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3話:不幸な生い立ちの娘との出会い

 その後、十分なお金が出来たので岩津は、今迄、世話になっていた絹田夫妻

の息子に電話してこちらの家を2千万円で売って欲しいというと驚いた様に、

あんな山奥の古家をほんとうに2千万円で買ってくれるのと言ったので、

村の不動産屋に言って正式な売買契約書を作らせるからお願いしますというと

、それは願ったりかんったりだと喜んでくれた。


 1週間後、指定した村の不動産屋に来て売買契約書を交わして、息子さんの

銀行口座を聞き数日後送金した。しばらくして岩津の勤めている山下工務店

の仕事仲間3人に休みの日にミニショベルで家を壊して、廃材をトラックで

村の外れの産業廃棄物処理場へ行きお金を払って捨てた。


 その後ミニロードローラーで整地した。古家の解体工事と整地費用で

1千万円の費用がかかった。その後、山下工務店社長に知り合いの格安住宅

の展示場に行き広いリビングの12畳2間と広いリビング、キッチンの4LDK

のモデル住宅を4650万円で建築してもらい完成したのが2004年10月

2日だった。


 その他、新車のパジェロを350万円で購入した。それでも9千万円の資産

が残った。すると現金なもので、地元の世話好きのおばさんが縁談話を持って

くるようになった。1人は、役場の近くで泉孝さんが店主の夜はスナック・バー霞

、昼は霞食堂でコックの手伝い、夜はママをやっていた・21歳でグラマーで

美人の須藤明美ちゃん。


 もう1人は村の信用金庫の経理係長をしている梅野仁美さん21歳だた。

 明美ちゃんは中学を出て八王子の商店に雇われて仕事していたが、その店の主人

のセクハラに嫌気がさして18歳で近くのスナック・バーで料理担当として就職

し料理の腕は、確かで、話も客あしらいも上手になったようだ。


 20歳の時、やくざ風の男につきまとわれ、逃げるようにして、故郷の、

この村に逃げ帰ったという話を聞かされた。信用金庫の梅野仁美さんは、

身持ちか堅く、八王子の商業高校でも優秀な成績で卒業し新宿の銀行に就職

したが、どうしても都会のストレスに耐えかねて1年でやめて自然豊かな、

故郷のこの村に帰って来たようだ。


 美人でグラマーで話の上手な明美ちゃん、欠点は学歴がない事だった。

 一方、梅野仁美さんは謹厳実直で教養もあるが、欠点は優しさに欠けるところ

だった。その後、岩津は、2度、2人と会って話をして、須藤明美さんと付き合う

ことを決めて、岩津のパジェロで熱海、箱根を旅行して温泉旅館に泊まって、

仲良くなった。


 その時、明美さんの身の上話を聞いた。それによると、明美さんの父が

12年前にトラックの運転手をしていて交通事故の加害者になって、千葉の

交通刑務所に入り、奥さんは最初、帰りを待っていたが、拘留が長く3年目、

近くの小料理屋で働いている時、その店の次男と良い仲になり、1人娘の明美さん

を置き去りにして、駈け落ちして行方不明になった事を打ち明けてくれた。


 岩津も父が胃ガンで急死し、母が熱海の温泉で住み込みで働いていたが、

ある日、その旅館を出て行方知れずになった話をすると、同じ様な境遇に

育った事で打ち解けて岩津は結婚を決めた。やがて2004年が終わり、

2005年を迎えた。


 その後、須藤明美さんは岩津の家に一緒に住んで、スナック・バーをやめて

専業主婦となった。しかし、彼女は運転免許も持っていて、美味しい料理を

作るために、八王子や相模原の大型スーパーやデパートで食材を買ってきて

、岩津に美味しい料理を作った。

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