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345.統合戦艦


 ヴィアラは続いて海軍の後方部隊と最新鋭艦の話を始めた。


 まず、これまでLiSMによって整備や補修をする人間をつくって来たが、海軍第三術科学校(整備)などの教育機関が設立されたことによって今後はその必要性がなくなりそうだという事。

 さらに、軍艦問わず民間の船舶等の造船技術を扱う教育機関も設立されたので、LiSMでの召喚による艦艇の補充も今後も継続して行わなくて良くなった。


 とはいえ、どんなものでもそうだが、船をつくれと言われてすぐに造れと言われても土台無理な話なので、まだLiSMの出番がなくなったわけではないが。


 キーレ港の後を追うように、全国に元々あった各軍港も全て現代的なものに造り替えられ、大型コンテナ船の取り扱いをするためのガントリークレーンの設置や液化天然ガス(LNG)や軽油等の燃料貯蔵タンク、大型艦艇が停泊できるように埠頭の延長工事やその周辺海域の海底を平らにして座礁しないようにしたり、灯台や灯浮標等の各種航路標識の設置をしたりと、かなりの改良が進んだ。

 さらに主要軍港(方面軍司令部がある港)は整備用の大型乾ドックや兵器整備工場の設置を完了させている。


 これに倣って民間の港も改良工事が行われ始め、全ての港(規模問わず)灯台を設置や大規模な港ではこれから運行される商用コンテナ船の受け入れと荷下ろしができるようにするなど、その周辺に工業地帯を設ける等かなりの進化を見せている。


 そしてコンダート王国海軍が現代化したときからの計画だった、万能戦艦改め統合戦艦と潜水空母が完成し、現在艤装を行っている。

 統合戦艦の艦名はコンダート王国の主要都市の名前が採用されている。これは初の純国産の軍艦である事と今後コンダート王国海軍の象徴となって欲しいという思いから名付けられた。


統合戦艦のアルダート級の緒元は以下の通り。


全長   1500m

幅    200m(左右80m、中央40m)

乗員   士官・兵員40500名 航空要員6760名 (一個師団とほぼ同規模)

速力   巡航時178kn(約329㎞/h)

推進方法 魔術化超電導電磁推進×10基(船首推力偏向サイドスラスターとして両舷に1基ずつ)

発電機  小型魔術核融合炉×8機(20PW/h)

艦載機  F-35C×300(配備が間に合えばCF-1戦闘機に変更)

     E-2D×30

     MH-60R×50

    (任務に合わせて変更)


武装 

主砲  50口径51㎝三連装  8基

副武装 54口径127㎜単装砲 24基

    CIWS(30㎜)     30基

    SeaRAM       24基

    30㎜単装機関砲   30基

    VLS         124セル×6

    12.7㎜機関銃    多数


レーダー 対空:AN/SPY-6 (V)3 対水上:AN/SPQ-9


 主に上陸作戦支援任務(艦砲射撃、揚陸、近接航空支援、爆撃)と沿岸部敵地の制空・制海権確保を任務としている。これが統合戦艦といわれる由縁だ。

 単艦で戦艦、揚陸艦、空母、イージス艦の全ての能力を持ち、防空能力は固定武装だけでイージス艦を軽く超える。しかし、単艦での対潜能力については対潜ヘリを搭載しているのみと限られている為、航海に出る際には対潜を有した艦艇を最低でも2隻随伴させることとなっている。


 特徴として、まず船の中心に艦橋を挟むようにして主砲群が4基ずつ、甲板から高さ55mの上部が航空管制用、中央部が航海用の統合艦橋があり、その後ろにはVLS等が配置され、その中心部分を挟むようにしてアングルドデッキを備え主砲発砲時の圧力にも耐えうる全通飛行甲板が設置されている。

 船首4基(両舷)アングルドデッキ2基ずつ、電磁カタパルトが計12基(両舷)設置されている。さらに船尾中央部にはウェルドックも搭載し揚陸艦一隻分の揚陸任務も行えるようになっている。


 また、1500mという長大な全通航空甲板を生かしてB-1B戦略爆撃機の発(着)艦や陸上で運用されている航空機の緊急着艦ができるようにもなっている。

 さらに航空機用と艦艇用の燃料も搭載されており、航空機用は全機が一か月全力出撃できる量と艦艇用は随伴艦の全ての燃料が完全になくなってもさらにそこから20日戦闘行動が行える量が用意されている。ただし、将来的にはほぼすべての艦艇の動力を魔術核融合炉に転換する予定なので、他の用途に転用されることになっている。

 

 統合戦艦はその大きさだけでなく能力、装備面から、“洋上の動く軍事基地”ともいえる。

 この統合戦艦アルダート級の姉妹艦は合計16隻建造され(建造中12隻、艤装4隻)、内12隻が戦闘及び哨戒任務に就き、残りの4隻は補給と整備というローテーションを組むことを予定している。

 

 「自分で計画しておきながら言うのもなんだけど、とんでもないものができたね……」

 「いえ、帝国を倒すにはこれぐらいが丁度良いと思いますよ!」


 ヴィアラはこの報告書を読んでかなり上機嫌になっていた。

 恐らく、最新鋭艦の船が配備されたことが嬉しいのだろう。

 ただでさえ、多数の空母や戦艦、イージス艦等が既に運用されている中、この史上最大最強(最狂)の軍艦が配備された今、怖い物無しだ。


 「これがあれば、もう帝国海軍を恐れることはないでしょう!これから陸軍より我々海軍が強い時代です!」


 そういいながらヴィアラは勢いよく胸を張る。その勢いで豊満な胸が大きく揺れる。

 俺はヴィアラの揺れる胸に視線を奪われ思わず見とれてしまう。

 その様子を見て、隣に座るメリアは俺の顔を両手で挟みこみ強引に自分の胸を見させる。


 「そんなに見たいなら、私の胸見ればいいじゃない。それともヴィアラの方がいいの?」

 「いえ、どっちもです!

 「ま、そうよね。正直でよろしい!……というよりヴィアラはそんなこと言っていたらエレシアになんて嫌味言われるかわからないわよ?」

 「大丈夫ですよ!」

 「本当にそうかしら?まぁ、いいわ、続けて頂戴」



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