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海の小屋にいる日

作者: ブルータスの雨宿り

詩・短編を書いてみました

気に入っていただけるか分かりませんが

一生懸命に書いてみました(^_^)

1000文字以内で書いてあります

物語の断片や本の1ページのようなモノだと思いながら

暇なときにでも読んで

楽しんで頂けると幸いです(^_^)

ザザーン…

ザザーン…


長い間

この場所で仕事をしていると

無性に外に出たくなる時がある


夜空には見事にくり貫かれたような三日月が浮かんでいて

私は木で出来た欄干に肘を置いてその月を見ながら

静けさを思わせる波の音を

潮風と共に吹き抜けていくのを感じている


それらは私の呼吸を自然と深くさせて

今日1日で積もりに積もった疲れが

顆粒タイプの薬が水に溶けるように消してくれる


その感覚は大変心地よく

思わず

深く吸った息を吐いて

自分の中に張りつめた心の糸を緩ませることが出来るほどだ……

あらためて木造船でここに来て良かったと思える瞬間である


初めて木造船でここに来たときは

今とは違う環境だった

今は陸地は海に沈んではいるが

昔は潮の満ち引きが起こっていて

地平線の先まで歩いていけるような土を盛り上げた小道があった

それがあった頃はその地平線の向こうから「違う世界を見てみたい!」や

「世界の果てに行きたい!」と希望に満ちた旅人が通ったり

人種の迫害に追われて

安住の地へ探し逃げるようにこの道を通った人もいる


ここから見ていると色々と思い出す



ただ

悲しいことに

今ではその小道は使えなくなっている

長い時間をかけて

海水や波によって削られ

既に道はドロドロで歩けなっているから

まぁ

通れない理由を良い方に考えれば

逃げる彼らが移動しなくても済んだような世界になったのかもしれないけどね…


私は夜空を見上げる

星は幾年過ぎても何も変わらない

多分

変わる時は人がいなくなった時からだろう


その時になれば…

私は…


あ、いけないいけない

やっぱりこの景色を見ていると切なさが溢れてくる


そろそろ寝よう。


次の来客が来るその時まで…

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