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504.南の島で

 

 それからというものの、あれから直ぐに後宮メンバー全員に通達を出し、全員参加という事になった。

 その後島まではアルダート統合基地から王族専用機を使って飛んできていた。

 思えばこれまで移動するときは鉄道か空路でも他の軍用機を使っていたので王族専用機をこうして使ったのは初めてだ。


 プライベートビーチにはパラソルやデッキチェア、完全個室のシャワールームなどが設置されていて、プライベートホテルの方には露天風呂まで完備されている。

 しかもここは海が一望でき景色も良いため、絶好のロケーションと言えるだろう。

 あとで露天風呂に入るのが楽しみだ。

 そして現在ファンサ島のプライベートビーチに来ている。


 女性陣達のほどんどは、既に水着姿で海に入っているが、対する俺は南国の暑さにやられビーチパラソルの影で椅子に座り、南国フルーツのミックスジュースを飲みながらくつろいでいた。

 当然これらは俺一人で用意したものではなくエミリアとウェリスの二人に用意してもらっていた。


 そんな彼女達は普段であればメイド服に身を包んでいるが、今は他の後宮メンバー同様水着だ。

 ただ、遊んでいる後宮メンバーと違う点は、万が一に備えて腰にはVP9と予備マガジン、メディカルポーチをつけていた。

 怪我などはすぐに魔法によって治せるため医療器具はあまり必要がないのだが、それでも念のためつけている。

 ちなみに彼女たちが着ている水着はシルヴィアとステラが選んだもので、白のビキニタイプで下はスカートのようなひらひらが付いている。

 シルヴィアとステラは水色と白色のボーダー柄で、ステラはワンピースタイプのものを着ていて、シルヴィアは背中が紐で結ぶようになっているセクシーなものを着用していた。

 ローザとエレオノーラは上下ともセパレートで色はローザが赤、エレオノーラが黒のものを着用しており、ローザは大胆な赤いマイクロビキニでエレオノーラは黒のシンプルなデザインだった。

 彼女達は本当に肌が綺麗なので、こういった真っ青な海にとてもよく似合っている。


「いやー、しかし凄いなこれ。というか、こんなもの作れたんだな。この世界の技術力の高さに改めて驚かされるな。しかも、これだけのものを作るためにどれだけの労力と金がかかったことか・・・」

 目の前に広がる綺麗なビーチとその近くに立つ豪華なホテルが建っている光景に、俺は素直に感嘆の声を漏らした。

 メイドのエミリアは、俺の言葉に少し誇らしげに答えた。

「陛下が元居た世界に比べたら、まだまだかもしれませんけどね。でも、この世界にもそれなりに優れた技術や文化はありますよ?例えば、先程陛下が飲まれていた飲み物だってそうですし。それに、あのホテルにしてもこのビーチにしてもそれ相応の資金を使っています。なので、陛下が元居た世界と比べる必要なんてありません。むしろ、こちらの方が優れているところの方が多いと思いますよ?」

「まぁ、確かにそうだな。こっちに来てから色々と驚くことが多かったからつい忘れがちになるが、よく考えたらあちらの世界でもここまでの技術は無かったはずだもんな。」

「はい。そうですよ!」


 二人で話していると水着姿のレナが近寄って来た。



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