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394.サーチアンドデストロイ

 

 海兵第五旅団の隊員たちは帝国騎兵隊が逃げていった森の中にゆっくりと入っていくが、そこには薄暗い森がずっと続いているだけで、敵はいっこうに見つける事が出来ずにいた。

 その後もしばらく、海兵隊隊員たちは森の奥へ奥へとはいっていくが、結局帝国兵は見つけられないどころか、人の気配をも感じられず、大した敵の痕跡を見つけることもできないまま、一旦撤退していた。



 そして、海兵第五旅団を向かわせてから、数時間後、リレイの元に彼女が思っていなかった報告を受けた。


「リレイ閣下、森に入った海兵第五旅団から「敵が見当たらない」という報告が上がってきております」

「なんだと?そんなバカな話があるか!」


 帝国兵がその森に潜んでいるという事を確信していたリレイにとってこれ以上ない驚きだった。


「残念ながら、発見には至らなかったようです」

「いや、何か帝国兵は絶対あの森に潜んでいるはずだ、もしかしたら森に何かを隠しているに違いない……」


 リレイはそういうと、しばらく腕を組み思案する。


 (騎兵隊は恐らく囮で森へと部隊をおびき寄せる為、そしてその森には人の気配を感じられなかった……、ということは……)


「わかったぞ、恐らく敵は地下に潜んでいるかもしれん、実際に他の町を攻撃する際小規模であるが、トンネル等を構築して帝国軍が抵抗した事例があるからな。部隊を追加投入して再度掃討作戦を実行してくれ」

「了解!」

「それと、ヤクトブルグ城塞都市の500mほどの位置まで第一~三機甲師団を前進させろ。各指揮官たちには城から敵が出てきたらすぐに発砲できるようにしておけと伝えておいてくれ」

「はっ!」


 リレイの命令が部隊へと伝わると帝国兵が逃げていった森のサーチアンドデストロイ作戦を再開させた。

 この作戦には、海兵第五旅団に加えてベル配下の近衛第4師団も丸ごと投入しサーチアンドデストロイ作戦を実行させた。

 しかし、敵は簡単に発見されないように巧妙にトンネル入り口等を隠していた為か、一部小規模な地下食糧貯蔵施設を発見した以外は特に大きな収穫はなかった。

 さらに、その作戦中に時折隠れていた帝国兵による散発的な奇襲攻撃を仕掛けてきたため、作戦に参加した兵十数名が死傷していた。


 ほとんど動向に変化が見られず、痺れを切らしたリレイは帝国兵が隠れているであろう場所に空爆を要請。

 しかし、この空爆は先ほどと違ってB-52爆撃機40機とさらにB-1B爆撃機40機からナパーム弾を大量に投下し、完全に森の木という木を全て燃やし尽くし、さらにF-35A 48機が地中貫通爆弾を大量に投下し、地下に潜んでいるであろう敵に対しても攻撃を加える。

 そこへさらに第一砲兵師団の203㎜自走榴弾砲と155㎜りゅう弾砲による激しい砲撃とセレンデンス空軍基地から地上発射型 の無数のトマホークミサイルによる爆撃が行われた。


「ベル閣下、空軍と砲兵師団による準備砲撃と爆撃が完了したそうです」

「すぐに、全部隊を森があった場所に急行させて」

「了解」


 その報告を聞いたベルは、先頭に海兵第五旅団を進ませ、その後ろを近衛第4師団が進む形で元森があった場所に向かわせた。


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