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495.ダンジョン出現!

 

 LiSMが動かなくなった次の日。


 いつもより少し早めに起きた俺はいつものように金庫を開ける。

 昨夜レナとメリアと共にLiSMが完全に動かなくなった事を確認していたが、それでも今日になって再起動かけたら動くのではないかと淡い期待を抱いていた。

 そのせいで今日は少し早めに起きていたのだ。


「「「おはようございます!陛下!」」」


 今日はいつもと違ってウェリスの他にハイエルフ族のカシャとダークエルフ族のアンナが一緒だった。

 彼女達はいつも携帯しているVP9とは別にMP7も携行していた。

 ウェリスは挨拶の後、小走りで俺に近づきローブを着せてくれた。


「今日は少し早いですね?」

「ああ、どうしてもLiSMのことが頭から夢の中にも出て来るぐらい離れなくて……」


 そういいながら俺は金庫を開け、LiSMを起動しようとするが、当然ながら電源すら入らない。


「まぁ、そうだよね、知ってた」


 簡単に淡い期待は崩れ去り、少しの間俺に虚無が訪れる。

 意識を取り戻した俺は、いつもと違うことに気付く。


「そういえば、今日は三人なんだな?何かあった?」


 いつもはウェリス一人なのだが、今日に限っては2人多く、さらにMP7まで携行していた。


「それが……、起きて早々恐縮ですが、後宮地下に少々異変が起きておりまして。何かがあってもいいように念のため私共も銃を携行し陛下の寝室の警護も分厚くしている次第です」


 さらに聞けば、廊下には完全武装の後宮防衛庁警衛局武装警備隊「ヴァルキュリア」が待機していて、さらに隣の部屋にはエレオノーラも完全武装で待機していると言う。


「異変っていうのは?」

「今起きている異変については現在調査中でして、もう少ししたら偵察に向かったヴァイオレットガーデン隊から報告が上がってくると思われます」


 ウェリスの言う「ヴァイオレットガーデン」というのは後宮防衛庁警衛局特別任務隊の通称で主に後宮内外での暗殺と偵察を行う。


「一先ず報告が来るまでの間、朝食でも取られては如何でしょうか?すぐにご用意いたしますので」

「わかった、ありがとう。念のため彼女達のものも一緒に持ってきてくれるか?」

「かしこまりました。二人とも頼みますよ?」

「「はいっ」」


 ウェリスはいつものように朝食を取りに向かうが、その前にカシャとアンナにこの部屋の警備を改めて命令する。

 任されたカシャとアンナは二人ともエレオノーラのように大陸中を旅して数々のモンスターや人との戦闘を経験してきたベテランで国王の身の回りを世話するメイドの中では一二を争うほどの実力を持っている。

 ハイエルフのカシャは種族特有の豊富な魔力を用いた回復魔法や強化魔法に秀でていて、対してダークエルフ族のアンナは種族特有の身体強化魔法や高い身体能力を持つ。


 一先ず俺は朝食を待つ間ベッドの枕側に腰かけ、まだ寝ている千代姫と琴姫の髪を櫛でとかすように撫でる。

 こうしている間に二人が起きると思ったが、条約の調整で出雲国に行っていたからところ昨日戻って来たばかりだったので、その疲れで深い眠りについているようだ。


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