472.新兵器開発!
LiSMでの召喚が出来なくなるまで、残り数週間と迫って来たある日。
各軍は召喚に頼らないで兵器や武器等を供給できるような体制づくりや完全国産の最新兵器は武器の製造に必死になっていた。
今もほとんどの軍や準軍組織等でまだ召喚した兵器を使っており、それらは整備や修理をする際に自国で生産したものではなく召喚した部品や工具でする必要があった。
その第一段階として戦闘機や統合戦艦、潜水空母は完全国産で製造し運用までこぎつけているが、全体を見渡すとこれはほんの一部に過ぎない。
これを最も危惧していた陸軍は一気に国産兵器と国産武器に切り替える為、新型主力戦車や水陸両用歩兵戦闘車(陸軍・海兵隊用)、新型正式採用銃(自動小銃(5.56㎜)、拳銃(9㎜&11.4㎜)、短機関銃(9㎜)、汎用・重機関銃、散弾銃、狙撃銃(8.6mm)、対物狙撃銃(12.7mm&20mm)、対魔物専用銃(拳銃、自動小銃、狙撃銃)等の製造を開始。
既に試製自動小銃と拳銃を用いて陸軍特殊作戦軍が実戦訓練を行っており、その結果はかなり良好だという。
加えて各種砲弾薬やミサイルの製造も国産し終え、既に量産と供給体制が完成している。
そんな陸軍に合わせるように、海空軍も砲弾薬の量産と供給を開始。これで帝国軍との戦闘が再開しても当分砲弾薬不足になる心配もなくなった。
陸軍の兵器の製造される中でも新型主力戦車(CT-1と呼称)と水陸両用歩兵戦闘車(CAM-1と呼称)はこれまでの戦訓が色濃く表れている。
魔法による攻撃(特に上級魔法系)やトップアタック、大型モンスターの攻撃に耐えうる必要があるという事を受け、これまでにないぐらいてんこ盛りの防御装置(自動魔術防御装置、自動衝撃吸収装置等)とメルケニカ合金等による複合装甲を装備。
かなりの重武装と重装甲になってしまったが、メルケニカ合金を採用することによりかなり軽量化に成功しており、重量を55.6トンに抑えている。
大型モンスターと接敵した場合、現状の120㎜砲では威力不足と現場での意見を反映させた為、CT-1は155㎜砲を装備。
この砲は直接照準と間接照準の両方が可能になる為、今後155㎜自走砲の任務をCT-1に任せ自走砲は全車退役させる予定で、これによりCT-1の必要数が増えるので、大量生産による生産コスト削減が可能となる。
さらにこのCT-1の車体をベースにして対空戦車(2連装50㎜チェーンガン装備車両とVLS装備車両)、兵員輸送車、多連装ロケット自走砲等も製造する事となっている為、さらなる生産コスト削減と製造効率の向上が図られる。
召喚された兵器との入れ替えは今後2年ほどで完了させ、入れ替えによって余った兵器については同盟国のエンペリア王国軍に優先的に供給する予定となっている。




