かあるw」
しずら「なんあれ?? 潜水艦でも轟沈した?」カーン!カーン!カーン!(セルフ解体音)
八神ママ「蒼士そうなの?」
蒼士「なんか轟沈じゃなくて那珂ちゃんされてるし、俺は海自じゃないから海の事までは分からないよ…(汗)」
同じ自衛隊でも陸自と海自は別組織。海の事まで分かるはずないが、それでも共通して分かるのがまずは何かあった時はまず警察系の組織が最初に動く事と、テレビ局のヘリが上空を飛び回る事だ。特に分かりやすいのは後者なので、空の方を見渡してテレビ局のヘリを探すが、飛んでいない
蒼士「…ん〜。多分大丈夫かな? 海保も動いていなさそうだs」
美晴「お兄ちゃん!」
蒼士「えっ、なに?」(汗)
美晴「あの辺り見てみ? 海上保安庁さんがいくつかいるよ」
蒼士「 え っ ? ? (^o^ ) 」
美晴が指を指す方を見ると確かに海保の巡視船3隻があの海面に向かっているのが見える
蒼士「あるェ〜? 言ったそばからフラグ回収?? (^q^) 」
美晴「えーっと、つまりあれってヤバい奴?」
蒼士「ヤバい奴。一応警戒して…」
蒼士が警戒しとくよう言ったその時、爆音が鳴り響くと同時に空高くまで一直線に光の柱が現れ、一瞬の間を置いて辺り一帯を強烈な光が飲み込んだ
蒼士「うわっ!」
美晴「きゃ!」
数秒間強い光に包まれ、段々と薄まっていき、完全に治まるとゆっくりと目を開けると先程の海面が光っていたところから光の柱が空高くまで伸びていて唖然とした
蒼士「なんだ…あれ??」
突如現れた光の柱に唖然してしまうが、蒼士はふと我に戻り後ろを振り返り家族の安全を確認したが怪我はしていなさそうだ
蒼士「皆大丈夫か??」
美晴「う、うん大丈夫…」
しずら「びっくりしたの〜。ファーストインパクトかと思った」
八神ママ「大丈夫よ〜」
家族皆が無事なのを確認した時、後ろから「コーーーン!!!」っと言う音が大きく響き渡り、驚いて光の柱に振り返ると先程まで細かったがもの凄くでかくなっていた
蒼士「急にでかくなったぞ…。あれか?まだ何かしらのアクション残してる感じk…??」
察しやがったと同時に先程の音が何度もなり始め、内側部分が段々と膨れ出し始める。ついには破裂寸前まで行きが、急に静かになった。蒼士は息を飲み注視していると最後に「コーーーン!!!」と耳を塞ぐ程大きく響き渡りながら膨らんでいた所が消失し始め、大きな空洞が開き落ち静かになった
蒼士「…あれ? 終わった??」
もっとでかい何かが起こるのかと思っていたが静かな終わり方にちょっと不気味がっていると、展望台に設置されてる双眼鏡で光の柱を見ているしずらに声を掛けられ、双眼鏡を覗くように言ってきた
しずら「んあ〜兄やんあの穴ん中見てみ〜? 面白いもんが見えるやで」
しずらに代わってもらい双眼鏡を覗くと穴の向こう側に写ったのは、まるで中世かのような帆船と、空中に浮かぶ木製の飛行船だった
蒼士「oh...」
蒼士は特に取り乱さず目に映った物が自分達の世界の物ではないとふと直感で思い、「あぁ、これから想像出来ない時代が来るんだ」と何処か他人事の様に思っていると、携帯が鳴り出しすぐに出ると職場の駐屯地からだった。もちろんその内容は目の前にある光の柱の事…。今すぐ駐屯地へ戻る様に命令を受けた蒼士は家族に事情を話、駐屯地へと戻るのだった…