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342.反省


「一先ずワタお疲れ様、ユリアの代わりに書類処理をしてくれてありがとう。これはご褒美のキスよ!チュ!」

 メリアは出雲国から帰ってきて休むこともなく書類仕事をしていた俺に労いの言葉をかけてくれていた。

 そしてご褒美とばかりに俺の唇にキスしてくれた。


「いいや、ユリアはこれを5日ぶっ通しでやっていたっていうぐらいだから、これぐらい大したことないよ」

「またまた、そうやって。この書類終わったものでしょ?」


 メリアの視線の先には綺麗に分別された書類の山があった。

 これはメリアが言う通り俺が全て目を通したうえで、サインや訂正し終わったものだ。


「まぁ、そうなるね。でもまだまだこんなにあるよ……」


 とはいえ机の上や机の脚付近にはまだ積み重なった書類がある。


「大丈夫、この後私とベル、それから海軍関係のことはヴィアラに任せてしまえば今日中に終わると思うわ、書類の各部署への運搬はエレオノーラとシルヴィアに頼んであるから。さっさと終わらせてゆっくりしましょ?」

「そっか、ありがとう。とりあえずいただきます!」


 メリアとベルが手伝いに来てくれたことによって一安心した俺は、冷めないうちに運んできてくれた朝食をとることにした。


 俺が朝食をとっている間、執務室にはヴィアラやシルヴィア、エレオノーラが来てくれていた。

 ヴィアラは海軍省に昨日は戻ったようだが、参謀総長アルバ・リザや艦隊総隊総司令官のオルデント・リディアがほとんどの仕事を請け負ってくれたか、既に片付けてくれていたので、それならと彼女は俺の手伝いをしようと来てくれていた。


 シルヴィアは朝ここに来るまで、銃を使ったトレーニングをしてきたようでもあってかプレートキャリアを着用しその下にはコンバットシャツを着たままだった。さらに前までは慣れないという理由で装備していなかったアサルトライフル(HK416A6)とハンドガン(HKVP9)を装備していた。

 本人曰く「ワタ殿やレナ様のような銃での戦い方にあこがれを感じ始めてしまったので、それがきっかけで最近は訓練に励んでいます」とのことだ。


 さらに俺が帰って来たことを聞きつけた各大臣が挨拶しに来てくれた。

 中でもエレシアとエレン、セレアは執務室が入って来た時には俺の身をかなり心配していてくれたようで、エレシアに至っては軽く泣いていた。

 俺に言葉をかけ終えると3人はそのまま、ヴィアラに向き直り、怒りをぶつけ始めた。


「貴様!陛下にあんなに危険な目に遭わせておいてよくもぬけぬけと帰ってこれるな!」

「ヴィアラ閣下、貴方には失望しましたよ、まさか貴方がいたのにあんな状況になるとは」

「だったら何故早くこちらに援軍を寄こさなかった?」

「出来たらすぐに送ってる!そもそも何故、海軍は万全な対策をとらなかった?海軍はそんなに兵力を出雲にさけなかったわけではないだろう?」


 確かにもっと万全な体制をとっていれば、出雲国内での帝国軍の襲撃で被った被害を減らすことができたかもしれない。

 ただ、湯之沢城に行くときに俺が護衛隊を編成し、それで問題ないと思っていたのが一番の問題なのだ。


「エレシア、セレア。そんなにヴィアラを責めないでくれ。あれは俺が自分で招いたことだ。この通りだ」


 俺は自分に非があったことを伝え、彼女たちに向かって頭を下げた。


「陛下がそこまでおっしゃるのでしたら……。わかりました。そうであれば陛下、今後どこかへ向かわれるさい国内外問わずさらに厳重な警備体制をとるようにいたしましょう。いまここで陛下を失うわけにはいかないんです」

「わかった。ありがとう」

「では、我々は失礼します」


 三人が部屋から出ていった後、一息ついて早速書類処理を始めた。

 みんなが手伝ってくれたおかげで大分減ってきている。

 後は国王の承認が必要な案件を処理していくだけだ。






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