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363.各大臣からの報告2


「そうなると、安全な航路と航空路の策定と確保をしないとな。これに関してはリディア頼めるか?」


「仰せの通りに。しかし、これは我々海軍のみでやるという事でよろしいのでしょうか?」

「いや、沿岸警備隊と航空保安隊、あとは空軍と一度協議してからの方が良いかな?あとは検疫関係もあるだろうから、その辺は厚生労働省の検疫局ともね」


「委細承知いたしました、すぐにとりかからせていただきます」

「頼んだ。外交手続き等も色々出てくるだろうから、出雲の大使と協力してカイルも頑張ってくれ」


「ええ、もちろんでございます」

「後は何かあるか?」


「いえ、私からは以上です」

「そうか、ご苦労様。次はどなたかな?」


 カイルは俺の前で恭しく一礼すると、壁際まで戻っていった。


「陛下、私からよろしいでしょうか?」

「ああ、いいとも」


 カイルと入れ替わるように俺の目の前にやって来たのは、陸軍大臣のエレシアだ。


「私からは、帝国側にこれまで捕らえられていた王国側の将軍や博士についてです」

「やっと国に帰って来られたのか!」

「え、ええ、既に陛下はご存じだったのですか?」

「ああ、一応中央情報局からの報告で聞いてはいたからな」

「でしたら、話は早いですね!」


 エレシアからの報告は、以前の報告であった、イスフェシア皇国の勇者と共に捕らえられていた王国軍の捕虜についてだった。

 捕まっていた彼等はエンペリア王国を経由して何とかここまで帰国することが出来たらしい。


 捕まっていたのは、8名の将校と1名の研究者で、その中にはエレシアの実の父であるハミルトン・トルドー大将も含まれていたそうだ。エレシアはこれまでずっと先の戦争で亡くなっていたとずっと思っていたので、これほどうれしい報告はなかっただろう。

 さらに加えてガレア・ウィンストン大将やウルス・ウェイド大将といった。四大貴族のうち三家の当主が戻って来たことは王国にとっても軍にとってもかなり大きな事だ。


 中には王国魔術研究において先導役であったエドナー博士も今回帰国を果たす事が出来たので、彼の復帰が叶えば今進めている魔法研究がいい方向に進んでくれるのではないかと期待している。


 情報によれば、まだ帝国国内には王国軍や重要人物等が捕虜としてとらえられているようなので、そちらも既に救出作戦が決行又は立案されているそうだ。


「エレシア、お父様が生きて戻ってきてくれてよかったな」

「……、はい、本当に良かったです、本当に」


 そっと俺がエレシアに声を掛けると、目には涙を浮かべていた。

 死んだと思っていた肉親が帰って来たのだから当然だろう。

 きっとノアも喜んでいるに違いない。



 帰国した彼等は拷問や劣悪な環境にいた事もあって体力が落ちていたり、傷を負っていることもありしばらく療養してもらっているそうだ。

 もし回復して現場復帰を望むのであれば、戻ってきてもらうつもりだ。


「さて、これで終わりかな?終わりのようならその使者と話してこようと思うんだが?」


 そういいながら、俺は周りにいる大臣たちの顔を見回す。


「何もないようだね。まぁ、なにかあったら、報告書なり電話なりするように。それでカイル、その使者はどこにいるんだ?」


「はっ!使者様でしたら只今迎賓館にてお待ちいただいております」


「わかった、じゃあ俺は早速向かう事にするよ。じゃあ、みんなたのみましたよ」

「「「「陛下の仰せのままに!」」」」


 


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