8話:みんなの身の上話3
その話を聞き終えて明美さんが自分の事を話し始めた。それによると彼女の
父が昔から運送屋の運転手をして、お金が欲しくて無理して長距離運転を疲れて
いる夜が明けるすぐ前、見通しが一番悪い午前4時過ぎに酔っ払って千鳥足で
歩く中年の男が何かの拍子で道路側によろけてきて避けようとハンドルと
切ったが既に遅く、はねてしまい、車から降りて、その男を路肩に移動させた
が頭が割れて即死だった。
その後、裁判になり有罪と決まり千葉の交通刑務所に入り奥さんは最初、
帰りを待ち生活のために村の小料理屋で働いていたが、ある日突然、帰って
こなかった。その店の店主が来て、お前のおかあさんが店に良く来ていた
男と駈け落ちしたらしく店に来なくなったと教えてくれた。
可哀想に可愛い娘さんを置き去りにして逃げるなんてひどい事をするだ
と言った。そして、あんた何年生と聞くので中学3年と言うと1人じゃ食って
いけないだろうと言い中学卒業したら俺の店で料理見習いで働くかと聞くので
、是非、お願いしますと答えた。それじゃー今日から俺の店へ来いと言って
、夕方行くと夕飯まだだろと言い食事を出してくれ風呂場と4畳半の部屋の
場所を教え、ここを使えと言ってくれた。
毎朝5時起床、仕事は料理の注文取りと、料理運び、皿洗い、店じまいが
夜21時、片付けして22時迄には仕事が終了すると説明した。その後、
毎日、店のスケジュールで働いて、料理の仕方を仕込んでもらったと言った。
話が終えると竹生が人間って、やっぱり、身を寄せ合って温まろうする動物
なんだなと、ポツリと言った。
そして俺も馬鹿な人間だから利口な奴等に利用されて身体を壊してきっと
長生きできないだろうが君たちと身を寄せ合って行きたいと本気で思っていると
言うと、また明美さんが竹生さんって本当に優しいのねと言い泣いた。次に
岩津が人は強くなくても生きられる。でも優しくなければ生きている資格が
ないとポツリと言うと竹生が、お前、良いこと言うね、まさに、そうだ。
これからも弱い物どおし暖め合って末永く生きて行こうと言い最後にもう
一回乾杯し、午前2時だと言って、それぞれ部屋に帰って行った。翌朝は、
起きられず子供達のもう起きての声で目が覚めて9時過ぎにレストランへ
行き朝食をとって10時過ぎにチェクアウトして素敵なブセナテラスを
後にした。
そして沖縄を南下して読谷村の座喜味城跡を見学した。城の城壁の上に
立つと360度の景色が見えて沖縄の山々と海が遠くまで一望でき多くの
写真を撮った。その後海沿いの道を南下し北谷のアメリカ村に立ち寄り、
派手な装飾の店を見て回り遅めの昼食を取って、多くの写真を撮って、
那覇の市街地に入ると夕方のラッシュで混雑していて国際通りのホテル
にチェックインした。
近くの店で夕食をとり明日の帰るので荷物をまとめてベッドに入った。
翌朝7時半に朝食をとり8時過ぎにホテルの精算を終え出て車で15分の
首里城についた。見学コースを歩いて展示物を見て最後に首里城に入り朱色の
木造の城を見学しながら多くの写真を撮った。高台まで上がって那覇市街から
沖縄の遠くの景色、海を見て11時過ぎに車で那覇空港へ岩津が送り
レンタカーを返して来た。その後、15分位で、もどり那覇空港で昼食を
取って午後16時に羽田空港に着いて駐車場の岩津のパジェロで家に着いた
のは夜18時過ぎだった。