4話:結婚と出産1
その後、岩津は明美さんの料理と彼女の身体に惚れてしまった。岩津は、
まだ若く、夜のお勤めも激しく、2005年4月に明美さんが妊娠4ヶ月
とわかり、10月6日が出産予定日と言われた。今話を聞いて2人とも
大喜びした。
すると、竹生幹男が、その話を聞きつけて、岩津に奥さんが出産後、
落ち着いたら結婚式を挙げろと言った。日本では未婚者と既婚者の待遇の差が
大きく、もしもの時にそなえて戸籍を入れておくべきだと進言し、岩津も了解し
、奥さんに話すと涙を流して喜んでくれた。
夏になり、炊事、洗濯、買い物も岩津がして明美さんはエアコンをつけた部屋
で過ごした。秋が来て10月2日に近くの産婦人科に入院し、2005年10月
6日、朝、無事、男の子を産み、一番幸せに育って欲しいと岩津幸一と名付けた。
えくぼの可愛い元気な男の子だった。
翌日、岩津が必要なベビー用品を買いに行き、子供用ベッド、布団、オムツ、
肌着、ミルク、哺乳瓶などを買ってきた。そうして、大事に大事に育てていった。
その後、婚姻届の書類を役場でもらってきて、明美さんと一緒に書き込んで、
翌日、岩津が提出してきた。その後、結婚指輪を買ってきて渡した。
しばらくして2006年となった。明美さんと岩津は幸一の育児に追われて
、忙しい日々を過ごして、あっという間に5月が過ぎ、暑くなり8月、涼しくなり
10月を迎えた。10月8日、日曜日、昼12時からに、岩津幸一の1歳の
誕生日をしたいと、竹生に電話すると、同じ日に結婚式も一緒にやれと言われ
、一緒でも構わないのですかと聞くと大丈夫、結婚式を遅らせる方が、
まずいと言った。
それまでに、婚姻届を出して、結婚指輪も買っておけと言われ了解した。
その後、岩津が明美が働いていたスナックのママ、明美を引き会うわせてくれた
近所の重山峰子さん、岩津が勤める山下工務店の社長や仲間達3人に、結婚式と
長男岩津幸一の1歳の誕生日を行います言うとわかったと言い、できる限り
出席するつもりだと言われた。
10月8日11時半頃から、連絡人達が次々と岩津家にやってきて昼12時に
明美さんの働いてたスナックの社長が料理と祝い酒を持ってやってきて、
おめでとうございますと言い、今日は日曜、稼ぎ時なので挨拶だけで失礼するよ
といい、明美さんの肩を軽くたたき、幸せになれよと言った。
その後、岩津の前で、宜しくお願いしますと頭を下げた。わかりましたと岩津が
返すと、化粧した明美さんの目に涙が浮かび流れ落ちた。そしてスナックの社長が
すぐに帰って行った。それを見ていた竹生さんが良い親父さんじゃないかと言うと
、明美さんが号泣し、すっかり化粧が落ちた。
仕方なく、近所の重山峰子さんが隣の部屋行って、化粧直しを手伝った。
岩津が参加してくれた7人を広いリビングに案内して3人用のソファーに座り
、テーブルに多くの明美さんの手料理が並んでいた。化粧直しを終えて出て来た
明美さんを横にして、岩津が結婚指輪を彼女の指にはめると、おおきな拍手が巻き
起こり、もう1人の主役、長男の岩津幸一が驚いて泣き出した。