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80.状況開始!

 ヘリで飛び立ってから約5分後、作戦空域に近づくとすぐさま地上の戦車連隊から無線が入る。


 「こちら、混成戦車連隊連隊長“SS(ダブルシエラ)”聞こえますか?」

 「こちら“SS”よく聞こえる、状況は?」

 「現在、敵に動きなし、女王陛下がとらわれている場所にも変化は見られません」

 「了解、あと1分以内に現着、攻撃準備にかかれ!」

 「了解!」


 戦車大隊と無線通信が終わると、すぐさま俺はヘリ全機に対して無線通信を始める。


 「“SS”より各機、間もなく作戦空域に到達する、この国でこの世界で前例のない作戦だが我々は何としてもリメア達を助け出し、奴らに鉄槌を下すぞ!」

 「「「「了解!」」」」

 

 暫くたつと先頭集団を飛んでいた“S5(シエラファイブ)”から少し焦った声で無線が入った。


 「“S5(シエラファイブ)”から”SS“へ、地上から矢と魔法による火炎弾で攻撃を受けています、ご指示を!」

 「“SS”から“S1”へ、地上の敵に対してドアガンで射撃を開始せよ」

 「了解」


 ヴァァァァァッ


 前のほうでミニガンことM134が火を噴き始めた。

 それに呼応する形でM134を装備している他の機も撃ち始める。


 ミニガンは毎分3000発発射するため、弾の途中途中に曳光弾(光を発しながら飛んでゆく弾でその弾の出す光をもとに弾着修正する)を入れてあるのだが、それが今や連なって一本の線のように見える。


 夜だというのにこのことが成し得るのは、今参加している全兵員に暗視装置をつけているからである、暗闇が支配するこの時間に暗視装置をつけることで精度が上がり、暗闇からの攻撃にも容易に対応できる、ヘリのパイロット達も暗視装置のおかげで隊列を崩さず飛べる。


 暗視装置を持たない(当たり前だけど)下から撃ってくる敵は音だけを頼りにしているので、矢も火の玉も明後日の方向に飛んで行ってしまっている。


 しかし聞くところによると、レナのような獣人族の中には夜目が利くものもいるのである程度はわかるようだ、ただ、航空機相手の戦闘はやったことがあるはずないので、当てるのは至難の業だろう。

 突如攻撃してきたことには驚いたが、撃ち始めてからものの数秒で攻撃してきた連中は沈黙していた、おそらく下では見るも無残な姿になった骸が転がっていることだろう。



 「戦車連隊長から“SS”へ、ご無事ですか?」


 突然の銃声をきいて心配になったのかベルは少し焦ったように聞いてきた


 「“SS”から戦車連隊長、問題ないがそちらはどうだ?」

 「今の音によって少し敵陣に動きがあるようです、どうされますか?」

 「そのままもう少し待ってくれ」

 「了解」


 どうやら、さっきの銃撃の音によって気づかれてしまったようだが、部隊を下ろさない限りは攻撃を開始しづらいのでそのまま作戦通りに動くことにした。


 それからすぐに、ヘリがあらかじめ先行していた“メランオピス”隊によって森の中の少し開けた場所に用意されていたLZ(ランディングゾーン:降下地点)に到着すると、すぐに兵たちは降りていき警戒位置に陣取る。

 全員が降下し終わると、これまた全隊員に装備させたインカムを通じて点呼をレナがとる。


 「全員集合完了しました!」


 点呼を取り終わると、上空でホバリングしていたヘリに指示を送る。


 「“アエトス”部隊長より“S”各機へ、指示あるまで上空に待機、”C”各機は一旦基地へ帰投せよ」

 「「「了解」」」

 

 「よし、このまま突入するぞ!」

 「了解しました、戦車連隊の陽動を開始させます」

 「頼んだ」

 「“アエトス”より戦車連隊長へ、予定通り作戦を開始してください」

 「戦車連隊長了解!」



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